テーマ:まち楽ブログ(32348)
カテゴリ:山登り
※宮城県の山をご紹介するブログです。
今回ご紹介する山は「馬ノ神岳(まのかみだけ)」(白石市・しろいしし)です。 馬ノ神岳は県南西部の蔵王連峰から少し東に外れたところに位置し,蔵王町(ざおうまち)秋山沢の国道457号沿いの駐車場から見ると,向かって奥,左手に不忘山,右手に烏帽子岳,中央に水引入道があり,その前に聳えている三角形の山になります。 また,西側の屏風岳から見ると,手前に水引入道があり,東側の奥にコブのある馬ノ背のような山容を呈しています。周辺の山からはよく見かける山ですが,紹介されるようになったのが最近のことで,実際に登っている人はまだ多くはありません。 アプローチとしては,県南西部のみやぎ蔵王白石スキー場の駐車場から北へ約2.5km神嶺林道を進んだところ,左側に馬ノ神岳入口の標識があり,その案内に従って白萩山林道へと左折します。白萩山林道は車1台しか通れないような狭さで少し不安ですが,約2.9km進んだ終点に馬ノ神岳の登山口があります。駐車スペースは2~3台といったところです。入口には「植物群落保護林 蔵王馬の神岳カラマツ」の立派な看板があり,観察路を利用し登り始めます。 登り始めは,カラマツが混じる雑木林になっていて,観察路らしく緩やかな登りやすいルートになっています。田代沢を隔てて対岸の山腹の紅葉もとてもきれいです。途中,沢を堰き止める岩から冷たい清流が注いでいて,小さな池がつくられています。 30分余り,心地よいトレッキングを味わっていると二又に出合い,田代沢と合流します。少し石伝いで対岸に渡ると,そこで尾根取付になり,急傾斜の坂に登山道は変わります。 左右に振られながらも,ブナ林の紅葉を愛でる余裕はありますので,静かな山奥の雰囲気を味わってください。青空をバックに屹立するブナは見事なものです。周辺一帯に広がるブナ原生林の樹間に低い熊笹が密生していますが,丁寧に,十分な幅員で刈り払ってくれています。また,大きな岩がところどころで,場に不釣り合いに転がっています。 山頂近くになると,ヤブっぽくなりますが,観察路の目印として赤テープ,黄テープが梢に巻かれていますので,注意しながら足を進めてください。 今回ご紹介する山頂は観察路の終点で,カラマツ自生地北限の保護林の中の小スペースに当たります。眺望はあまりないのですが,北側に烏帽子岳,屏風岳,東側に三住の牧場が窺われます。この山はまだメジャーになっていない分,ひっそりとしていて,標高1500mの頂で少々強い風を浴びながらの休憩となるかも知れませんが,ぜひ宮城県の山の登山歴に加えてください。 なお,地図上の山頂は,ここからさらに西へ約250m先になりますが,登山道はありません。 登山適期としては,6月の新緑か10月の紅葉の季節がおすすめとなります。 標高:馬ノ神岳1551m 行程:約2時間50分(休憩時間を除く。) 参考文献:「新・分県登山ガイド3宮城県の山」(山と渓谷社) 「山と高原地図7 蔵王・面白山・船形山」(昭文社) 行政管理室 T.M お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.09.21 08:18:52
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