テーマ:まち楽ブログ(32348)
カテゴリ:山登り
※宮城県の山をご紹介するブログです。
今回ご紹介する山は「寒風山」(かんぷうさん)(仙台市青葉区・せんだいしあおばく)です。 仙台市中心部から山形市に向け国道48号を西進し,県境の関山トンネル宮城県側入口の脇に登山口があります。道路の両脇に10台分ほどの駐車スペースがあります。 喧騒な車道から沢沿いに登り始め,涸れ沢を大きく巻きながら,雑木林の中をゆったりと足を運んで行くと,県境稜線に至ります。ここからは心地よい尾根伝いとなり,奥羽山脈であることを実感する,数多くのブナが緩やかな傾斜で登山道を案内してくれます。 稜線の東斜面から西斜面へと登山道を移ると,左手,西に当たる山形県側が開けてきて,大東岳,面白山の山容が間近に望まれます。 さらに足を進めると登り始めて1時間余りで,東側が開けた小ピークのコブの背に至ります。南から北へと,宮城県側の,後白髪山,蛇ヶ岳,船形山の連峰が連なっています。景色を楽しみながらコーヒータイムにしましょう。 コブの背を少し下ったところからは,ササ原を介して次の目的地となるアオノ背が中央に,その奥に寒風山の山頂が望めます。ササ原とアオノ背のコントラストは庭園風でなかなかのものです。しかし,実際足を進めると,ササ原は結構背の高い熊笹の密生地となっており,頭上は開放的で気持がいいのですが,視界はあまり良くありません。 ササ原を過ぎると再びブナの混じる雑木林に入り,登りつめた小ピークがアオノ背になります。アオノ背は東側が開けており,なだらかな後白髪山の稜線が真横に見られ,双眼鏡でよく見ると,船形山山頂に建つ避難小屋の角張った様子が窺われます。 アオノ背から少し下り,登り返すと寒風山の頂上の小台地に至ります。この空間はかつて通信用反射板が設置されていたところで,広いスペースになっていますが,眺望はなく,時季によってはススキ野原となっています。 寒風山の山頂は,この小台地の北側を少し駆けあがったところ,県境縦走路上にあります。その先の登山道は近年,縦走路として整備されており,1100mの奥戸立山,1284mの白髪山,1270mの仙台カゴを経て船形山へと続く,ベテラン向けのコースになっています。 山頂で十分休憩したら,素直に往路を戻りましょう。途中,東の船形連峰の連なり,西の面白山の山塊,南の大東岳から蔵王連峰の奥行を眺めながらのんびりと高度を下げてください。 宮城県の山としては地味な山の一つで,2,3組の登山者と出会う程度のところで少々心細いかも知れませんが,気軽に奥羽山脈の深奥部へ入り込めます。 登山適期は盛夏を避けた森林浴の初夏と紅葉の秋がおすすめです。 近くには作並(さくなみ)温泉がありますので,ぜひ日帰りの湯で登山と日ごろの疲れを癒してください。 標高:寒風山 1117m 行程:約3時間50分(休憩時間を除く。) 参考文献:「新・分県登山ガイド3宮城県の山」(山と渓谷社) 行政管理室 T.M お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.08.31 08:05:35
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