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【11月29日(火曜日) 旧十一月五日 戊子 先負 月齢3.9】
今日は、明治帝国憲法の初の国会が開かれた日だ。それで、「議会開設記念日」。明治23年(1890年)のことだ。明治天皇の勅により、国会議事堂の建設が計画されたが、予算が足りなくて取り敢えず仮の議事堂が麹町区内幸町、今の経済産業省の庁舎がある場所に建設された。この建物は明治23年11月24日に竣工し、翌日(!)の国会の召集にやっと間に合った。それから5日後の今日に第一回帝国議会が開催されたのである。 ところが年が明けて早々に(1月20日)漏電による火事で燃えてしまった。その後議事堂は何度も建てられ、何度も焼けて、現在の場所に現在の形で完成したのは昭和11年(1936年)11月のことである。 今日は又「肉の日」でもある。毎月29日は「ニク」に引っ掛けた洒落で「肉の日」なんだそうだ。その中でも今月は「いい(11)肉」だというので、九州は宮崎県の「より良き宮崎牛対策協議会」が「いい肉の日」と定めたのだそうだ。 「良い肉」といえば、宮崎牛だけでなく、「松坂牛」や「神戸牛」、それに我が郷里岐阜の自慢「飛騨牛」など、全国各地にあるのだが、九州の人は流石にやることが早い。これも、前の「そのまんま東」知事の功績であろうか。 語呂合わせといえば、29日は「服」とも通じる。それで、今日は「いい服の日」でもあるそうだ。 更には、近江は彦根の井伊家では、世間ではとかく評判の悪かった井伊直弼の業績を偲び、これを正しく喧伝しようというので、この日を「井伊普及の日」、又は「井伊不朽の日」として、内々で祝っているそうだ。(嘘です。) 一方茨城の水戸徳川家では、この日は「井伊腐朽の日」だそうである。(これも嘘) 日本人はこういう「語呂合わせ」や「駄洒落」が大好きな人種である。私の友人に元銀行マンという堅い(筈の)職業に就いていたにもかかわらず、駄洒落大好き人間がいて、彼は話だけでなくメールでも駄洒落を連発する。駄洒落ものべつ幕なしだと聞いている方が疲れる。 今朝のニュースでは、大阪で「面白い恋人」というお菓子が流行り始めていて、それは怪しからんというので、元祖「白い恋人」のメーカーである石屋製菓(札幌市)が商標侵害で提訴した、といっていた。 私も、「白い恋人」は、クッキーにホワイトチョコやミルクチョコを挟んだものであるくらいは知っている。(結構好きだ。) 一方の、「面白い恋人」は焼き菓子に、みたらし味のクリームを挟んだものだそうだ。「みたらし味」というのが、如何にも大阪らしい。製造販売元はアノ吉本興業だそうだから「ナルほど」、である。「面白い・・・」が「オモロイ恋人」だったら無難ではあったろうが、それではギャグとしては「オモロない!」のだろう。石屋製菓の島田俊平社長は、「ワルノリだ。全然面白くない!」とえらくご立腹らしい。 「白い恋人」の年間売り上げは約1億8000万枚。売上高は約72億円だという。これは凄い。 一方の「面白い恋人」の方は、JR新大阪駅の「大阪の土産物ランキング」で2位になった他、大阪市内の吉本興業のグッズ販売店や関西国際空港、東京都内の物産店などでも扱っているそうだ。最近では東京でも売り始めたそうだ。 大阪「都」の東京都との連携に、「北都」札幌が神経を尖らせたという構図である。 これなど、つい先日の大阪でのダブル選挙の最初の波紋かも知れないなという気もする(?) こういう類の、駄洒落やパクリ(正しい日本語では「剽窃」といいます)は他にも沢山あって、同じ吉本は「東京カブレ」(「鳩サブレー」?)というのも売っている。 他にも北から; 山形のニラ「達者de菜」、岩手の「ツタン乾麺」、東京門前仲町の「もんなか(最中)」、静岡の「茶ップリン」、広島の「ゆびきり玄米」、香川の「愛しのエビー(海老)」、福岡の「しゃけ菜ベイビー」、熊本の「いろはにポテト」などなど。 こうして並べてみると、地産商品を何とか世に出そうとする、命名者の涙ぐましい努力が見えてくるではないか。故郷の町興しという点では、B1グランプリにも共通するものがあるなと思う。 しかし、パクリ(正統日本語では「剽窃」です)といえば、何と言っても中国に止めを刺す。 スターバックスが「スターファックス」、SONYが「SQNY」、Panasonicが「PenesomiG」など、調べれば調べるほどゾロゾロ出てきて、最初はニヤニヤ笑っていられるが、次第に段々腹が立ってくる。地方の駄洒落名産品や、吉本の「面白い恋人」ですら、これらに比べれば余程微笑ましく、いっそ私にはいじらしい。 ある人によれば、これはかの国の政治体制が共産主義であるせいだという。そう、普段は上海の経済の急成長や、GDPが日本を抜いて世界第二位の経済大国になったとか、有人宇宙ステーションの開発や、人工衛星の打ち上げなどに目眩ましされて、なんとなく見過ごしてしまっているけれど、あの国は世界でも最早数少ない、れっきとした共産主義国家なのだ。 共産主義では、「全て万民のもの」が基本思想だから、知的財産権や商標権などはハナっから無いのである。従って多くの人々はパクリ(再び正しくは「剽窃」です)を悪いことだとは思っていないのだ。 今、わが国は「東アジアでの重要なパートナー」だといって、中国との経済協力をより一層推し進めようとしている。しかし、日本人の長閑な「人類皆兄弟、お隣さんは良い人だ」的な発想(それはそれで悪い考え方ではないが)のままに、中国との交流を余りに無警戒のまま進めてしまうと危険だと思う。 TPPであれ(この場合は警戒すべきは米国)、中国との経済連携であれ、それ自体は正しい方向であっても、具体的な局面においては、外交手腕に、また国の利害を擁護するのに、余程の練達さが必要だ。今の政治家にそれが出来るかどうか、どうも気になってしょうがない。 ひとつ吉本興業には、中国に出向いて盛大にパクリを展開して戴き、(この場合はパクリの方が良いですね。向こうは漢字の本場だから、「剽窃」だと此方の意図がバレてしまう。)例えば月餅の替わりに「日餅」を一大ブランドにしてくれはしないだろうか? ※余りに数が多いので、食べ物屋を中心に、「パクリ中国版」をブログの中に散りばめてみました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.11.29 13:34:23
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