小泉首相の訪朝の成果は何点?
ニュースを読む小泉首相の二度目の日帰り訪朝の成果は果たして何点だろうか?。私は今日は日中はプロ野球のデーゲームを観ていたので、帰ってから夜のニュースを先程まで見ていた。『成果』まず今回の訪朝ではこの成果から見れば、蓮池さんと地村さんのお子さん方5人の帰国が実現した。この二家族の帰国は元々大きな障害が無かったので、この点は良かったなと思う。『曽我さん、残念』曽我さんには、米国人の夫であるジェンキンスさんが脱走兵とのことから日本帰国には問題があった。これには日米間で犯罪者引渡し条約があるので、日本入国と共に米国から身柄拘束の要請がある可能性があるからだ。結局、中国での面談を基本線に今後協議が続けられるそうだ。『新たな生存者の情報はなし』今回の会談では新たな生存者の情報は一切もたらされなかった。これは前回の会談で死亡とされた横田さんら10人の再調査の結果は一切出ずに、「最悪の結果」(横田滋さん談)となった。蓮池さん、地村さんらも自分等の家族が帰ってきた事は嬉しいだろう。しかし曽我さんや他の行方不明者らの家族は失望し,これでは今回の訪朝は不明家族からすれば「失敗」だとの評価を下すに違いない。『人道援助は時期尚早』今回の会談では小泉首相側から人道支援として、コメ25万トンと1000万ドル相当の医療品の提供を約束した。更に、特定船舶を対象とした制裁法の発動も見合わせると表明した。今回の会談は午前の1時間半だけに終わり、北とすればこれを引き出してサヨウナラとなったようだ。本来は、小泉首相はこういう提案は午後の会談に行うようにノラリクラリとかわすべきだった。それなのに早急に提案してしまい、今頃金正日は大笑いしているのではないか?。この程度の北からの『お土産に』しては、日本側からの『見返り』は大き過ぎてバランスを欠いていると言える。『性急過ぎた再訪朝』今回の再訪朝はいささか急過ぎた。当初は6月中~下旬を想定していたそうだが、シーアイランド・サミットに間に合わせる為なのか急ぎすぎたようだ。国民年金未納問題も裏にはあるのだろうが、もう少し裏でお膳立てをしてから行っても遅くは無かったのでは?。折角の首相訪朝という切り札の価値を下げてしまったのは残念である。『今後の政局』今回の訪朝で夏に実施される参議院選挙はどうなるだろうか?。当然民主党は色々と批判をし、何とか年金問題で失墜した信頼を回復しようと躍起になるだろう。更に、マスコミもこれからは今度の訪朝を色々と書き立てるのは間違いない。それらを切り抜けて小泉首相がどのように今回の実りの少なかった会談をアピールするのだろうか?。何時もの強気の姿勢をこれからも貫けるのか、週明けの国会での攻防が注目される。