テーマ:まち楽ブログ(32348)
カテゴリ:山登り
※宮城県の山をご紹介するブログです。
今回ご紹介する山は「三方倉山(さんぽうくらやま)」(仙台市太白区・たいはくく)です。 秋保(あきう)温泉の奥にある秋保大滝を西に進み,秋保ビジターセンターの手前あたりから見えてくる円錐状の山が三方倉山になります。センターを過ぎると右手に大東岳(だいとうだけ)登山口があり,さらにその先にある二口(ふたくち)キャンプ場の駐車場が三方倉山の登山口になります。コースとしてはブナ平コースとシロヤシオコースがありますが,今回ご紹介するブナ平コースから山頂に至り,シロヤシオコースを周回するというルートをおすすめします。 駐車場から名取川にかかるコンクリート橋を渡り,対岸を少し下流に足を運ぶと右手に二口自然歩道の入口があり,そこから登り始めます。 階段を登ると,二口自然歩道とブナ平コースの分岐の標識があります。ブナ平コースへと左に折れ,シダ類が生い茂る中に,ニリンソウ,ラショウモンカズラを眺めながら足を進めます。水道施設の小タンクがあるあたりからはブナ林となり,森林浴の世界に入っていきます。ヤマツツジ,シロヤシオを所々で見つけながら,山腹を緩やかに斜めにトラバースしていきます。 稜線に出て左手に西進すると,巨大なブナの大木が君臨している小空間に出合います。ここで一息入れ,ブナ林に潜む木霊と会話を試してみませんか。 ブナの大木あたりから段々と斜面がきつくなります。突然,右手前方に城壁とも思える,柱状節理が現われます。登山ルートがここで閉ざされる感じになり,初めての登山ではここから山頂に向かうルートに不安を覚え,あえなく撤退した経験があります。岸壁の左側に踏跡がありますので,この登り口が見つけられれば,あとは稜線まで一本道のつづら折りですので,迷うことはなくなります。 驚いたのは,蔵王の花と思っていたイワカガミに出合えたことです。イワウチワや,ミヤマシキミと思しき花が見つけられます。細い急登を登りきると山頂の稜線に出て,シャクナゲの道を進むことになります。右手からのシロヤシオコースとの分岐と出合ながら,直進するとほどなく山頂に至ります。 山頂はそれほど広くはなく,北側の樹間から大東岳が望めます。さらに奥へ足を進めると展望できるよう刈り払いした空間があり,樹間から南西の方角に南蔵王が望めます。 山頂から稜線を戻り,ブナ平コースとシロヤシオコースとの分岐で,左に折れ,シロヤシオコースを下っていきます。シロヤシオコースはその名のとおり時期になれば愛子様の御印のゴヨウツツジが咲き誇るコースになります。大きなつづら折りになっておりますが,下りで使う分には余裕のある下り坂となります。途中,向かいの大東岳を見ながら,ブナやミズナラの雑木林を下っていきます。 川のせせらぎが聞こえてくると二口自然歩道と出合い,下流に向かって渓谷散策を楽しんでいくと往路で使ったブナ平コースの分岐の前に至り,更に名取川河川敷に下ります。あとは対岸までコンクリート橋を戻るだけです。 今回ご紹介したルートの反対に周回するコースをとると,シロヤシロコースのつづら折りが辛く感じるし,山頂から柱状節理までのルートが急な下山となるのが難点です。 なお,現在,二口林道を抜けて山形県側には抜けられませんが,近々,車が通行できるよう整備する計画がありますので期待しましょう。この林道が整備されると時間的に余裕ができ,糸岳(いとだけ),小東岳(こあずまだけ)などを結ぶ周辺の登山ルートが拡大し,トレッカーとしては大変楽しみが増えるところとなります。 標高:三方倉山971m 行程:約3時間30分(休憩時間を除く。) 参考文献:「新・分県登山ガイド3宮城県の山」(山と渓谷社) 行政管理室 T.M お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.07.13 08:20:36
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