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2011/10/10
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永福寺秋の大祭・・・に間に合わず 上

明王

ということで、俺は会場である覚善院へ向かった。

覚善院

「残念。ほとんど片付けちゃった」

そう言われても中に入れてもらい、最後に残したあった歓喜天仏4体を見せていただいた。
「これってパンフのやつじゃあないかな」
「むむ。中々興味がおありのようで」
まるで時代劇のような登場をしてきた立派な紳士。
「本堂で管理人さんから紹介されてきたんですよ」
俺は自分の柄が悪いのを知っている。務めて紹介されたことを強調した。
「ここは本当に古くから歓喜天様の信仰をしていました。
歓喜天様というのは・・・」

歓喜天信仰。
あまりに霊験が強すぎて、明治になるまで実は秘されていたという。
もともと南部公のご祈願所としてあったのだが、
その時は普通に不動明王と観音様しか一般に拝せなかったらしい。

「江戸時代、歓喜天信仰は特に幕府に認められた藩にしかできなかったのです。
南部公はそれほど信頼されていたのですね」

なるほど。幕末に最後まで抵抗したという意味がここにもあった。

「やはりそれほどに聖天様に祈願されるのを恐れていたのでしょうか」
俺の東北仏教説に、真言系が岩手に少ないのは祈祷を恐れてと云う事がある。
臨済宗も同様だ。なぜ盛岡藩と一関藩がやはり最後まで西軍に抵抗したのか・・・
俺はアイヌから幕末の研究をしていて、徳川幕府は蝦夷を敵と捉えないでいたのではないか、
と仮説を立てていた。征夷大将軍とは名ばかり。徳川は充分蝦夷を味方と思っていたのではと。

俺がぼんやりしていると、
「廃仏毀釈の際に歓喜天様であると公開されたのです。
ただ、秘仏の御本尊だけは絶対公開されない」
と話が続いた。
「永福寺は山号を宝珠盛岡山といい、盛岡という地名のズバリですよ」
「南部さんがこちらに来たとき青竜も一緒に連れてきましたね」
「そうそう。一緒にお祀りになられたのです。本堂の上にありますよ、
歴代住職のお墓と一緒に」
「それは知りませんでした。下の不動明王の横にある石碑ではないのですか」
「上にありますから、行った方が良い」

「神様って随分入り組んでいますよね。難しいな」
と俺は言って、感謝をして帰ろうとしたら、
「お不動様は大日如来様の化身なんですね。如来、菩薩、明王、天となり、
天部が一番私たちに影響を与えます。そうそう、こちらに来なさい」
っという事で、俺はまた戻った。
「こちらのお不動様と、先に見てきたお不動様の違いは分かりますか」
「いやさっぱり」

分からないのだ。
「帽子を被っているかいないかなのです。被っているのが大日如来、
ここにおわす被っていないのが釈迦如来の化身なんですよ」

おっとこれは驚いた。不動明王なんて皆同じと思っていた俺にはエポックメイキング。
「釈迦如来、大日如来、阿弥陀如来、薬師如来、阿?如来と居るんですね」
「あれ?永福寺では歓喜天が一番ではないのですか。
世界の全ての人を救うと発心し、不動明王、観音様が云々と・・・」
俺のこの台詞に紳士はニヤリ。

おいおい、ニヤリで終わり?青竜は?

薦められた通り歩いてみた。
青竜の石碑の周りに、マントラの卒塔婆が沢山あった。
神仏習合ってこんな感じだったんだな。

青竜の石碑
青竜


「こうして観ると、ここは目的別に色々あるみたいだな。
あっ、ここはお地蔵様もお釈迦様もいる」

いつもクルマを停めている場所だったが気付かなかった。

地蔵


写真では大きな寺に見えるだろうが、凄い小さい。
だがそこには凄い世界観がある。まるで人の想像力のようではないか。
どこまでも歓喜天が固定観念をぶち破る姿が見える。
象の首をくっつけられた神様ってだけでブレークスルーだ。
観音様が可哀想がって抱きついて諫めたなんてブレークスルーだ。

「このお地蔵様、きっと救ってくれる」
俺は誰に向かって何を考え声に出したのだ?!(その後に読んだ本に同じセリフがあった)

ニヤリ・・・あの紳士のニヤリに答えを出すのは早いか。
今は若々しい歓喜天を観音様と不動明王がフォローしていると解釈するか。

「来年の五月は朝から来なさい。ご飯もあるから」
「二人前下さい」



(了)


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Last updated  2011/10/10 07:30:45 PM
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