認可外や企業経営が危ないわけではない
このブログや、【おもちゃ・のはら・こども・うた】ブログの10年前くらいまでのを読んでいただければわかると思いますが、私は、<家庭的保育事業者ネットワーク>(通称JPCN)というNPO法人を作り、全国の仲間と情報交換をしたり、見学会や、セミナーをしていました。きっかけは、無認可(認可外)保育施設での死亡事故で、保育士資格がない経営者が一人で24時間、夜中も保育していて、その環境の劣悪さ、情報のなさ、学ぶ機会のなさが原因の1つだと思い、いつでもやりとりできる、ネットを利用したのです。認可外保育室の経営者や、個人のベビーシッターが登録してくれていました。でも、私が子どものころから秘めていた病気や、仕事の疲れから、情緒不安定になったり、なにしろ、会員の園が遠いので、会えない人もいて、運営しきれなくなり、私が断酒をした7年前に、泣く泣く解散しました。その後、事業拡大して園を増やした人もいますし、幼児教室に転向してがんばっている人もいますし、市から表彰された人もいますし、遠藤登君のように、新たに法人を立ち上げた人もいます。私が言いたいのは、「かならずしも、認可外保育施設や企業経営施設が、公立認可園に劣っているとはいえない」ということです。もちろん、ひどい施設もありますが、いわゆる怪我、事故、は、公立認可園のほうが多いくらいです。このことについて、知ってください。7月1日に「保育救命」という本を出版する、遠藤君のFacebookに、この問題についての意見が書かれていましたので、転載します。遠藤君のオフィシャルサイトは、こちら。 ↓【保育安全のかたち】http://child-care.ne.jpーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(Facebookへの投稿)「施設長の現場経験が1年3カ月」、これは言葉を失いますが、「そもそも認可保育園と比べ、認可外保育園の方が事故の発生率が数倍多い」は、ちょっと分けて、伝えてほしいなと個人的に思います。この、「そもそも認可保育園と比べ」は、事故報告書の数をもとにしたと思われますが、『うつぶせ寝の窒息事故数のみ』を見れば、たしかに数倍ながら、重大事故総数で見ると?※「重大事故」とは。死亡事故や治療に要する期間が30日以上の負傷や疾病を伴う重篤な事故等(厚労省)※教育・保育施設等における事故報告集計(内閣府)・認可外 12件/12,631か所( 0.095%)・認可 344件/23,533か所(1.46%)突出しているのは、どちらか、いうまでもありません。うつぶせ寝による窒息事故も、詳細をみると、縦割り、詰め込みによる『放置』によって発生しているケースが多いので、認可外の事業形態で、ありがち、ではあるけども、けっして「認可外はわるい」とひと括りにできるかというと、実は、そうでもないから、この件数で納まっているとも考えられます。認可保育園には、データ上、亡くなりはしなかったけど、意識不明で搬送されているケースがありますからね。そういったことも見つめていきたいですよね。認可外の運営体制は、けっして褒められたものではありません。「企業主導型保育」(?)を擁護するつもりもありませんし、問題が多いと考えています。しかし、今の報道、そして保育界隈の安全対策の意識のあり方は、もうちょっとアカデミックであるべきかと、個人的に感じます。(遠藤登)