家で仕事する日だったので、
パソコンに向かう傍ら、朝のテレビが目に入った。

中学生の息子が１１年前に自殺した、その父、大河内祥晴さん。
大河内さんの今を　伝える番組だった。


たしかに、そのお子さんの名前には、聞き覚えがある。

執拗ないじめに苦しみ、現金も何度も奪われ、

しかし、いじめの事実を誰にも告げずに、突然、
命を絶ってしまった・・・　大河内清輝君。



取材に向かったのは作家の、重松清氏。
　（最近よく聞くお名前ですが、読んだことがありません。）


大河内氏は　事件のあと、いじめた子ども達が、
息子に何をしたのか、子ども達に何度も問うた。

親は、子どもが　友人と仲良く過ごしていることを、
喜ぶものだから、いじめられている現実など、
概して　子どもは親に、話すことはできないものだ。

そして、いじめの事実を、家族にも打ち明けられない子どもが、
息子以外にも沢山いることを、予感して、

自宅の住所とともに、父としての手記を公開した。



予想以上の反響で、全国の子ども達から１０００通以上の、
手紙が届いた。

なかには大河内氏を訪ね、ともに時間を過ごして、
やがて、地獄のような奥底から立ち直った子どももいる。

今も、子ども達への講演などにも大河内さんは、
積極的に応じている。



重松氏は尋ねていました。

「もし、自分の子どもがそういうことになったら、
　自分だったら、相手を殺したいと思うほど、
　憎むのではないか。　大河内さんに憎しみはないのか…」


しかし、大河内氏は、いじめた子どもたちを、
許してはいない！　という一方で、

「しかし、息子のぶんまで　しっかり生きてくれ」

という姿勢を、貫いているようです。


命日には、２５歳になった、いじめた側の子ども達も
訪ねてくるようです。


いじめられて、悩みぬいている別の少年が訪ねてきたら、
大河内さんが何をしたかというと、

ただ、一緒にいただけだという。


何か正解を言わなければ、とか、励まさなければ、とか、
親なら、捜してしまう答えをあえて、さがさずに、
「一緒にいた」という。



アップで映されたその表情を見て、実際、
なんと清らかな人なんだろう…と思いました。


いや、こういう感想はあまりにも、紋切り型で、
かえって当事者の真意を見えなくすることでしょう。


ご本人は、安易に表現できるような、そんな境地では
ないことでしょう。



でも、柔らかな表情と、優しい視線の一方で、

ある瞬間、重松氏を振り向いたその「目」に、
ドキッとしました。


恨みよりも憎しみよりも、ともかく、息子の分も、
生きてくれ！　という

父親の意志・・・


それを、強烈に感じてしまった。。



ちょっと重い話になりましたが、

そういう親御さんの姿に、いい意味でショックを受けた
ひとときでした。



あっ　もう、深夜でした。
おやすみなさい。またあした～



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【本日の同音異義語の驚き(o^^o)】
　字がに目覚める年頃でした。
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