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カテゴリ:本
『事典にのらない 日本史有名人の苦節時代』(新人物往来社)
というのを読みました。 読んだというより、パラパラと早読みした程度。 それにしても、「有名人の苦節時代」…とは、いかにも、 美味しそうな盛り付けのごとく、 売れる本作りを、直球で狙ったようで 上手ですね。^_^; ただし、日本史上のこと。 (現代人の派手な話なら、ちょっと遠慮したいかも) 見開き2ページに、一人物・・・ なので、文字数にしたら2000字弱くらいでしょう。 ワンポイントを読むのに、ちょうど良いようです。 個人的に「ほお~」と、思ったのは漱石のこと。 つまり漱石の苦節時代という話ですが… この「ワンポイント」では、幼少期の複雑な家族構成を、 扱っていました。 詳しい方には 今さらの話だと思いますが、 (自慢ではないけれど、私、あんまり分かりません) 参考まで ・凋落傾向の夏目家の五男として生まれ、すぐに里子に出された。 ・二度目に出された塩原家では、漱石に、老後の面倒を見てほしい と願う夫婦が、各々の思惑をかかえて不仲だった。 ・養子解消の後も、実家は養父から養育費を要求され、 その後も漱石は実父から疎まれた。 □ 実父母に 疎外されたこと □ 養父母の功利的な欲に翻弄されたこと これが、漱石の気持ちを屈折させたことは、明らかでしょう。 この本で面白かったのは、その屈折した心理のゆえに、 『こころ』のなかの こういう部分↓ を指摘していました。 「私」は「先生」の遺書を預かって、わざわざ危篤の「父」 の病床を離れて、東京に向かうこと。 そう言われてみればそうですね。 明日をも知れぬ自分の「父」を置いて、「先生」の遺志を尊重するなんて。 おかしい… 父が権威的に絶対でない、というより、 「喜ばれなかった存在」である自分というものの、 出発点からもたらされた、当然の帰結なのかもしれません。 まあ、何かと心理学の研究対象になる漱石のようですから、 これは、ほんの さわり部分なのでしょう。 漱石さんって 、ある面、可哀相… かな。 ~~~~~~~~~~~~~~~ 家の近所の桜も八部どおり咲いています。 上野の桜も、きれいなようす… 見たいような、 混雑を 見たくないような・・・ (^^)v ああぁ、4月です。 いい月を迎えたいですね。 ――――――――――――――――― 【本日の同音異義語の驚き(o^^o)】 美術館は推定内ようです。(空いていない) ――――――――――――――――― お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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