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チャオの国から~子育てな毎日~

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2007.01.31
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カテゴリ:イタリア生活
今週の初め頃に、夫がとても暗い顔をして帰宅し、

「レオーネさん家の息子さんが亡くなったそうや。」

と言った。

レオーネさんというのは、

娘の幼稚園の管理人をしているファミリーで、

ウチの娘はそこの孫と同じクラスで、

レオーネさんの息子さんというと、

ウチからすぐ目と鼻の先にある美容院の店長で、

ファビオという名の、

まだ20代後半の若者である。

私はもう、随分前からそこの美容院には行っていないが、

夫はいつもそこに通っていて、

店長であるファビオとも仲良しで、

ウチの子供達もよく可愛がってもらっていた。

なので、夫のショックはかなりのもので、

ここ数日、落ち込んでいた。

ところが今日になって、

その亡くなった息子さんというのは、

ファビオではなく、別の息子だということがわかった。

要するにファビオの兄弟ということになる。

何せ、そのレオーネファミリーは、

家は娘の幼稚園の敷地内にあるし、

ファビオの店はウチのすぐ目と鼻の先にあるので、

毎日、誰かしらに会うので、

彼らの家族のことについてはよく知っているつもりだったが、

でもファビオに男兄弟もいたとは知らなかった。

いずれにしても、そこのファミリーとは、

よく話もする親しい間柄なので、

そこの息子さんが亡くなったというのは、

悲しい事実ではあるけれど、

取りあえずファビオでなかったということを知って、

ほんの少し気持ちが軽くなったのも事実だ。


ところでその亡くなった息子さん。

原因はどうやら麻薬とのこと。

実はそれを聞いた時の私の正直な気持ちは、

「えっ?また??」という感じだった。

それほどに麻薬患者の多い町である。

日本でも増えてきているとは言っているが、

こちらではそんなの比じゃない。

とても日常的にそこここで麻薬の売買は行なわれているし、

私の住んでいる所なんて、

24時間体制で警備員が常駐していて、

一切、外部からは勝手に進入できないようになっているのに、

それでも敷地内で麻薬が売買されているから驚きだ。

それはイコール、警備員も暗黙の了解で、

そういう人達を通しているということなのだろう。

このブログにも何度か登場している、

娘のクラスメイトのジョヴァンナ。

彼女は両親が居らず、彼女の祖父母に育てられているが、

最近、実は両親とも、

麻薬中毒で入院中であるということを聞いた。

そして昨年の秋頃に彼女の父親は退院し、

今、祖父母と父親と一緒に暮らしている。

初めてそのことを聞いた時は、

てっきり両親共亡くなったものだと思っていた私は、

「だったらいつか両親と暮らせる日が来るんじゃないの」

とホッとした気持ちになったものだけれど、

よく考えてみれば、

それもとてもひどい話ではある。

そしてその手の話は、この町においては、

そう珍しいことでもないのだそうだ。

子供達が遊ぶ公園や広場も、

きちんと管理されていない所は、

朝になると注射器がゴロゴロ転がっていると言うし、

実際、町中や公共の乗り物の中で、

いかにも中毒という人を何度も見かけたことがある。

そういう様子を見ると、

私達が普通に生活している分には、

全く縁のない別世界のように思えるが、

実際のところは、

もしかしたらとても近い所にあって、

いつそういう世界に引きずり込まれても、

全然不思議はないのかも知れないと思うと、

ゾッとすると同時に、

何が何でも自分の子は守らなければと、

強く心に思わされる。









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Last updated  2007.02.01 06:42:05
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