続行か中止か、それが問題だっ!
最近、バンコクでベタを仕入れるだけでなく細々とではありますが自家繁殖も楽しんでいる訳ですが、やはり私にとっての自家繁殖の一番の楽しみはニューカラーの作出ですね~。プロブリーダーとは違って品種として確立させる所まではなかなか行きませんが、それでも自家繁殖個体が成長に伴いどんな色彩になってくれるのか、育成中も結構ワクワク楽しめます。 もっとも、そう簡単に思い通りには行かないのが世の常!(苦笑)。例えば、今日登場の個体はオレンジ・マーブル(仮称)です。これは、地色が鮮やかなオレンジでブルー&ホワイトのマーブルパターンと言うのを目指して自家繁殖させた個体です。一応、元親には全身がパステルオレンジのマルチのオスとブルー&ホワイト・マーブルのメスをチョイスしてみました。 一応、オレンジの発色もマーブルパターンも劣性遺伝って言われてますから両親共に劣性ホモです。その場合子供世代には両者の特徴を現した個体は出現しない筈・・・って事なんですけどね(笑)。たった一個体のみですが画像のようなオス個体が出現しました。地色はオス親のパステルオレンジで、ボディやヒレには僅かですがブルーのマーブルパターンが見られます。 前から思ってたんですが、ベタの色彩に関する遺伝パターンはそんなに単純じゃないと思います。自分の所である一定の法則に従って次世代が出たからと言って、世の中の全ての同一品種に同じ遺伝法則が当てはまるとは考えない方が良い様な気がします。そもそも、体表の3~4層に黒・赤・黄・白・虹色の色素胞が存在し、その割合によって外見が決まると言われてますから、例えば黒色素胞が最上層に位置するか下層に位置するかと言うだけでもその個体の表現形は変化する訳です。 今回のケースでも、従来世間で言われている遺伝パターンであればF1世代にオレンジやマーブルは出てきちゃいけない訳ですから・・・。もっとも、マーブル系にはマーブル系でありながら体表から全てのマーブルパターンが消失してしまった個体と言うのも確実に存在しますから、オス親のオレンジパステルが実はマーブル系だったのであれば、次世代にマーブルが出現してもOKと言う事になりますけどね。 まぁ、そんな面倒臭い事はさておき(笑)、図らずも子供世代で曲がりなりにも目標とする形質が出現してくれたた訳ですが・・・。何と言っても個体の状況が酷すぎです!ボディのマーブルパターンが少ないのは別に構いませんが、ボデイ後半部分の鱗がグチャグチャに乱れているは、尾鰭の付け根部分がなんとなく奇形っぽいわで普通ならどう見ても選別対象レベルの個体です。でも、画像の一個体しか、狙った方向の表現している個体はいませんしね~。 うーん、この個体を使って次世代を採るべきなのか、それとも同腹の外見は全然異なる(しかも、見た目がババッチイ個体ばっかり)個体で次世代以降に期待すべきなのか悩ましい所です。なにしろ、産卵から半年位たたないと結果が判らない訳でして、せっかく育成したF2が全部はずれって言うのもかなり辛いもんなんですよね~。To be or not to be,that is a question!・・・まさにハムレット気分です!