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カテゴリ:映画・ドラマ
市販のルーを使ってカレーを作る時、複数のルーを混ぜると深みのある味になる。 カレーのルーは混ぜると美味しい♪ ・・・閑話休題・・・ どういった成り行きだったか、すっかり失念してしまったのだが、 「ジプシー・キャラバン」という映画を、U嬢に教えてもらったのが今年の2月。 ツタヤのオンラインでDVDを借りて、やっと観ることができた(*^_^*) 以下、映画に習って、“ジプシー”ではなく“ロマ”と彼らを呼ぶことにする。 (“ジプシー”は差別語なのだと) 映画の主人公は、 スペイン、ルーマニア、マケドニア、インドに散らばった、ロマの5つのバンドの面々。 彼らが一台のバスに乗り、北米の諸都市を廻るツアーを追いかけたドキュメンタリー。 手法が似ているので、映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」と比較してしまう。 ミュージシャンとしての技量は、「ブエナ~」の面々の方が上だ。 (「ブエナ~」が凄すぎるのだが) でも音楽はそれだけで評価されるものではない。 ロマの音楽は、民族そのものを背負い、日々の暮らし、笑いと涙とともにある。 それらの中から生み出される音楽が、どれだけ美しいものであるか。 この映画を観ると、そのことがよく分かる。 ロマは西暦1000年以前に北インドのラジャスタンを離れ、放浪生活に入っていったと言われている。 各地を放浪し、音楽の演奏やダンスなどを行う旅芸人として生計を立ててきた。 行く先々で、言われなき差別や迫害を受けつつ・・・ 彼らの音楽と踊りは、現地の音楽と影響しあいながら、相互に発展していった。 その範囲は中近東から、ヨーロッパ全域、エジプトにまで及ぶ。 有名なフラメンコもスペインの音楽とロマ音楽が交じり合ってできたものだという。 それらの音楽は大航海時代後に米大陸へと渡るのだから、 世界のほぼ全域の音楽に影響を与えていると言ってもいいのではないだろうか。 なんと壮大な、音楽と踊りの旅であることか。 実際、ロマ音楽の幅は広い。 映画に登場するバンドの音楽は、同じ民族のものとは思えないほど、多様だ。 ラストシーンでは5つのバンドが共演し、大団円となる。 それぞれの地域の音楽と混ざり合ったロマの音楽が、 ここでさらに混ざり合う。 リズムが、旋律が、楽器が複雑に絡み合い、 豊穣な音世界が立ち現れる。 音楽は混ざれば混ざるほど面白い・・・ カレーのルーと同じ???? ひとつ疑問がある。 世界中に散らばる前の、混りっけのないロマ音楽ってどんなんだろう? ラジャスタンのバンド、「マハラジャ」の音楽がそれなのか??? 興味は尽きない・・・ さて、この映画を教えてくれたU嬢は、 サントラのCDの他に、パンフレットも貸してくれた。 映画を観た後、パンフレットを読む・・・ これぞ映画の醍醐味!!! 醍醐味なんて大げさかもしれんが、映画館には10年以上行ってないので、 パンフレットを読むなんて、久しぶりのこと。 ありがとう。 また面白いものがあったら教えてね、U嬢。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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