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テーマ:邦画を大いに語ろう!(83)
カテゴリ:映画・邦画
101.ALWAYS 続・三丁目の夕日
■制作:東宝 ■製作年・国:2007年、日本 ■上映時間:146分 ■鑑賞日:12月8日、有楽座(有楽町) ■公式HP:ここをクリックしてください □監督・脚本・VFX:山崎貴 □脚本:古沢良太 □原作:西岸良平 □プロデューサー:安藤親広、山際新平、高橋望、倉田貴也 □エクゼクティブ・プロデューサー:阿部秀司、奥田誠治 □照明:水野研一 □撮影:柴崎幸三 □録音:鶴巻仁 □編集:宮島竜治 □音響効果:柴崎憲治 □衣装:水島愛子 □美術:平林哲雄 ◆薬師丸ひろ子(鈴木トモエ)夫則文と二人で「鈴木オート」を切り盛りする。息子の一平、六子にも優しく接する。 ◆堤真一(鈴木則文)妻トモエと二人で情熱を持って仕事に取り組むが、喧嘩っ早い所が玉に瑕。 ◆小清水一揮(鈴木一平)鈴木家の一人息子で野球とプロレスが大好きな小学生 ◆小池彩夢(鈴木美加)父の仕事の都合で鈴木家に預けられる。裕福だった父との生活環境とはガラリと変わり戸惑う ◆堀北真希(星野六子)集団就職で鈴木オートに就職して1年。東京の生活にも慣れてきて... ◆吉岡秀隆(茶川竜之介)東大卒の小説家で芥川賞を目指して執筆中で駄菓子屋で生計を維持する ◆小雪(石崎ヒロミ)ダンサーで茶川とは「恋人」だったが事情があって去ってしまう ◆須賀健太(古行淳之介)事情があって茶川と一緒に生活をする。茶川、ひろみの三人一緒に生活するのが夢の小学生 ◆小日向文世(川渕康成)淳之介の「父」で会社経営者。淳之介を引き取ろうと画策するが... ◆もたいまさこ(大田キン)タバコ屋のおばちゃん。おせっかいだが人情に厚い。 ◆三浦友和(宅間史郎)小児科の医師で注射好きなことから近所の子供からは「悪魔」と恐れられている ◆浅利陽介(中山武雄)六子の田舎での幼馴染で元野球部だが... 【この映画について】 2005年11月に公開されて全国で感動の嵐を巻き起こし絶賛され、数多くの賞を獲得した「ALWAYS 三丁目の夕日」の続編が誕生した。 原作は西岸良平氏によりコミック「三丁目の夕日」。舞台となる昭和34年を前作とほぼ同じスタッフが更に研究とリサーチを重ねて、見事なまでに昭和を再現した。前回は東京タワーの再現に驚かされたが、今回は「羽田空港」「東京駅」「首都高の無い時代の日本橋」が新たに再現された。スタッフに加えて出演者も子役に至るまで前回と同じ俳優達が出演している。以前にも増して賑やかで、そして、見終わったあとに心がジーンと来るのは間違いないでしょう。 【ストーリー】(ネタバレなし) 昭和34年春、ヒロミが去ってから淳之介と二人で生活していた茶川のもとに、淳之介の父である川渕が連れ戻しに来た。茶川の身を挺した熱烈な懇願が一度は通じて「人並みの生活をしていないと確証を得たら、今度は連れ戻す!」、そう言い残して会社を経営し経済的に裕福な川渕は一旦去った。 茶川の向かいの鈴木オートでは、集団就職から1年が過ぎて六子も仕事に慣れてきた。その鈴木家に則文の親戚の大作が事業に失敗したため、娘の美加を当分の間預かることになる。お嬢様育ちの美加は、鈴木オートでの生活との違いと寂しさに中々心を開こうとしない。それでもトモエから「お母さんと思ってくれて良いから」(美加は父娘家庭)と言われてから子供らしさを取り戻す。 六子は一緒に上京してきた幼馴染の中山武雄と店の前で偶然に再会した。タバコやのキンの冷やかされてモジモジしていた武雄は六子に声を掛けた。 昭和34年夏、ヒロミの居場所を知った則文は茶川を半ば強引に彼女がダンサーとして働く「ゴールデン座」へと向う。楽屋裏出口で待ち伏せしていた茶川だったが、そこで見かけたのはヒロミが馴染み客の中年男性に結婚を迫られている場面だった。衝心のまま帰ってきた茶川には、川渕の言葉が現実として大きくのしかかっていた。そして、彼は純文学で芥川賞受賞の夢に再度挑むことを固く決意する。 昭和34年秋、本格的に執筆活動に専念するため則文を中心に町を挙げて茶川をバックアップすることになった。鈴木オートで淳之介は生活の面倒を見てもらうことになり、そして遂に小説は完成する。 昭和34年冬、茶川の小説が完成し芥川賞最終候補にも挙がりワクワクしてきた町の人たち。そんな或る日、出版社の社員を名乗る男が現れ茶川や則文らと共に「選考の内部事情」を話し「最有力候補」であることを伝える。則文は茶川の受賞を後押しする意味である行動に出た...。武雄もそこに絡んで... 三丁目にもこの時期「別れ」「出会い」の時期が訪れようとしていた。一平と仲良くなっていた美加だったが、父が迎えに来て...。 さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。 1.美加を迎えに来た父、一体これから二人は何処へ行くのか?一平は... 2.茶川を訪れてきた「男の正体」と則文らが彼に渡したものとは? 3.茶川の受賞はなるか? 4.金持ちの中年男に口説かれていたヒロミだったが、彼女の決意とは? 5.川渕は果たして淳之介を引き取りに現れるのか? 6.六子と武雄の幼馴染の関係はその後どうなったのか? などを中心に昭和の町並みを見事に再現した様子を映画館でご覧下さい。 【鑑賞後の感想】 今や「国民的映画」になったこのシリーズ2作目で恐らくこれがラストと思えるが、3作目を作れば出来るだろう。 ただし敢えてこの2作目で終りにすることで、この映画の余韻が何時までも残るし語り継がれることだろう。「続々編」への期待もあるかも知れないが、安易な「シリーズ化」は個人的には望みません。 今回は茶川の芥川賞受賞への頑張りと、そのエネルギー源になっているヒロミへの思慕の念と淳之介を守りたいとの気持ちがメインだった。美加と一平の関係や、六子と武雄の関係も全体的にはサイドストーリー的存在だ。辛うじて武雄の存在が、ある事件との関連で浮かび上がる程度だった。ただし、トモエが昔の恋人と会うのは流れの中から言っても不用だろう。 茶川が芥川賞を受賞出来るのか最後までハラハラさせながらも、その意外な結末にホロリとすることだろう。ヒロミの登場シーンが少なかったのは、ドラマチックな演出に持っていくためのことだろう。 最後に、この映画の別の見所でもある「昭和の再現」だが今回も良く出来ていた。前回のイメージが残っているので「驚く」ことは無かったものの、昭和34年の日本橋や羽田空港は私が生まれる数年前の話なので当然ながら記憶には無い。 でも羽田空港を飛び立つ日本航空(JAL)の様子は、如何にもVFXとの印象は拭えなかったけど...まあそれはそれで良いでしょう! 【自己採点】(100点満点) 82点。この映画を観て、昭和が懐古物になってきたような気がした。 人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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