カテゴリ:山登り
※宮城県の山をご紹介するブログです。
今回ご紹介する山は「太白山(たいはくさん)」(仙台市太白区・せんだいしたいはくく)です。 東北自動車道仙台南インターの北側に位置する釣鐘状の山塊が太白山になります。この太白山は標高が300m余りとさほど高くはないのですが,遠くは石巻市牡鹿(おしか)半島からも見ることができ,昔から方位の目印として意識されてきた山です。太白団地を北進し,東北自動車道の下をくぐったところに,仙台市の自然観察センターがあります。そこの入り口駐車場から登り出すのが一般的になります。この付近は自然観察の森としてよく整備されており,市内の小学校の遠足や課外学習,家族連れのハイキングなど,気軽に楽しめるコースになっています。自然観察の森は,手前の南側からみはらしの森,やすらぎの道,であいの道,太白の道と4コースがありますので,行きと帰りとで分けて歩くといいでしょう。まずは自然観察センターに立ち寄って施設の案内パンフレットをいただき,コースの全体像を確認できたら出発です。 登り始めは,幅が広くゆったりとした散策路になっています。雑木林を進み,中腹の尾根上に出ると,正面にこれから向かう太白山が迫ってきます。どのコースも頭上が開けた穏やかな雑木林になっていて,最後は杉林で合流し,そこからしばらく足を運ぶと生出森(おいでもり)八幡神社の境内に入って行きます。 自然観察の森からは神社の参道の横に出てくる登山路がありますが,真っ赤な実のアオキを眺めながら杉林を横断し参道入り口まで足を運ぶと厳粛な参拝に趣を変え,鬱蒼とした八幡神社境内をゆっくりと登り出せることになります。この神社の入り口にも駐車場があります。この駐車場へは県道仙台村田線の茂庭団地のところで東に折れ,狭い車道を進むと駐車場に至ります。 参道を登りきるところにお堂があり,左手に生出森八幡神社が見えてきます,春先にはラショウモンカズラが咲いています。この脇に鳥居があり,山頂にある,もう一つの神社,貴船(きふね)神社へと案内してくれます。 ここから山頂までは30分ほどで,途中,急な岩場があり,鎖まで用意してくれているりっぱな登山道になります。散策気分がここから登山気分に一変させられます。 鎖を伝いながらの急登の後半,山頂手前では北東部が開けており,仙台大観音や七ツ森を望むことができます。さらに進み,賑やかな人の気配を感じたら太白山山頂になります。 山頂は岩が散在しており,真ん中に貴船神社が祀られています。南西部には生出地区の里山が浮かんでおり,その向こうに青麻山や,烏帽子岳,屏風岳などの南蔵王を望むことができます。春先であれば,山頂の南斜面に鮮やかな黄色のヤマブキ,可憐な白いモミジイチゴが咲いています。 帰路は山頂から鎖の急坂を八幡神社まで下り,そこからは自然観察の森を穏やかな陽だまりの中,自然観察センターへ向かいます。センターのそばでは袈裟を着た修行僧を思わせるウラシマソウを見つけることもできるでしょう。 登山適期は,春先や晩秋がもっともいい季節になります。水とおにぎりを用意さえすればすぐ出発できます。家族連れでぜひ2回は訪れてみてください。 標高:321m 行程:約2時間30分(休憩時間を除く。) 参考文献:「新・分県登山ガイド3宮城県の山」(山と渓谷社) 労働委員会 T.M お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.01.12 08:13:03
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