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カテゴリ:映画/アメリカ、欧州地区以外
10.シルク
■原題:Silk ■製作年・国:2007年、日本・カナダ・イタリア ■上映時間:109分 ■日本語字幕:松浦美奈 ■鑑賞日:1月21日、新宿グランドオデヲン座(歌舞伎町) ■公式HP:ここをクリックしてください □監督・脚本:フランソワ・ジラール □脚本:マイケル・ゴールディング □製作:ニヴ・フィッチマン、ナディーヌ・ルケ、ドメニコ・プロカッチ、酒井園子 □原作:アレッサンドロ・バリッコ □撮影:アラン・ドスティエ □編集:ピア・ディ・キアウラ □プロダクション・デザイン:フランソワ・セギュアン □アート・ディレクション(イタリア):エミータ・フリガート □アート・ディレクション(日本):小川富美夫 □衣装(イタリア):カルロ・ポジオッリ □衣装(日本):黒澤和子 □音楽:坂本龍一
幕末の日本に入国を果たしたエルヴェは闇取引の大物権力者・原十兵衛らが暮らす山村を訪れる。文化の違いに戸惑いながらも、謎の少女との出会いなどもあり日本での滞在は快適?だった。そして、念願の蚕を手に入れ故郷へと帰国したエルヴェ。 バルダビューから得た大金で、エレーヌの為に庭園つきの土地を贈ったが彼には日本滞在中に知り合った「少女」の姿が頭から離れない。 一方で妻エレーヌはエルヴェの子供を妊娠することを望んでいたがその兆候は何時までたっても現れず落胆の日々を送る。 その後も彼は日本へと蚕の仕入れに出向くが、彼の頭には「少女」の物言わぬ姿が頭から離れない。2度目の渡航時の帰国前夜、「少女」から手紙を渡されそれを帰国後、マルセイユで娼館を経営するマダム・ブランシュに訳してもらう。 「必ず戻ってきてください」と懇願するかのような内容の手紙が気になり3度目の渡航を果たす。ところが村は襲撃され跡形も無く、後に、一行に追いつくが少女とは逢えず、蚕も本来の品ではない別の卵を入手したが卵は帰路の途中で孵ってしまい収入の術を絶たれた。 数年後、エルヴェとエレーヌ夫婦には相変わらず子供は出来ずにエレーヌはその事実を受入れられないでいた。そんな悲しみを乗り越えようと、好きな庭園作りに没頭するエレーヌだが、彼女の体は衰弱してきて遂には亡くなってしまう。 エレーヌの死から数年後、エルヴェは妻が遺した庭園で「あの手紙」についての驚くべき真相を知ってしまった。そこには妻の彼への想いが記されていた。それを知った時のエルヴェの心は...。 【鑑賞後の感想】 幕末の頃の日本にフランスから一人の青年が蚕の買い付けに訪れて、そこで知り合った謎の少女の虜になる。それからも彼女のことが忘れられず、子供を宿すことを熱望する妻の気持ちに応えられない青年。 ざっと振り返るとそんなストーリーのこの映画だが、細かい点を検証していくとやはり外国人の書いた小説だなと思った。 日本・カナダ・イタリアと地域をまたいだ3カ国共同制作による映画であり、日本でのパートでは長野県にセットを組んで撮影し日本のスター俳優である役所公司まで起用する熱の入りよう。 日本のパートで役所公司は最初の方では日本語のセリフなのだが、途中からは「実は英語が出来ます」みたいに急に英語のセリフになる。当時の日本で蚕の闇商人みたいな人が英語を話せるとは思えない。第一、仲介人が如何にして彼と接していたのかも怪しい。 フランスのパートでは娼館を経営する日本人女性まで登場して、ウ~ン、その役は中谷美紀が演じていたがこういう設定はどうなんだろう?当時、日本人女性がフランス人と結婚し渡って娼館のオーナーにおさまるっていうのは?ありかな? キーラ・ナイトレイを起用しているのに、バリバリの主役級である彼女は青年の妻役ですが彼女の個性を活かしきれていないような役どころ。登場シーンも何だか場面の転換の合間でありもっと彼女の切ない気持ちが込められるシーンが多く欲しかった。 監督が絶賛する「日本の美の象徴」(大袈裟な表現ですが監督がそう仰っているようで...)と持ち上げた無名新人・芦名星ですが、彼女の登場シーンでは一切セリフはなし。 冒頭で露天風呂での入浴シーンにはハッとさせられますが、背中越しにも「貧乳」なのは分かってしまい「これが日本人女優(女性)の美」との印象を欧米の観客に持たれたかも知れません。もしそうなら個人的には少し残念な気もします。監督のタイプの女優さんなのでしょう。 もっともキーラ・ナイトレイも、欧米では「貧乳女優」として名が通っていますが彼女はむしろそれを開き直って受入れているようです。 キーラ・ナイトレイと芦名星の日英「美人女優」対決は、偶然にも似たような体型の二人なので「甲乙」が付けがたいと書いておきましょう。 (この段落はあくまでも「管理人」の個人的な主観で書かせてもらいました!) ストーリーの中心が青年と日本の関係なのか、それとも妻との関係なのか?どちらも整理出来ていないような印象を持った。 【自己採点】(100点満点) 62点。柱になるストーリーを作れば点数はもっと上がったかもね。 ←映画「シルク」関係のブログ満載! ←西武ライオンズのことならここ ←「プロ野球、メジャーリーグ」の情報満載 人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.03.01 00:01:15
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