明日、大学病院を受診することに
火曜日のデイでシャワー浴をし、おしゃべりになって帰ってきたトマ女さん。夜には疲れたのか、動きや反応が悪くなってしまった。水曜日には姉が来てくれて、一緒に昼食をにぎやかに食べていたのだけれど、途中からなにか変。黙り込んで、反応がおかしい。疲れているのかなと思い、昼寝をたっぷりしてもらうが、その後の寝起きもあまりよくない。話は分かっているし、会話もできるけれど、何かしんどそうな様子。そんな状態で迎えた木曜日は、最終的に骨折入院の前からお世話になっていた訪問リハビリが利用できるようになり、おなじみのノリ男先生(PT士)が来てくれた。私が考えていた課題は、わが家のお風呂でシャワー浴をするための段差や回転、身のこなしの練習。これはトマ女さんの練習でもあり、介助する家族にとっての練習でもある。まずはいろいろと話しかけてくれて、退院後の状況を見てくれる。ところが、座っていたトマ女さんの左側から声をかけてくれたノリ男先生に反応を示さない。具合を尋ねる質問にも、はっきりとした答えをせず、無視する感じ。私の呼びかけには反応するのだけれど…。ノリ男先生、首をかしげる。その後はお風呂場に移動。退院後は両手完全手引き歩行で安全をとっていた私ですが、トマ女さんに手すりがあることを再確認してくれる。そしてお風呂場の段差などは何とかクリアしたけれど、シャワーチェアへの立ち座りや方向転換がなかなか上手く出来ない。これまでなら、PT士の誘導には目を見張るほど上手く促されて身体を動かすことが出来たのに、そのPTマジックが効かないのだ。「ちょっと気になりますね」と首をかしげるノリ男先生に、私の不安を言ってみた。圧迫骨折が腰椎で起こっており、トマ女さんのLP(腰椎-腹腔)シャントに何らかの影響がないか?近いうちにくも膜下の急性期を治療してもらった大学病院に行こうと思っている、と。「それなら早い方がいいと思いますよ」とコメントをくれ、帰りがけにも「ちょっと心配ですね」とこれまでのトマ女さんと違うことを気遣ってくれた。入れ替わりにケアマネさんも到着。ノリ男先生とは戸外でトマ女さんの状態が「おかしい」と話をしてくれたそうだ。准看護婦の資格もありベテランのケアマネさんが、指を3本トマ女さんの左側から出して本数を尋ねると、「1本」「ない」といった答えが出てはっきりした。左空間無視が再発していたのだ 改めて、出来るならすぐにきちんと診断をしてもらった方がいいだろうとアドバイスを頂く。そこでケアマネさんが帰ってすぐに、大学病院を退院するときにもらった脳卒中カードのようなものの番号に電話を掛けてみた。が、病棟の位置が変わってしまい、その番号は脳外科ではない科になっているそうで、折り返し電話をくれるとのことになってしまった。そこでお昼時となったため、気長に待ったものの、1時半過ぎても電話はかかってこない。心配でイライラして当り散らしていたトマ吉さんは、「俺はもう限界だ。お前が勝手にすればいい。もう面倒見切れない」と癇癪を起こし、私がトマ吉さんを心配すると「俺なんかどうなってもほっといてくれ」と待ちきれずに買い物に出かけてしまった結局もう一度電話して事情を説明したら、今度はまもなく脳外科外来の看護師さんから電話がかかってきた。名前や退院日、意識状態の悪化と左空間無視といった今の症状などを説明。看護師さんは吐き気や痺れがないことを確認すると「明日いらしてください」と言ってくれた。念のためトマ女さんの執刀医がネットの外来表では木曜になっていたので、今日では駄目かと尋ねると、その先生は異動されてしまったとのこと。そこで容態変化として危険なものとして吐き気や痺れ、意識混濁などがもし出たら、救急で行くことを確認し、明日の診察ということにした。トマ吉さんの帰りが遅いので、心配しながらも、介護タクシーの手配を進めておくと、「お前が勝手に連れて行けばいい」などとまだ文句を言っている。私としてはどーっと不安と負担でいっぱいにまさか入院は…と思いつつも、トマ女さんの喜びそうな夕食の献立で、松茸ご飯(松茸煮を使った簡単なもの)と黒ゴマ棒々鶏豆腐にしてみたら、昼は食欲もなかったトマ女さんが「あら」と元気な笑顔になって沢山食べてくれた夜中のトイレも今日はすっきり目覚めて、おしゃべりもいろいろ。波のあるトマ女さんの状態ですが、いずれそろそろ行かなければと思っていた診察。ノリ男先生とケアマネさんのプロの目による「おかしい」という指摘のおかげで、整形外科から退院して1週間以内という診察にこぎつけたわけです。明日の診断で原因がはっきりして解決すればすっきり出来るだろう。もし「分からない」なんてことになったら、次はどうしたらいいのか困ってしまう。そちらの方が不安かもしれない。