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カテゴリ:マイ・ライフ
先週の水曜日、六本木の国立新美術館の企画展の一つ、
アメリカン・ポップ・アート展を鑑賞してきました。 パワーズご夫妻の個人所有のアートの数々が展示されているので、 この期を逃したら、次に作品が展示されているのを目にする時は たまたま美術館に作品が貸し出されている時になると思いますし、 もしかすると、一生、実物を見ることができないかもしれません。 なので、この企画展は前々から注目していました。
最寄駅は千代田線・乃木坂駅ですが、 日比谷線・大江戸線六本木駅からミッドタウン経由の 地下道があり、美術館のすぐ近くまで行くことができます。 暑い日・寒い日・雨の日・風の日でもラクラクです。 チケットは門を入ってすぐ右横にあるブースで買います。 建物の中ではチケットを販売していません。 目を惹くデザインの外観を持つ建物ですね。 『アメリカン・ポップ・アート展』は2階で行われています。 私が米国のポップアートの実物を初めて目にした場所は 9.11以前のNYのMOMAでした。 その頃の私の海外旅行の主目的は美術館巡りでした。 NYには3回行き、メトロポリタンとMOMAは必ず観に行きました。 『アメリカン・ポップ・アート展』に展示されている作品数は206点。 これが全て個人所有ということに驚きます。 アーティストと個人的な親交を持ってきたご夫妻ならではの作品もあり、 作品からアーティストの声が聞こえてきそうな温かい雰囲気があります。 ポップ・アートが生まれた60年代はアメリカが世界中の憧れの国だった時。 当時の米国社会の力強い消費力とメディアのパワーを感じる作品が多いです。 次にいつ会えるかわからない作品ばかりなので、 オフィシャル・ブック(3,500円)を購入しました。 『アートは高尚なもの』という既成概念を 『アートは身近なもの』に変えていったアーティストたちの パワーが作品に込められていて、観ていると何かを感じずにはいられません。 ポップ・アートのキーワードは『マスメディア』と『日用品』。 最もポップ・アートが盛んだった1960年代の米国は 大量生産・大量消費の時代。 特別なものではなく、誰もが目にし、手にすることができるものを モチーフとしてアートが作られています。 解説文の中で気になったものを書き留めました。 【ロバート・ラウシェンバーグ(Robert Rauschenberg 1925-2008)】 「絵画は芸術と生活の両方に関わっている」 【ジャスパー・ジョーンズ (Jasper Johns 1930- )】 作品の説明: 3次元のものを2次元に表現することが今までの絵画であったが 3次元のものを2次元上で好きな物を使って表現する 【クレス・オルデンバーグ (Claes Oldenburg 1929- )】 作品の説明: 日用品を拡大(巨大化)させることで、場の風景を一変させる 【アンディ・ウォーホル (Andy Warhol 1928-1987)】 「機械になりたい」 大量生産・大量消費を繰り返し記号化していく社会の中で。 パワーズご夫妻の邸宅の様子がオフィシャル・ブックに載せられています。 アートを生活にとりいれていることが見てとれます。 なんと、ゴージャスな生活ぅ~ ポップ・アートが今ほどの評価を受けていなかった頃から アーティストたちを支援してきたとはいえ、 ご夫妻の先見の明と審美眼には感心させられます。 ポップ・アートは頭で考えながら観るものではなく、 観て感じるアートだと思います。 200点あまりの作品を2時間くらいかけて 楽しみながら鑑賞しました。 アメリカン・ポップ・アート展は10月21日まで行われています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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