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madamkaseのトルコ行進曲

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 marnon1104@ お久し振りです (。≧ω≦)ノ!! kaseさんのお誕生日だったのですね。 お元…
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2016年01月18日
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【1月18日・月曜日】


 ぼったくり事件はシシリー警察のY警部のお陰で急転直下の解決を見たが、11月に事件が発生した後、X青年のイスタンブール滞在を延長出来なかったので、私は彼が帰ったあと、11月30日に総領事館に電話し、担当領事に話を聞いて貰った。

 「ご当人が必ずもう一度イスタンブールに来てご相談に伺います、と言われるので、その際は私も一緒にお伺いしてご指示を仰ぎたいと思います」と私が言うと、電話の向こうでまだ若いらしい、感じのいい領事さんは、詳しくこんな風に教えてくれた。

 「領事館では、こういった詐欺や窃盗などの被害に関しては、必ず警察への被害届を先に出して、その調書の写しがないとご相談に乗ることが出来ません。今回のような事件については、事件の発生日から6ヵ月以内に、事件の発生場所の所轄警察署に、被害届を出さないと無効になってしまいますよ」

「はい、それまでには必ず来られると思います。そのときには、ご当人と私が通訳として警察に同行して成り行きを説明し、調書の控えを貰って領事さんのところに伺いますね。その上で何が出来るかをご相談させてください」


 その日からおよそ50日、その間にスルタンアフメットの自爆テロなど、イスタンブールも大変な日々を迎えてしまったが、X青年はとうとう17日の夕方、再びイスタンブールの土を踏んだのだった。

 その後のいきさつは前日のブログにも書いたとおり、17日の深夜、急転直下で解決を見、法外な料金のおよそ4分の3が返金されたことで、被害者Xさんと店の経営者Z氏の間で示談が成立、その調書の写しを貰った。

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17日の夕方から雪が降り出し、今朝もうっすらと積もってまだ雪の残るチュクルジュマ

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家の東側、タクタキ坂方面。今日も雪の予報が出ています。
 


 今朝、私はXさんと一緒に雪のちらつく空模様の中を、タクシーで第4レベントの日本総領事館に出向いたのだった。

 Xさんにはホテルもチェックアウトして、小型スーツケースも持ち歩いた方がよいと勧め、10時少し前、大きなオフィスビルの10階にある領事館に到着した。

 彼が事前にまとめた事件のいきさつや詳細な数字が示された文書、店内の様子の写真、ペテン師デニズの写真などを参考資料として、今後の防犯計画の一助になれば、と11月末に電話で応対してくれた領事さんに面会を申し込み、それらを提出、いろいろ事件の成り行きと、返金に至るまでの話をして、10時半過ぎ、領事館を出た。

 領事館の治安担当の領事さんも、こうした事件の報告を参考に、ときどき「おとり捜査」的に繁華街に出かけ、声をかけられるのを待っていることもあるのだそうだ。しかし、と領事さんは笑いながら言った。
「私は日本人に見えないらしく、任務についてから1年ほどなのですが、声をかけて貰えないんですよ、まだ一度も」

 ぼったくりバーやナイトクラブが雇っている、コミッションジュ(客を案内してきてぼったくり、そこから歩合を稼いでいる奴ら)達は、いかにも引っ掛かりそうな客を鵜の目鷹の目で探している。そして結構、騙される人を的確に嗅ぎわけて成功報酬を得ている。ペテン師にはペテン師の才能が必要なのである。

 私は朝、領事館に来る道すがら、Xさんが私に言ったことを思い出した。

「実は加瀬さん、私は昨日、あなたとの待ち合わせで、この前デニズに声をかけられたあたりを通った時、違う男ですが、声をかけられたんですよ。しかもねえ、夜中の1時半にトゥルンジュ・パンパンを出てあなたと別れた後、同じところでまた別な男に声をかけられました。もう引っ掛かりませんけど、相手には分かるんですかねえ」

 むむむ、何と答えていいやら。

 X青年は見たからに人のよさそうな、たいして懇意でもない人からでも、何か頼まれたらイヤと言えないタイプであろう。


 領事館のあるビルを出た後、再びタクシーを拾い、去年11月、Xさんが途方にくれていたとき協力し、私に紹介してくれた土産物店の店長ユルマズさんにも一目会って、お礼を言いたい、ということでタキシム広場を目指した。途中で電話をかけると、あいにくなことにユルマズさんの電話はカパル(クローズ)の状態。

 地下鉄の中なのだろうか。まだ店に来ていないのかもしれないので、仕方なくトゥルンジュ・パンパンの前で降りて、チャイを1杯ずつ飲み、空港に早目に行くために11時15分、タキシム広場で再会を約束して別れた。予定より30分早い、11時半のシャトルバスに間に合えば14時40分発のヨーロッパ行きの飛行機に楽々間に合う。

 またイスタンブールでの再会を約束し、シャトルバスのターミナルに急ぐ彼を見送ったあと、私はイスティクラール通りに入り、美由紀さんに電話してみた。するとタキシム広場についさっきまでいたが、家に戻ろうと向きを変えたところだと言う。

 私は彼女を呼び戻し、長らく顔を出すことの出来なかったウムット・オジャックバシュでお昼を一緒に食べようと誘ったのだった。つづく






   かに座さそり座いて座
かに座さそり座いて座



madamkaseのトルコ本 「犬と三日月 イスタンブールの7年」(新宿書房)




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海泡石のパイプやアクセサリーと、「宮古島月桃」の買える店

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Last updated  2016年01月25日 23時23分53秒
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