[旅] ブログ村キーワード 亡くなった伯父の49日の法要の為、高岡へ行ったルーち夫婦のドタバタ日記・その8
その1.夫婦道中膝栗毛・旅立ち
その2.夫婦道中膝栗毛・一の宿
その3.夫婦道中膝栗毛・足を引っぱるもの
その4.夫婦道中膝栗毛・居れども使うか?
その5.夫婦道中膝栗毛・足が見つかりゃ頭が…
その6.夫婦道中膝栗毛・寝込みを襲われる!?
その7.夫婦道中膝栗毛・ご先祖、怒る?
無事にと言えるかどうかはともかくも、法事は終わった。
残るは茶会と精進落としの席のみ。
一応ダンさんに確認するも、出れる訳もない。ルーちとて出す気もない。
台所では茶菓子を運ぶ役を仰せつけられたAちゃんにおねえちゃんが作法を教えている。
「こうして、ああして、こうして、こうな。」
「こうして、ああして…ああ、覚えていられたらね。」
「これが裏千家流やから。」
「え?お母さん、表千家やなかったん?いつ裏に寝返ったん?(笑)」
「何言ってるの、アタシは元から裏や。」
Aちゃん、可愛い。くすくす…長い年月のブランクを惜しむルーち。
とにかくダンさんを欠きながら上の空で茶会に。
おねえちゃん手作りの茶菓子は今日の中秋の満月を模していて
しかも、「お義父さんの命がけのおいもさん」との紹介で上々の受けだった。
おねえちゃん、もてなし上手である。
ルーちは自分の番になった時、茶筅の先にハエがとまっていたのをぼーっと見ていた。
これも供養と黙って飲み干す。
伯父さんの『命がけ』に比べればなんて事はない…裏千家に恥をかかす訳にはいかないし。
さてさて、どのように茶会が終わったか覚えがないルーち。
これから精進落としへ…という時におにいちゃんに言ってみる。
「悪いけどさ~、ダンさんの熱が高くて出れないんだけど…私、ついていたらダメ?」
Dr.おにいちゃんはダンさんを見もしないできっぱり。
「それは困る。ルーちにはこの家の一員としてお客さんをもてなしてもらわなきゃならん。」
No と言えないルーち。
ダンさんにその旨を伝え、ダンさんは「一人で大丈夫だから」と言ってくれて…
枕元に風邪薬と抗てんかん薬とペットボトルに入れた水を置いて。
マイクロバスからあぶれたおねえちゃんの車でお店へ。
その際、二人の間に交わされた面白話はちいと公開できませぬ… m(_ _)m
精進落としの席。
さすが本家…というか、ルーちの父方の面目躍如。
豪勢なモンだ…
通夜やこういう席での食事は供養だから残しちゃいけませんと
子供の頃に教わったルーち、黙々と食べ続けるのだが、これが果てがない…
食うても食うても延々と出てくる料理の数々。
デザイン良し、味良し。凝っていて雅趣がある。
さぞかしやお金がかかっているのであろうと思うが、人の懐。
ましてドクターの懐。ルーちの家と違って心配する必要もない。
その内、Aちゃん、B君、B君のお嫁さんの姿が消える。
どうしたのだろうと隣のC君に尋ねると、みんな具合が悪くて別室で休んでいるという。
…そういうC君も横腹を押さえて顔色がすぐれない。
さしずめ、姉兄達がうち揃ってリタイアした分をなんとかせねばと
一人、頑張ってもてなしを続けているのだ。
これは…私も手伝わねばと、一度も顔を合わせた事の無いような親戚のもてなし会話に突入。
ありがたや、生まれてこの方、喋る事だけには苦労した覚えがないルーちである。
伯父さんの兄弟で生きているのはもうルーちの所の父と伯母だけ。
それが昔話のネタになった。
その合間にC君にも声をかけてみた。半眼のまま動かない…
「あ…今、おれ、一瞬眠ってました…」
聞いてみればずっと働きづめの疲れがたまっていてきついという。
「C君も休んできたら」と言ってあげたいところではあったが、この子は動かないだろう。
九代目当主の子供達が全員もてなしの席にいないというのは
この土地では許される事ではないんだろうなあ…
面子・体面を守る為に、辛抱強く、ねばり強く、無理に無理を重ねて
苦しいと言わず、さらっと笑い、人目が無くなったところでひっくり返る…
自分のカルマ醸成の源流をつくづく思うルーちであった。 …つづく
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