リメンバー21
きのう、仕事で庄治郎丸に行きました。乗船料8,500円を出してジギング船に乗り、4kgのワラサを釣ってきた人がいました。この場合、費用対効果は「まあまあ」でしょうか。魚屋で買った方が安いと思いますが、『たったひとり大物を釣った』という記憶は8,500円を上回るかもしれません。しかし、8,000円出して小さいイカ6杯という人もいました。(魚屋で買うと、せいぜい400円前後の獲物)この場合は「骨折り損のくたびれもうけ」というカンジがします。スーパーで買い物をする主婦にとっては「無駄づかい」以外のなにものでもありません。結果から考えてみると、この差額(8,000円-400円=7,600円)は「準備の楽しさ」、「クルージングの爽快感」、「一瞬の幸福感」、「仲間とのふれあい」、「男のロマン」、「向上心の刺激」、「“自虐”が売りのブログネタ」などに支払われたことになります。そう考えると、近い将来「記憶を売る商売」が成り立つかもしれません。実際には体験していないことを「記憶」として脳に植え付けることで金を稼ぐのです。アラブの大富豪の家に生まれ、金ピカの宮殿に住み、贅沢三昧の一生を送る記憶・・・1000万円。豪華客船の特等室で世界一周旅行をした記憶・・・100万円。「おぞましい記憶」を消去する・・・50万円。一晩に500万円使って豪遊する記憶・・・10万円。大釣りして友達に大盤振る舞いする記憶(お土産として2kgの養殖マダイ1尾付き)・・・1万円。キスを大釣りして一家団らんの天ぷらパーティーをする記憶(今ならキス20尾サービス)・・・2千円。こんなことができる「マシン」あるいは「医療行為」を開発したら億万長者になれるかもしれません。早速アタシが「記憶を植え付けるマシン」の開発に成功したと仮定して、テレビコマーシャルを作ってみます。「残念ながらリメンバー21の『記憶改良』は100%ではございません。3.4%のお客様に『記憶改良』を実感して頂くことができませんでした」「これをふまえ、さらに『記憶改良効果』を高め、全てのお客様に「素晴らしい記憶」を植え付け、「忌まわしい記憶」を完全消去する技術の開発を目差します。リメンバー21は全社員一丸となって、より高度な『記憶改良』の・・・」