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テーマ:邦画を大いに語ろう!(83)
カテゴリ:映画・邦画
27.アンフェア the movie
■配給:東宝 ■製作年・国:2007年、日本 ■上映時間:112分 ■鑑賞日:3月31日、新宿グランドオデヲン座(歌舞伎町) ■公式HP:ここをクリックして下さい □監督:小林義則 □製作:谷泰三、亀山千広、島谷能成 □脚本:佐藤嗣麻子 □原作:秦 建日子 □主題歌:「I'm Here」伊藤由奈 ◆寺田農(警視総監)事件の最高責任者として現場へ指示を送る ◆大杉漣(入江警察庁次長)警察のメンツを重んじ非情な指令を次々と送る背景にはある野望が? ◆篠原涼子(雪平夏見)一人娘美央の母で警部補。警察内部の不正を調べているが... ◆寺島進(山路哲夫)事件の現場を指揮する責任者だが... ◆江口洋介(斉木陣)警視庁の捜査官で雪平のかつての上司 ◆向井地美音(雪平美央)雪平夏見の一人娘で爆破事故に巻き込まれて入院していた ◆椎名桔平(後藤国明)警察病院立てこもり事件の犯人グループのリーダーだが意外な過去が ◆成宮寛貴(戸田)犯人グループの一員で後藤に忠実に従う ◆濱田マリ(蓮見杏奈)犯人グループの一味として入院中の身から加わりPCを自在に操る 【この映画について】 フジテレビ系ドラマの映画版として登場した作品。謎が解決したように見せかけて、なかなか見えてこない真犯人。二転三転するストーリーに眼が離せない誰が“犯人”かではなく、誰が“アンフェア”なのかがポイントであることに焦点が当てられている。 出演は、篠原涼子、加藤雅也、寺島進、江口洋介ら、お馴染みのメンバーに、椎名桔平、成宮寛貴らが加わった。一体犯人は?意外な展開とラストの結末の行方は? 【ストーリー(ネタバレなし)】 バツイチ、子持ち、大酒飲み。しかし、検挙率No.1の敏腕刑事の雪平は、警察の不正が書かれているという極秘文書を追っていた。元同僚の三上からは、危険だから手を引けと忠告されるが、信念は揺らがなかった。ある朝、雪平は娘の美央を学校に送るのをベビーシッターに任せ、三上と忙しそうに電話をしていた。どことなく寂しそうな娘だが、話に夢中の雪平は気付かない。「娘を車で送るのはよせ」、三上が言った瞬間、外で大きな爆発音がした。 急いで外に出た雪平の視界に入ってきたのは娘の美央が炎上する車の爆風で吹き飛ばされて倒れていた姿だった。 豊洲警察病院に搬送された美央を看護士・浩子に託して病院をあとにする。そんな時にすれ違うように不審な一団が病院に入ってきた。そして外来受付前でいきなり一味の一人である戸田が散弾銃を発砲し一瞬にして病院はパニックに陥った。 別件で出先で公安部の斉木と偶然にTVの臨時ニュースでこの事件を知った雪平は、娘の安否が気になり病院へと向かい指揮本部の管理者である山路に駆け寄るが山路はまともに取り合わない。 手際良く犯行グループは人質を解放するが、病院には警察庁長官が秘密裏に健康診断で入院しており逃げ遅れた美央も院内に一味に気が付かれないように隠れた。犯行グループのリーダーである後藤は警察に、「警察の不正裏金80億円」を2時間以内に要求し人質として長官の捕らえられた姿を送りつけてきた。 この緊急事態に入江次長は即座にSAT(対テロ特殊部隊)を急派し院内突入を図ったが、犯人グループに察知され全滅する。一体何故情報が漏れたのか?衝撃が警察内に走る。 一方で美央の安否が気になる雪平は秘密裏に病院内に潜入するべく単独行動を起すのだったが... さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。 1.警察病院というハイテク装備を備えた病院に何故いとも簡単に犯人一味は突入出来たのか? 2.犯行グループのリーダーの後藤の素性とは? 3.後藤の要求する80億円の出所とは? 4.後藤が警察病院を狙いに定めた理由の一つとは何か? 5.警察の内部情報は何故犯行グループに筒抜けなのか? 6.雪平は果して美央の救出に向けて何をしたのか? 7.警察内部の不正を追っていた雪平は果してその目的に達することが出来るのか? などを中心に映画館か今後のDVDでご覧下さい。 【鑑賞後の感想】 私はこの映画のTV版は全く見ていないので人間関係など把握していない白紙の状態で鑑賞した。そこで感じたのは冒頭からイキナリ車の爆破シーンがあり警察病院立てこもり事件発生とワクワクさせられるつかみは良かった。 そこからストーリーを展開するにあたり「母(雪平)の娘への愛情」「警察内部の腐敗告発」「警察庁長官の救出」「犯人一味と警察の交渉」「警察内部の密通者の存在」といった要素のどれを映画のメインテーマに添えたかったのか分からなかった。 小林監督は雪平の人間性みたいなのをテーマに持っていたそうだが、私のようなTV版未視聴者にはそう言われても理解出来ない。私なら、警察内部の不正を暴く為の犯人一味と警察上層部との息詰まる交渉劇と、そこに内通者の存在を絡めるようなストーリー展開にすれば面白かったと思う。 「蒼き狼」でもいえた事だが、ストーリーの大黒柱が見えずサイドストーリーを盛り込み過ぎる傾向があるようだ。雪平刑事の娘救出へ命の危険を顧みない行動がどうなるかと序盤思わせながら、途中からは違った展開になるなど軸がしっかりとしていなかった印象を持った。 【自己採点】(100点満点) 59点。厳しい採点だが、点数を上げる材料が乏しかったのに残念。ストーリーの構成を再構築すれば点数はここまで厳しくならなかった! 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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