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テーマ:邦画を大いに語ろう!(83)
カテゴリ:映画・邦画
78.クローズド・ノート
■配給:東宝 ■製作年・国:2007年、日本 ■上映時間:138分 ■鑑賞日:10月13日、新宿コマ東宝(歌舞伎町) ■公式HP:ここをクリックしてください □監督・脚本:行定勲 □脚本:吉田智子、伊藤ちひろ □照明:中村裕樹 □撮影:中山光一 □録音:伊藤裕規 □美術:都築雄二 □音楽:めいなCo. □編集:今井剛 □衣装デザイン:伊藤佐智子 ◆沢尻エリカ(堀井香恵)小学校の先生を目指す大学生。引越し先のアパートで前の住人の日記を見つける ◆伊勢谷友介(石飛リュウ)画家兼イラストレーター、香恵のアルバイト先の万年筆屋にやってきたことから知り合う ◆竹内結子(真野伊吹)「隆」の恋人で小学校の先生として4年生を担任として受け持つ新米教師 ◆永作博美(可奈子)香恵のアルバイト先の社長の娘 ◆黄川田将也(夏目涼)香恵が好きなVシネのスター ◆池内ハナ(サエコ)香恵の引越しを手伝った親友。その後1年間のロンドン留学に旅立つ ◆田中哲司(鹿島)ハナの恋人だが留学中に香恵に猛烈にアタックするが... ◆板谷由夏(山崎星美)石飛に仕事の世話をする代理店の女 ◆石橋蓮司(中沢正道)石飛のイラストを高く評価する新聞の連載小説の作家 ◆篠井英介(瀬川)香恵が所属する大学のマンドリン倶楽部の顧問 【この映画について】 引越しをした前の住人の残した日記に励まされ、成長していくヒロインに何かとお騒がせな沢尻エリカ。 その日記を書いた伊吹先生役には竹内結子が瑞々しい演技を見せるが、一筋縄では行かない衝撃のラストが待ち受ける。 ひたむきな片思いを通し、瑞々しくも初々しい表情をさらりと見せる沢尻の演技力も見ものだ。恋愛に仕事に悩みつつ、まっすぐにしなやかに生きる伊吹先生をサラリと自然体で演じた竹内。当代きっての実力派女優の魅力が、行定勲監督の名演出によって余すところなく引き出されている。伊勢谷友介も飄々としていて真意のつかめない男・リュウを好演。 【ストーリー】(ネタばれなし) 教育大学のマンドリン倶楽部に所属する香恵は友人のサエコに引越しを手伝ってもらった。そしてアパートの一室での生活が始まったが、香恵は何気なく開いた戸棚から前の住人が忘れた日記を発見した。ぱらぱらとノートをめくり眺めていたが、倶楽部活動の忙しさもあって日記の存在を暫く忘れてしまう。 ある日、香恵のアルバイト先である万年筆屋に一人の男性客が現れる。その男性に見覚えがあった香恵は、引越し当日にアパートの前の道から自転車にまたがって眺めていた男性と同一人物であることを思い出す。彼の名前は石飛リュウでイラストレーターをしていて、自分に合う万年筆を探しに来たと告げる。何度か来店するぶっきらぼうなリュウに対し丁寧に応対していた香恵は親しみを感じるようになる。 香恵は悪いと思いながらも「日記」を読んでいくうちにのめりこんでいく。そこには伊吹先生の小学校に赴任してからの思い出、「隆」との楽しい思い出が綴られていた。そして最後のページは何故だか破られていたのが、香恵には気になって行くのだった。 日記の中で綴られている「隆と伊吹先生」との関係が気になりながらも、香恵は「リュウ」に対して気持ちが昂揚していく。 ある日、リュウを驚かそうと弁当持参で彼のアパートを不意に訪れたが、そこには彼に仕事を紹介している山崎という名の女と一緒にいた。気まずくなった香恵は早々にアパートを出て自宅に戻ってしまう。そんな香恵の気持ちを察したリュウは、彼女のアパートに押しかけてドアの外で彼女に謝るが...。そして香恵は日記の続きを読んでいるうちに、そこにこの日記を持ち主の「真野伊吹」に返すべきだと思い勝手に読んだ事を謝ろうと小学校を訪れる。 だがバス停で降りて学校までの道のりを児童に聞いた時に、伊吹先生のことについて児童の口から衝撃の事実を知らされ何も知らなかった香恵は言葉を失ってしまった。 リュウとの関係が気まずくなった香恵は、リュウが自分のイラストの個展を開くのでそこで「マンドリンを演奏してほしい」と頼まれる。香恵が会場に着いたとき、そこでは彼の絵を高く評価している小説家の中沢がスピーチをしていた。 参加者一同の視線が彼女に注がれる中、香恵はリュウに対して...。 さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。 1.リュウに対して香恵は何故惹かれていくようになったのか? 2.日記の中の「隆と真野伊吹」の関係の発端は? 3.真野伊吹は何故日記の書かれたノートを置いていったしまったのか? 4.「リュウと香恵」の関係はこのあとどうなる? 5.香恵がリュウの個展を訪ねて行った先で果たして久しぶりに対面したリュウと交わした言葉は?などを中心に是非映画館でご覧下さい。 【鑑賞後の感想】 この映画は公開直前に主演の「沢尻エリカ」の会見での態度が論議を呼んだのは記憶に新しい。沢尻はファンから「女王様、エリカ様」などと揶揄されるように、その大きな態度からそういうあだ名が付いていたがあの会見での態度は「主演女優」としての自覚が足りなかった。製作会社(東宝)やスポンサーに対して失礼であるぞ! まあ、そんなこんなでこの映画は個人的には観る予定はなかったのだが鑑賞券を持っていたので観る事にした。 ストーリー的には二つの物語が、片方は現在進行形で進んで行きもう一つは「ノートの中の日記」を読むことで進むというスタイル。展開としてはそれほど捻っている訳でもないし淡々と進みのだが、その中にも「リュウ」を世話する女性の存在があったりと「小さな波乱」はある。 日記の中の伊吹先生の回想シーンで登場する竹内結子は相変わらず美人でとても一児の母とは思えない色気がある。さらりとした爽やかな演技は見ていても感じがいい。 何かとお騒がせな沢尻エリカは、元々演技力はある。今回もノートの中の日記を読んでいるうちにのめり込んだり、「リュウ」へ恋心を抱いたりする心境の変化を上手く表現出来ていた。 折角これだけの演技力を身に付けているのだから、あの会見での不遜な態度も「演技力」と思いたいがそうだとしたら別の「表現方法」があったはずなのに残念である。 【自己採点】(100点満点) 84点。竹内結子と沢尻エリカの瑞々しい表情とか演技が光っていた。 ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
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