テーマ:まち楽ブログ(32348)
カテゴリ:山登り
※宮城県の山をご紹介するブログです。
今回ご紹介する山は「金華山(きんかさん)」(石巻市鮎川浜・いしのまきしあゆかわはま)です。 旧石巻市街地から石巻大橋を渡り,旧北上川沿いに県道192号石巻雄勝線,稲井地区から県道234号稲井沢田線,万石浦(まんごくうら)の北側の女川街道と,県道を乗り継いで東進し,女川市街地の西端から右に折れ,県道牡鹿(おしか)半島公園線コバルトラインを牡鹿半島先端まで南下します。コバルトラインから望む太平洋は実にさわやかで,これから望む金華山が次第に前方から迫ってきます。鮎川港から金華山までは定期船で25分ほどの船旅になります。3年連続して金華山を参拝すると,一生お金に不自由しないという言い伝えがあるとおり,洋上に浮かぶ正三角形の島の眺めは,まさに霊験あらたか神々しい雰囲気を醸し出しています。 金華山の船着場から黄金山(こがねやま)神社への参道を,境内に放たれているシカに出迎えられながら,観光気分で歩き出します。 表参道でも裏参道でも,参集殿に向かう車道でも黄金山神社へ行き着きます。本殿は,確かに重厚で,御利益のある,由緒正しき神社の風格を漂わせています。まずは参拝しましょう。 神社の右手に,沢コース経由山頂へ向かう登山口の案内表示板があります。沢コースと名付けられていますが,ところどころ岩が露出した,からりとした登山道になっていて,お元気なお年寄り夫婦も天気に誘われ,つい足を進めるところとなっています。春先には薄紅色のクリンソウ,黄色のミヤマキンバイが見られますが,一方で残念ながら,シカにより食されたウラシマソウなども否応なく目に入ってきます。木立を見れば,下の方の柔らかそうな樹皮を食した形跡が窺われます。 杉木立に囲まれた水神社を過ぎるとほどなく尾根に出て,八合目の案内板があります。ここから山頂までは気持のいい尾根道になっていて,北から東にかけて視界が開けており,金華山参拝ではなく山歩きだったことを思い出せてくれます。 山頂には大祇神(おおわだつみ)神社が君臨しており,西側には牡鹿半島が全体を見渡せる空間があります。ここは南に足を進め,展望台で休憩を取りましょう。その先には芝生のようなスペースがあり,一息入れるのに絶好の空間になっています。ただし,シカの糞に注意です。シカの活動域との棲み分けのため島中に柵が設けられていますが,人間よりもシカの数が多い島です。ここから東に千畳敷へ向かうルートがあります。 一息入れたら,山頂から南に向かってなだらかな尾根を二の御殿跡まで下ります。高木が少なく,極めて頭上が広くなっていて,心地よいトレッキングが続きます。 二の御殿跡には何もなく,東の千畳敷,北の山頂,西の船着き場の分岐になっているところです。 二の御殿跡から西進し,ところどころ前方に対岸の半島を望みながら下って行きます。造林小屋を過ぎて,分岐で左折すれば黄金山神社へ,直進すれば海岸へ向かうことになります。黄金山神社へのルートでは,奇抜な風体の樹木に出合う,観光桟橋を見下ろす,対岸の半島との間を往来する船を眺める,ことができます。 時間が許せば,さらに往復約2時間で,島の東端に千畳敷というとても景色のいい景勝地がありますので,足を延ばしてみてください。 登山適期は一年中となりますが,晩春から初夏にかけては濃霧が立ち込めることが多く,折角の視界が遮られることがあります。太平洋を望む半島のドライブ,20分余りの船旅,ハイキング気分のトレッキング,実利のある参詣と,非常に変化に富んだ1日を味わえることでしょう。鮎川は鯨料理のおいしいところです。お見逃しなく。 標高:445m 行程:約2時間10分(休憩時間を除く。) 参考文献:「新・分県登山ガイド3宮城県の山」(山と渓谷社) 労働委員会 T.M お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.12.22 08:50:29
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