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カテゴリ:【小説】不動明王
「来た」
鉄が言った 事務所にあわてて来た男が居た。若い 「学生あがりだな、ありゃ。知らない奴ですね」 「そうだな。まだジュンコウって奴か」 隣の佐山市に目星をつけたのは簡単な事だった 地元だったらやはりあんな小さな町だ。どうしても菅谷の耳に入る 男が出稼ぎにきていたのだ。しかも女を多少その気にさせることができる場所がある町は一番近場でここだ 簡単すぎて嫌になるくらいだった 「あっ、連れて行かれる」 栞が言った 出てきた人数は多かった。その若い男の怯え方でその男の末路も分かった 橋本の親分はきっと知らない話だろうと菅谷は踏んでいたのだが、この街の事だ。カマをかけてみたのだ さすがやくざの情報網だ。もしかして誰かがケツもちをしていたのかもしれない 「こっちは良いや。後は竜の情報だな」 菅谷は3杯目のコーヒーをすすって言った 「一番名前が出てきたのが、こいつですね」 竜がやっていたのは子分たちに西産婦人科にきていた女に 1今の男の名前を聞く 2昔の男の名前を聞く これだけだった。名前がどんどん竜の携帯に送られてくる 竜はその名前を紙に書いてその下に正の字をつけている そして一番沢山名前が出てくるのがこの組織に一番かかわりが深い奴ということになる 藤田富士夫 「ひどいやんか」 栞が言った 「何が」 「この間の子も藤田言うんや。藤田真紀。まさか」 「そんな、親父とかじゃないだろ」 鉄が慌てて言った 「そうそう。藤田って結構いるじゃんかよ」 竜もさすがに口を挟んだ 「あの子、事情があるってわざわさ転校してきたんや。だからうちとも仲良くなって 本当はここの生まれらしいんよ」 栞の興奮した声に 「うん、多分父親だ」 菅谷は窓の外を見ながら言った お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/12/29 11:46:52 AM
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