カテゴリ:山登り
※宮城県の山をご紹介するブログです。
今回ご紹介する山は「大東岳(だいとうだけ)」(仙台市太白区・たいはくく)です。 大東岳は仙台市街の真西に位置し,台形状の独立峰になっているので,遠くからも視認しやすい山です。登山口は,秋保(あきう)温泉の奥にある秋保大滝をさらに西に進み,秋保ビジターセンターの少し先にあります。今回,ご紹介するコースは,表コースから裏コースを周回するコースで,時間的にみてもベテラン向きとなります。登山口の車道脇の小広場から鬱蒼とした杉林を,しばらくはただ黙々と歩くことになります。どこの山もそうですが,杉林はブナ林とは違い,どうしても人間臭さが感じられ,早く抜け出したいと思いがちです。ヤマジノホトトギスを眺めながら,立石沢(たていしさわ)の小広場あたりくると,やっと山らしくなりますので,ここで小休止しましょう。4合目で杉林からブナ林へと変わり,2時間あまり登った5合目で尾根部に到達します。6合目あたりから林間越しに泉ヶ岳・船形連峰方面が覗かれ,7合目過ぎで平坦なブナ林の中に「こぶし平」の標識があります。この先に鼻こすりと言われる急登があり,大東岳はつらいという印象をあたえるところです。すでに3時間以上も登ってきているので,引き返すわけにはいきません。何と言われようと前へ進みましょう。急登が緩やかになり両脇のシャクナゲの灌木を過ぎるとやっと頂上に到着です。 山頂はさほど広くもないですが,視界は開けています。ここまでずいぶんと長い登りなので,ここで十分休んでください。疲れたら,無理せずこのまま表コースを戻りましょう。 余力があったら山頂よりも感動するロケーションの南側に足を運んでください。 山頂から少し灌木帯を過ぎると台地状の一角があり,そのあたりの景色,西側に見える南面白山,小東岳,糸岳はすばらしいものがあります。 台地状の山頂部の南端に弥吉ころばしという標識があり,ここから急坂を下山することになります。弥吉ころばしから樋ノ沢(といのさわ)出合までの下りは岩場の急坂,つづら折り,沢の渡渉となっており,かなり足腰にこたえてきます。視界が開けない谷間をひたすら下ることになりますが,小東岳(こあずまだけ),南面白山(みなみおもしろやま)方面との合流地点にある樋ノ沢小屋が見えると,ひとまずほっとするところです。ここで十分休憩を取りましょう。先は長い。 樋ノ沢出合から下山口までは,2時間半ほど大行沢(おおなめさわ)沿いを,延々とうっそうとした樹林帯の中を歩きます。このあたりにくると,体力もかなり消耗している状態になってきているので,下りなのに単調な長い道のりは思った以上につらくなります。 梯子滝,雨滝,白滝や,裏磐司(うらばんじ)の屹立した岩肌を眺めながら,気分転換します。下山口手前は平坦な荒れた林道になっており,本小屋(もとごや)の下(登)山口の駐車場が見えると今日一日の行程を思い浮かべ,充実感が味わえることでしょう。 帰路,秋保大滝周辺にはそば屋さんが,その先の秋保温泉の途中にはおいしい豆腐屋さんがあります。 なお,二口(ふたくち)林道を抜けて山形県側には抜けられませんし,一部工事を行っている時もありますので,ご注意ください。 標高:大東岳1366m 行程:約7時間40分(休憩時間を除く。) 参考文献:「新・分県登山ガイド3宮城県の山」(山と渓谷社) 労働委員会 T.M お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.07.07 08:21:14
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