|
テーマ:在宅介護(1589)
カテゴリ:水頭症(シャント再手術)
トマ女さんの入院している回復期リハビリ病棟には、いろいろな方がいる。年齢の高い方が多いけれど、結構若い方もいて、特に事故か何かで怪我の手当てもまだ続いている方など、身体の機能のリハビリだけが必要と思われる方も何人もいる。
意識や認知レベルがトマ女さんとあまり変わらないと思われる患者さんでも、日中は「普段着」というか「トレーニングウェア」というか、寝巻きとは違ったものを着ている方も少なくない。ところが、トマ女さんはいつもパジャマばかり。 入院時にトレーニングウェアも持ってきているので、リハビリを兼ねて着替えることにした。立ち上がってもらうと、随分安定して立っていられることも確認。外はど風が冷たいので、ロビーのソファでタレントさんが料理対決するテレビ番組を、おしゃべりしながら見て過ごした。いろんな食材が出てきて、調理されていく映像は、お料理も上手だったトマ女さんには十分に刺激になったらしく、最後には疲れてしまって、車椅子への移乗が大変になってしまった。 それでお夕飯まで横になってもらったのだけれど、着替える元気も残っていない。看護師さんにその後をお願いしながら、日中はパジャマでない方がいいのではないかとそれとなく聞いてみた。別の病院の回復期リハ病棟にいたときは、生活リハビリの一貫で着替えすることが決まりになっていたから。 すると、看護師さんは「トマ女さん、着替える?」と尋ねてきた。うとうととしていたトマ女さんは首を横に振る。なるほど、ここでは患者の意思に任せるということか。 元来はお洒落で、服を買うのが大好きだったトマ女さんですが、身体が思うように動かないこともあってか、「着替えたい」とあまり思うことがない。それだけでなく、「自発性」がとても弱くなっていることは、リハビリでも指摘されている。 食事に関しては、殆どの場合意思を持って食べているはず。OTでやってもらっているお化粧も、道具を持たせてあげれば一生懸命するけれど、自分から「お化粧しなきゃ」という意思の発露ではない。お膳立てをしてあげなければ、意思が引き出されないといった感じだ。 そのくせ、眉、口紅とつけると、「頬紅が欲しい」と希望したり、洗面台を使った後は、自分の手を拭くのもそこそこに、ペーパータオルで周りを拭かずにはいられない。意思がないわけではないのだから、それが出しやすい環境を作ってあげることが大切なんだろうと思う。そして、それはきっと、家にいた方がそういう機会は自然と多くなることは間違いない。 トマ女さんの自宅再復帰は、一体いつになるのだろう… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.10.25 01:46:39
コメント(0) | コメントを書く
[水頭症(シャント再手術)] カテゴリの最新記事
|