カテゴリ:山登り
※宮城県の山をご紹介するブログです。
今回ご紹介する山は「禿岳(かむろだけ)」(大崎市・おおさきし)です。 「かむろだけ」と称する宮城県の山は,二口山隗の「神室岳(仙台神室)」もあり,これと区別するために「禿(は)げかむろ」と呼んで親しんでいます。 禿岳は鳴子温泉北西の鬼首(おにこうべ)にあり,麓のホテル,ペンションが散在するリゾート地区とのロケーションはまるでアルプスの風景を見る感じだ,と言われるほどです。 今回ご紹介するコースは,南側から山頂に向かう花立(はなだて)コースです。リゾートパークオニコウベスキー場前から禿高原放牧場を過ぎ,山形県最上町へ抜ける片側1車線の県道63号線を花立峠に向かいます。峠には20台ほどの駐車スペースがあります。 峠登山口から少し登り始めたところにあるガレ場の広場は,荒雄岳を中央火口丘とする鬼首カルデラが見渡され,ハングライダーの起点にもなっています。ハクサンシャジン,アキノキリンソウを道端で見ながら足を進めると1合目の標柱があり,いよいよスタートです。 始めはブナとササに囲まれた,広い登山道を気持よく歩きだすことになります。途中,雨後だと,ぬかるんでいて進むコース取りに戸惑うところが一部あります。3合目から5合目にかけてはロープがある急な坂が続き,このコースの中での踏ん張りどころです。それほど高くない樹林帯が切れる5合目を少し過ぎると,東側がスパッときれたやせ尾根になり,ここから8合目の手前にかけての谷間へ向けた光景は一瞬汗がひける思いです。 そのような地形にありながらもオヤマリンドウが顔を見せてくれて,トレッカーの緊張をほぐしてくれます。8合目から再び低めの樹林帯に入り,しばらくして丁字路の正面に9合目の標識が見えてきます。左手に当たる西側は小広場になっていて,不動明王の祠がある南峰です。右手の緩やかな斜面の草原を進んでいくとほどなく山頂に到着します。山頂は風が強い日が比較的多いようです。また,予報では晴れとなっているのですが,意外とガスが立ち込める時間帯が多いように感じます。 それでも低い灌木とササに囲まれた山頂は眺望がよく,天気次第では栗駒山や鳥海山を見渡すことができます。 帰路は往路を引き返します。9合目から7合目まではやせ尾根を引き返すことになりますので雨後などは十分足場に気を付けてください。7合目から5合目までは急坂の下りになりますので,ロープも利用してください。徐々になだらかな傾斜に移り,3合目からは歩きやすいブナ林になってきます。 人の声が耳に入ると,ガレ場付近を起点に,パラグライダーの愛好者たちがオニコウベスキー場に向かって大空へ駆けだしています。眺望もいいので,ドライブを楽しんでいる人もここまでは気軽に登ってきています。 このコースは往復で4時間余りとなっていますし,眺望も比較的楽しめるので,ぜひ家族づれでトレッキングを楽しんでください。 トレッキングのあとはリゾートパークのペンション村に宿泊し,天から降り注ぐ星屑のシャワーを浴びてはどうですか。 もうひとつのコースは,北側から山頂に向かうコースが整備されており,往路約3時間となります。 標高:禿岳1262m 行程:約4時間(休憩時間を除く。) 参考文献:「新・分県登山ガイド3宮城県の山」(山と渓谷社) 労働委員会 T.M お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.08.12 15:21:11
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