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カテゴリ:ビジネス
建設大手のダイヤ建設が民事再生法を申請しましたね。 建設業界は以前から業績の落ち込んでいたところも多く、アメリカに端を発した金融危機による不景気で一層落ち込みました。
大手建設会社には他にも危険な企業はありますが、不安を煽ることになるので言えませんが・・・ 先日「ピンチをチャンスに」で書いたように、今 派遣切りが問題になっていますが、世間の不景気風があまりにも広範囲に一気に進み、失業者数が急速に増えています。 そのなかには、悲観して自殺をはかろうとする者も少なくない。 ------------------------------------------------------------- 福井県坂井市の東尋坊でここ数か月、派遣社員契約を突然打ち切られる「派遣切り」による生活苦で自殺を考える人が増えており、周辺海岸を自主パトロールし、自殺志願者を説得する活動に取り組むNPO法人「心に響く文集・編集局」(茂幸雄代表)は15日、市や地元観光協会に対し、自殺防止パトロールの活動を強化するよう求める要望書を提出した。 茂代表は「年を越せないと悩んで断崖(だんがい)に立つ人が年末にかけて増えるかもしれない」と危惧(きぐ)している。 同NPOによると、10~11月に保護した8人のうち5人が元派遣社員で、3人は「派遣切りによる生活苦で自殺を考えた」などと話したという。 中 略 茂代表は「派遣切りなんて理由はこれまで1人もいなかった。 国や自治体は緊急支援を早急に実施すべきだ」と訴えた。(2008年12月17日 読売新聞) ●派遣社員、契約打ち切り猛抗議 大幅な減産や人員削減に追い込まれている自動車業界。 契約打ち切りを通告された派遣労働者が会社側に撤回を申し入れるなど、同業界の労働者たちの憤りは、日々高まっている。 続きはこちらで→「正社員と同じ仕事してきた」 ただし、時間の経過とともに記事がさし替わることがあります ------------------------------------------------------------- 派遣の職業は昔からありました。 今の派遣業者の登録・許可制、および派遣法の制定などは、ある程度の地位アップには役立ったと思います。 それまでは地位なんてものはありませんでした。(もっとも、今でもかなり低いですが・・・) 昨年までの景気高揚(一般庶民にはその感覚はなかったですが)により、企業の人材不足で派遣社員を多く受け入れました。 また コストの関係で正社員を派遣社員に切り替えたこともあります。 おかげで派遣社員の需要はどんどん伸び、派遣業の業績は上向きました。 そして、今回の大量解雇問題。 上記のように、受け入れ企業の要望に沿い、派遣業者が業績を負うあまり、無秩序に派遣社員を増やしすぎた。 それが今回の不景気で、企業の業績悪化による大量解雇です。 非正規社員(季節社員も含め)というのは繁忙期の助っ人。 閑散時はお役ごめん、これはしかたのないことです。 企業から見れば、そのための派遣要員なのですから・・・ 今回も正社員の雇用を守るため という大儀名文のもとに非正規社員の大量解雇となったわけです。 ま、企業にうまく利用されてしまったのですね。 確かに企業の業績はどんどん落ち込んでいますし、また もっと落ち込むことが予想されています。 企業側から見れば、「正社員に手をつけなくてホッとしている」というのが本音でしょう。 これについては、この場だけではとうてい語りつくせません。 それに、一応 私もその派遣会社の一員。 とはいっても会社対(私の)会社の取引ですが・・・ ゆえに(今は)言えないこともありますが、差しさわりのない限り、そのうちにボチボチ内幕を暴露していきます。 あ 私の会社はどこかで誰かが勝手に潰してしまいましたが、倒産したわけでもなく、4年前に2年間 大手派遣会社の正社員になったため、休業(届は出してある)していただけです。 現在 復活させて、今の会社と私の会社との取引になってます。 倒産すれば2度とその名前で取引できません。(経済の本質を知っていれば当たり前の話ですが・・・) 詳細は長くなるのでCut。 ま、経済の実態がわからない人が卓上でマルクスの経済論云々と言うようなもので、民事再生法も統計上は倒産に見なされますが、社会上は通常の業務は続けますから、正確には倒産とは言えないのですね。 さて、派遣の職業は大昔からありました。 ということで、本日のお題 「口入れ屋」 尚、昨日のお題は 「フェスティバルホール」 ご覧になってない方はこちらもどうぞ くちいれや 【口入れ屋】 奉公人の周旋・仲介を業とする人。また、その家。口入れ宿。 と、国語辞典 大辞林第二版(三省堂)にはある。 「口入れ稼業」というのは、大名や旗本などに奉公人を斡旋する仕事ですが、現代で言えば、私設の職業安定所と人材派遣業を兼ねたような存在だと思えばいいでしょう。 しかし 大昔は人さらい、人買いなどとも呼ばれ、大手を振って歩ける商売ではなかった との記述も存在します。 中国にはいまだに、この人買いが存在しているようです。 江戸初期から存在するこの口入れ稼業は、当初 地方から江戸に流れて来た身分の不確かな者の保証人となり、職場を斡旋、稼ぎの一部を身元保証料として徴収するのを本職としていたのです。 享保期頃からは、地方の百姓を騙し安い値段で娘を買い、吉原や岡場所(もぐりの売春宿)に預け、その水揚げ料ほとんどをピンはねしていた ゴロツキなのである。 しかし、中にはマジメに人材を発掘し、武家や商家に斡旋していた口入れ屋も居たようです。 また、豪商の娘の嫁入り先を世話するなど、いわば便利屋的存在でもあったのですが、いつの世でもそれらの背後にはヤクザがはびこり、特に岡場所の権利関係からトラブルが続出、幕末には完全に裏の商売と見られていました。 有名なのが幡随院長兵衛(ばんずいいんちょうべえ)ですが、実在の人物で本名を塚本伊太郎(1622?-1657)と言い、肥前唐津藩(佐賀県)の武士の子だということです。 この伊太郎が江戸へ出て花川戸(はなかわど)に住み、幡随院長兵衛と名乗って「口入れ稼業」を営むかたわら、3千人の子分を抱える「町奴」の頭領として君臨していました。 「旗本奴」は、旗本を中心に組織された無頼集団ですが、町人で組織されたヤクザ集団が「町奴(まちやっこ)」で、その町奴の頭領として名高いのが幡随院長兵衛です。 そして戦前では、暴力団の資金源であったニコヨン集め稼業に行き着きます。 そう、大阪・あいりん地区(旧 釜ヶ崎)や東京・山谷に昔 見られた光景です。 非合法だったことを合法化して新たな利権を創り、間に入ってハイエナのように吸い尽くすやからもいました。 搾取した金は善 窃取した金は悪 川柳家 井上剣花坊(けんかぼう)がこう詠んだが、「搾取が善」とはむろん、資本家への痛烈な皮肉です。 また、港湾業務などは以前からこの手の業者がいて、日雇い労働者を集めては労務場所まで送迎しています。 名前は出せないが、現在 有名な企業もこの業務出身のところもある。 口入れ屋も情に厚い善人もいれば、腹の黒いのもいます。 現代は口入れ屋に代わって人材派遣会社ですね。 もっとも この時代のように悪質業者は少ないですが、いない とは言えません。 現代は和紙に筆の時代と違って日雇いの場合だと、携帯電話やメールで働き手を指図して派遣します。 そして 規制緩和の波に乗って業界全体で大きく売り上げを膨らませています。 が、腹の黒っぽい業者もけっこうあるようです。 【求人案内】(これは架空です) 誰でも出来ます、「怒られ屋」 時給1050円~1100円。 "お国"の仕事ですので安心です。18歳から60歳まで技量経験不問。 ・・・就業場所は各官庁、今は社保庁が多し。 こんな人材派遣をやったら、儲かるかも・・・ 尚、過去ログに「人材派遣」、「人材派遣 その2」、「人材派遣 その2a」がありますので、ご参照ください。 なぜか大学からアクセスの多い別ブログ ●別ブログ12/10の新着は「激動の医薬品卸業界」 前回は「CAもプロレタリアか?」 こちらも見てね お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年12月22日 13時25分28秒
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