終わったはずの恋…
今日は、弟の誕生日なので、レポートを完成してから家に電話をした。が、いくら電話しても誰も出てくれなくて、心配で心配で、MSNに登録して、家の近所の男の子に家へ行ってみてもらうように頼んだ。 それでも、誰もいなかった。 「家は、大丈夫よ!何もないから、心配しなくても良いよ!ちょっと出掛けているじゃない。」と言われたが、やっぱり安心できなかった。 「じゃ、ここで待っているから、電話もしてみるが、もし何か連絡があったらMSNで教えて」ってお願いした。 ... 待っても待っても... とその時、MSN Messengerに、「You are on line?」と誰かに声を掛けられた。そんなところじゃないのにと思いながら、パッと名前を確認すると、びっくりされた。 そんな!何で? 「Are you......」と何を言ったら良いか分からなくて、そう書き返した。 「Yes, It's me.......」 MSNで現われるはずのない元彼―初恋の人が、そこにいた。 ... 最初は、普通の挨拶ぐらいだったのに、彼から話題を変えた。 「私は、あなたが思ったよりこの何年間決して幸せではなかった。 私もずっと苦しんでいる。 あなたをそこまで苦しませてしまって、私のせいなんだ。 本当にごめんなさい!」 「もう過去だから。 確かに過去を消すことはできないけど、でも辛いことも悲しいこともすべて時間と伴に去っていく。 私は、一度もあなたを憎んだことがなかったから、自分を追い詰めないで。」 すべて忘れることができるということは嘘! むしろ、それが自分の初恋。 「昔の私は頼られなくて、自分のこと、そして仕事ばかり考えていていたが、しかし、今の私はあなたの思ったより成長した。私を信じて下さい!もう一度、私とやり直すチャンスを下さい!」 日本に来る前に、私が作ってあげたメールアドレス、今どうして使う?そして、どうして私のメールアドレスを覚えている?どこから探し出した? この何年間も後になる今 確かに、今の彼は昔と変わったかもしれない。本当に大人になったのかもしれない。しかし、それと同時に、私にも同じ時間が与えられた。そう、私も成長してきた。今の私達、もう昔の私達ではない。そして、お互いに今の相手のことはよく分からないはず。 「博士、行った方が言いと思う」と8年前の「日本に留学に行った方が良いよ!」と全く同じ言い方。 「あなたは頑固だから」との一言、自分の8年前の葛藤が再現された。 確かに、例え行かないでと言われても私は聞かずに日本に来ると思う。ちゃんと私の夢を理解した上で出してくれた決断と私には分かっていた。 今... 「うん!今は色々な事情もあって、もうちょっと慎重に考えた上で決めるわ。」と伝えた。 が、心のどこかでは嬉しかった。 いけないと思っているのに。 何故こんなことになる? 自分が辛くて辛くて別れることにしたのに、今更… そして、今の彼はもう昔の彼とは違った私にはあまり知らない人なんだ。 ... 家、いまだに誰も電話に出てくれない。 あぁ~!どうしよう!? <終>