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カテゴリ:食べ物シリーズ
【1月10日・日曜日】 元旦だけはいいお天気だったのに、そのあとの空模様がぐずついて、新年早々、飛行機の遅延や運航中止などが相次いでいたが、今日もまた今夜にかけてロドス(南から襲来する強い風、嵐をもたらす)の影響で、一部の飛行機はキャンセルとなっていると言う。 うちの新年会では、芝海老入りのかき揚げを作って、蕎麦も出来る準備を整えた。昔はきびきび動けていたはずなのに、最近の私は素早く出来るのは自分の食事の支度くらいのもので、あとは何をやってもトロトロ動きが鈍く、一つことが仕上がるまでチョックラではなくなってしまっている。 断水のハプニングを恐れながらそれでも夕方からサロンや風呂場を掃除し、外猫達の餌も早めに配り終わって、6時半頃何とかテーブルに晩餐がセッティング出来るところまで漕ぎつけた。 7時ちょうどくらいにまず美由紀さんがビール4本セットとおつまみのピーナッツやポップコーンを手に登場、それからほどなくヒサエさんがこちらはご愛飲のワインと、数日前に日本から帰ったばかりなので、日本の生鮮食品類をお土産に訪ねて来てくれた。 早速、鍋の煮物を温め、昨日作っておいた塩鮭のほぐし身や、大根とにんじんのサラダ、ほうれん草のおひたしなどをつまみにして、テーブルが整った。 鍋いっぱいの煮物は、チマチマと小鉢に盛りつけたりしないで、テーブルの真ん中にドンとそのまま置いて、好きなように取って食べられるようにし、まず用意してあった缶ビールを開けて乾杯、ご飯も炊いておいたし、途中で、チョリチョリしたかき揚げも作る予定なので、蕎麦にしてもいいと思い、蕎麦つゆも拵えておいたのだった。 乾杯をします。ヒサエさんご持参のワインは赤。まろやかな舌触りです。 美由紀さんはビラ―ジュというほどのビール党。私は、どちらも飲みます。 オグリが猛然とテーブルに突進、お仕置き棒で防戦に努めるヒサエさん 味の良く染みた煮物は我ながら上出来だと。塩鮭の生干しも飲兵衛用にグー。 ほうれん草のおひたしと、大根とその葉っぱ、人参と鮭のほぐし身のサラダ。 ヒサエさんと私が知り合ったのは、10年ほど前のことになるのだが、普段は共に忙しい身の上、滅多に会うこともなく、外では極くたまにばったり出会ったりしてお茶や食事をすることはあったが、わが家に来て貰ったのはまだ2回目である。 しかし、昨年の10月に観光バスでボル県の山奥にあるリゾート村の造成現場見学会に美樹さんとの4人で参加して以来、ヒサエさんと美由紀さんも親しくしているので、乾杯する前からもう盛り上がっていた。 第二ラウンドは精進揚げと、芝海老入りのかき揚げです。チョリチョリ・さくさく。 かき揚げいりの蕎麦をお勧めすると、これだけでもお腹破裂しそう、とお2人さん。 途中でかき揚げを作るために席を外したが、蕎麦を茹でようと思ったら、もう揚げものがあれば十分、と言う2人の意見で、ご飯も蕎麦も結局は食べず、すっかり味の染みた鍋の煮物も、ナス、ピーマン、ニンジン、マッシュルームの精進揚げや、芝海老入りのかき揚げも売れ行きがよく、それはそれは賑やかなひとときを過ごした。 このところ、IS(イスラム過激派組織)の台頭と、トルコの周辺国の政情不安から、実はパリもロンドンも同じ状況下にあるのに、イスタンブールからは2000キロも離れたシリア国境に近い地域と混同されて、日本からの観光客はおろか、テレビや雑誌の取材もほとんどなくなり、日本関係の仕事を持つどの人にとっても、既にこの不景気は死活問題となって現実に襲いかかっているのだ。 今年も改善される見込みは薄いので、近い将来のことでも何の予測も立てられない状態である。漠然とした不安の中で、何かあったらお互いに助け合おうね、と私達は話し合った。こういう時こそ、友情の絆を大切に思ってくれる相手がいることは有難いことである。 そして、こうして皆さんが集まってくれた時や、私の普段頂くご飯のおかずにするたくさんの日本食の材料は、この秋や暮れや新年になってからも送って頂いた、あるいはお持ち頂いた、日本からの、または海外で暮らす私の友人達からのプレゼントで作らせて頂いておりますことを、改めて感謝し、お礼申し上げます。 皆様、ありがとうございます。ご馳走様でした。 アントニーナ・アウグスタ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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