※宮城県の山をご紹介するブログです。
今回ご紹介する山は「龍ヶ岳（りゅうがたけ）」（七ヶ宿町・しちかしゅくまち）です。
県南西部の山形県境に位置し，登山口まで行くのが少し大変です。白石市（しろいしし）から山形県高畠町へ通じる国道113号線を西進し，七ヶ宿町湯原（ゆのはら）で左折し稲子峠（いなごとうげ）を南下します。道路は狭い山道になっていますが，全線舗装されています。稲子集落で福島市から高畠町へ通じる国道399号線に合流し，福島・山形県境の鳩峰峠（はとみねとうげ）に向け西進します。途中からは立派な２車線になり，峠にかけて気持のいいドライブコースになっています。峠には立派な駐車場があり，夫婦連れやバイクツーリングのグループが遠望を満喫しながら休憩しています。ここが登山口になります。


コースのはじめは牧草地になっており，踏跡を辿りながら952mピークに向かいます。途中， 振り返れば鳩峰峠の駐車場が，西を見渡せば高畠町が澄んだ空気を介して目に入り，思わず深呼吸してしまいます。


952mピークを過ぎたあたりは灌木とササの道になっており，ウラジロヨウラクがにぎやかな彩りを奏でてくれます。さらに足を進めていくと雑木林になりますが，一部刈払いが不十分なところもあります。ただ，頂上までは１時間ほどの距離なので気にしないで進みましょう。尾根に出れば，東に七ヶ宿スキー場がある峠田岳（とうげだだけ）を望むことができます。


ほどなく，山頂に着きますが，山頂の眺望が実にすばらしい。南西はるかに飯豊連峰，西に朝日連峰，北に月山，葉山，その奥に鳥海山，北東に蔵王連峰と，あまりなじみの少なそうな山ですが，サプライズします。ぜひ，晴れた日，早めの時間帯で，米沢盆地の向こうにうっすらと残雪を頂く飯豊連峰の記念写真を，撮影してきてください。


十分休憩をとったら，952mピークに向けて帰路につきますが，雑木林までは道を外さないよう気をつけて戻ります。ピークを過ぎたあたりからは安心して，下界の眺望をこころいくまで目に焼きつかせながら，ゆっくりと下山を惜しんでください。牧草地になれば体を投げ出して昼寝をしたくなることでしょう。
登山時期としては，ウラジロヨウラクをもとめて６月中旬あたりはどうですか。
七ヶ宿町の湯原から関（せき）にかけて，おすすめのそば屋さんが３～４軒散在しています。ぜひ，お立ち寄りください。

標高：龍ヶ岳994m　行程：約１時間50分（休憩時間を除く。）
参考文献：「新・分県登山ガイド３宮城県の山」（山と渓谷社）
労働委員会　Ｔ．Ｍ