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テーマ:邦画を大いに語ろう!(83)
カテゴリ:映画・邦画
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【この映画について】 大ヒット映画「おどる大捜査線」(この映画見ていなかった)シリーズの登場人物だった、真下正義を主人公として制作された。こういうのをスピンオフ企画というそうだが、今回の作品と夏に公開される「容疑者 室井慎次」へと内容は引き継がれる。 主人公は警視庁初の交渉人・真下正義を演じるのはユースケ・サンタマリア。そのユースケに対して、地下鉄の司令室で指示を飛ばす片岡を国村隼が演じる。地下鉄の広報矢野を演じるのは石井正則で唯一和ませてくれる役柄だ。片岡のかつての上司で線引き屋の熊沢をベテランの金田龍之介が存在感タップリに演じる。登場シーンは少ないが真下の直属の上司室井役は柳葉敏郎だ。この柳葉の登場シーンが少ないのが意味深であった。 【ストーリー(ネタバレなし)】 2003年11月にお台場を混乱させた「お台場連続殺人事件」。この事件を解決に導いた真下正義は、事件後の会見で発した一言が今回の事件の伏線となった。しかしまさか真下のこの発言が今回の事件へと結びつくとは、本人は予想していなかっただろう。 警視庁のサイトに謎の書き込みがあり、警視庁では早速その対策に乗り出すべく幹部が召集された。HPには普通の手段ではイタズラなどは出来ないと庁内では豪語していたが、書き込みの内容も気になっていた。そしてその書き込みが現実になろうとしていた…。 都内の公園ではその書き込みどおりの出来事が起こっていた。予告どおりの爆破が起きたことで警視庁はパニックになった。そしてその頃東京の地下鉄TTRの総合司令室の運行表示板には謎の車両が1つ映し出されていた。その車両は運行表にもなく、何処からとも無くいきなり現れた謎の車両だった。その謎の車両はTTRの技術の結晶とも言える車両で、直結するどの私鉄にも乗り入れが可能な試作車両だ。この車両は独自にバッテリーが装着されているのも特徴であり、一度乗っ取られると外部からの制御が利かないのも事実だ。 そしてその弱点を犯人は巧に付いてきた。試作車両<クモ>は犯人の操る意思のままになりなす術がなかった。そして犯人の目的は金ではなくて、ずばり「真下正義」そのものだった。警視庁は早速、真下を司令室に派遣して犯人との交渉にあたることになった。 真下は米国で交渉に必要な駆け引きを学んできた警視庁初の交渉人であり、真下を室長とした準備室が発足している。真下はそのスタッフとともに司令室に乗り込んだが、室長の片岡は混乱する室内で真下をまともに相手にしない。片岡は、信頼するかつての上司の線引き屋の熊沢を呼び臨時のダイヤの編成を依頼する。そんな室内での真下の唯一の味方は広報の矢野だった。矢野は片岡の目が届かない所で、真下に貴重な情報を提供していた。 そうこうしているうちに犯人は直に電話で真下を指名し交渉を始めるのだった。弾丸ライナーを名乗る犯人は、真下に連絡する度に「キーワード」をまるでゲーム感覚で伝えて電話は切れる。犯人の目的は不明だが、犯人の思うがままに操られる「クモ」は地下を疾走し何時犠牲者が出ても不思議ではない状態になっている。真下は犯人からの連絡が入る都度、「キーワード」の解明と逆探知による追跡を繰り返すが犯人特定には至らなかった。その一方で地上での捜査を続けている木島警視(寺島進)は、独自の勘を頼りにしていたが後一歩のところで犯人を逃した。 犯人と真下との息詰まる1対1の電話を通しての対決は、一体どういう展開になっていくのか?ここから先は映画の核心であるので触れずにおく。そして映画のエンドロールが始まったと同時に席を立つ人には、最後の最後まで我慢して席を立たないことをお薦めします。何故かって?それは観てのお楽しみです。 【鑑賞後の感想】 私は「踊る…」は映画館で観ていなかったのでこの映画への事前のイメージは全くなかった。 そしてこの映画を観た感想は、もう少し映画のストーリーを何かに焦点をあてたらと思った。それは地下鉄のパニック、犯人と真下の交渉、警視庁のジレンマ、真下と恋人との関係?などなど多くの要素がありながら、一つにあえてスポットライトを当てなかったとも解釈できるかも? エンドロールの最後の最後に来て、この映画の続編とも言うべき「容疑者 室井慎次」 への期待感が高まる。映画のタイトルが「交渉人」ならユースケ・サンタマリアにもう少し、交渉人としての迫力が有っても良かった。だがそれはあくまでも見慣れたハリウッド映画のスタイルなので、日本映画らしいパニック映画の要素をもっている作品だった。 【自己採点】(10点満点) 7.8点ユースケに文句を付ける積りはないが、やはり迫力不足は否めない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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