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2009.12.13
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Bクラスに沈んだ2009を振り返る


パリーグ順位表

埼玉西武ライオンズの一年を振り返るこのシリーズ、ここでは捕手と内野手について取り上げます。

[捕手]
昨シーズンは細川の攻守に渡る成長で日本一に輝いたものの、その細川は日本シリーズで痛めた右肩の回復具合が思わしくなく本格的な復帰は交流戦後にまでずれ込んだ。

細 川 46試合  .176 4本 13打点
上 本 58試合  .258 4本 15打点
銀仁朗112試合 .220 3本 25打点

上の数字をみて分かるように、細川に替わって銀仁朗が112試合に出場した。当初は打撃でもリードでもチームの足を引っ張っていたが、徐々に試合に慣れてきたこともあり、打撃面での成長が目に付いた。何と言っても最初はバットに当たらなかったのが、25打点だからそれなりに及第点だが、リード面では課題が山積みだ。
銀仁朗とは違い、打撃面で自慢の長打力を発揮したのが上本だった。昨季は、シーズン途中で私生活上のトラブルが週刊誌上で暴露され干されていたが、プロ初本塁打を放つとダルビッシュから決勝本塁打を放つなど「DH」「一塁手」としての起用も増えた。
その上本の来季は捕手としてより外野手としての出場機会も増えそうで、左の大砲として期待される。
来季は基本的に「細川」「銀仁朗」の2人体制で、サブとして「上本」「野田」が万が一の故障に備えてスタンバイする布陣となるだろう。銀仁朗が今年の経験を来季に生かせるか?細川は故障から癒えて2008シーズンのような活躍を見せることが出来るかが鍵だ。

[内野手]
捕手とは違い、ライオンズの内野陣は万全と言える。石井義、片岡、中村、中島と日本人で固められており一塁手と三塁手に守備の不安を抱えているが、WBC組の中島と片岡の三遊間は好守の要でありチームの顔として認知されている。

石井義125試合 .300  6本  39打点
片 岡139試合 .260 13本 58打点
中 村128試合 .285 42本122打点
中 島144試合 .309 22本 92打点

石井義の出場試合が125試合なのは左投手先発の際は途中出場となるケースが多かったのと、中村は8月に福岡での試合で足を痛めて離脱したのが原因だ。片岡と中島はWBC帰国後もほぼ出ずっぱりだった。

●石井義●
規定打席には到達しなかったが打率3割を残した
点は評価できる。ただし、左投手との対戦ではベンチの信頼を得られず、これが規定打席不足の原因である。主に中村の後を打つ5番打者としての起用が多かったが、「得点圏打率が.263、本塁打6本」は相手に脅威とはなっていない。打撃面ではこの2点を改善してもらいたい。
守備面では一塁へコンバートされてことで負担は減ったが、一塁は外国人選手や中村起用の可能性もありレギュラー安泰とはいかない。

●片岡●
WBC出場で2連覇に大きく貢献した片岡だったが、打撃面では本塁打と打点と盗塁で自己最高の成績も1番打者として「出塁率.309、打率.260、得点圏打率.237」ははっきり言って赤点だ。
主軸の中島、中村の打席で相手にプレッシャーを与えるには1番打者の高い出塁率が求められるが、今季は淡白な打撃で粘り強さに欠けていた。2008シーズンは常に高い得点圏打率を誇っていたが、相手に研究されていたのだろうか集中力が足りないと思われるシーン(全力疾走を怠っていた)も多々あった。
守備面ではポジショニングの良さが発揮され球際に強くなった印象がある。好守共に高いレベルのプレイを要求される立場にいるだけに、来季は奮起してもらいたい。
目標は「出塁率.350以上、打率.300以上、盗塁50以上」だ!これが出来ればライオンズは優勝出来る。

●中村●
夏場に怪我で離脱しなければ王やカブレラが持つ本塁打記録の更新も有り得る活躍だった。
今季は開幕から4番に座り中島と2人で打線を牽引した。「三振154」と相変わらず多いが気にすることは無い。
今季は打率も「.285」と良くピンチで何度もチームを救ってきた頼もしい主砲として相手チームにも恐怖感を与えてきた。打撃面では注文を付ける点は殆ど無いが、三塁手としての守備面ではまだまだ課題は多い。
故障のリスクを回避して来季は左投手先発時には一塁手として起用されるケースも増えるかもしれない、そうすればより一層打撃に専念出来る。

●中島●
WBCではレギュラーとして出場した選手の中で最高の打率を残し日本連覇に貢献した。
打撃面では「得点圏打率.382,出塁率.398,安打173本」と3部門でリーグ1位となり、3番打者として中村と2人で打線をリードしてきた頼もしさはファンも感じている。
開幕直後の4月は中々本塁打が出なかったが、最終的には22本を放ち打点も92、盗塁も20と文句なしの成績だった。願わくば打率か打点のタイトルを獲ってもらいたかった。
守備面では2008シーズンにゴールドグラブ賞を受賞したことで自信が付いたのか、今季も守備面でもチームに貢献した。片岡との二遊間コンビはいまや打撃面でも守備面でもリーグ屈指のコンビである。
来季はチームリーダーとしても牽引し、2年ぶりの日本一獲得を目指して頑張って下さい。

●控え選手●
レギュラー選手が安定した成績を残し怪我や故障も少なかったことで控え選手の出番は少なかったのだが、逆に言えば控え選手の層が薄いことでレギュラー組みがフル出場せざるを得なかったチーム事情もある。
中村が怪我で離脱した8月には原が2軍から昇格し50試合に出場し三塁を守った。守備面では及第点だが打撃面ではパワー不足は否めない。黒瀬は24試合、平尾は49試合、レフトと一塁兼任の後藤は54試合ではレギュラーを脅かすまでには至らなかった。
レギュラー選手に適度にお休みを与えることで故障を未然に防ぎたいのだが、現時点では原の成長に僅かに期待出来るレベルなのが現状だ。次世代の若手として期待される浅村などの早期台頭を望みたい。

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Last updated  2010.01.11 22:25:19
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