突然ですが、「ジョブコーチ」ってご存知ですか?
障害のある方が企業に就職して働く場合に、障害のある方と職場との架け橋的な役割を果たす人的支援を提供する方たちです。
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ジョブコーチには、地域障害者職業センターに配置されている「配置型」、協力法人に配置されている「第1号」、企業に配置されている「第2号」の3タイプがあります。
障害者を雇用する事業所へは助成金など金銭的支援が行われます(各種条件はありますが)が、それだけでは不十分。
就職後に定着していくためには、仕事を覚える、職場に慣れる、職場の人と円滑なコミュニケーションをとる、事業所で働く人たちに障害特性を理解・配慮していただく、など様々なことが必要となってきます。
それらを支援し、定着を図り、自然な形での雇用関係(ナチュラルサポート)を目指していくのがジョブコーチなのです。
障害者福祉施設などからの一般就労への移行が今後さらに予想され、そこでジョブコーチの果たす役割はより大きなものとなっていくでしょう。
しかしながら、ジョブコーチが増えていく、支援力が向上していく、ということはなかなか考えにくいです。
私がこれまでに会ったことのあるジョブコーチさんは、大半が正規職員ではありません。
女性のジョブコーチさんがほとんどで、男性はごくわずか。
(女性のジョブコーチに対する侮蔑ではありません、あしからず。)
(対象者や企業の多様性を踏まえると、男女同程度にいることが望ましいと思うのです)
ジョブコーチ支援を行うと、そのジョブコーチが所属する法人に対し、1日7,100円または14,200円(支援時間が3時間以上か否かで判断)、上限月額284,000円が支給されます。
この額が多いか少ないか人によって評価は分かれるところかもしれませんが、私個人的には、人一人を雇用し専門性を有する人材として育成していくためには少ないと考えます。
それに284,000円が支払われている法人は本当にあるのでしょうか。あったとしてもごく一部であるように思います。
その時々によって、ジョブコーチ支援の頻度や時間数は増減しますので、毎月支給額が変動するケースが大半でしょう。
それ故、大半の「第1号ジョブコーチ」は法人内の他業務と兼務されている方が多いと思われます。
兼務となると、どうしてもジョブコーチの業務に専念することが難しくなります。
ジョブコーチさんたちが業務に専念し、モチベーションを高められるよう、身分保障は必要不可欠なものと考えます。
また今後の人材育成という視点からも、身分保障の問題は重要です。
現在のジョブコーチ制度の見直し・改善を強く求めます。