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カテゴリ:イスタンブールで人と会う
【1月21日・土曜日】 雪さえ降らなければとっくに済んでいたはずの新年会が、どうやら実現の運びとなり、ウスキュダルのエブルの美樹さん宅に集合となった。 美保子さんとウスキュダルの波止場で待ち合わせ、美保子さんが果物やおつまみ、飲み物などを買って来ているので、私はバルック・パザールでチキンの丸焼き1羽を買い、これらを手土産にしてドルムシュに乗り、坂道だけは楽に登って来た。 最初に曲がるところを間違えたが、午後2時過ぎ、どうやら目指す美樹さんの家に着いた。料理の最後の仕上げに忙しい美由紀さんにドアを開けて貰い、美樹さんの愛猫パシャの歓迎を受けて、2時でエブルの授業が終わる美樹さんを待った。 ほどなく美樹さんも戻り、パシャははしゃぎまわって、私達の3ヵ月ぶりの顔合わせと新年会が始まった。乾杯をする時に「新年おめでとうございます」と言ったが、イスラーム教徒の多いトルコでは、1月1日はそうそう重大な祝日でもないので、2月に近くなった新年会でこの言葉を言ったり聞いたりすることが、むしろ面白かった。 いい天気になりました。ベシクタシュからモトールでウスキュダルまではちょうど10分。 ご馳走が並びました。美由紀ウスタ、エリニゼ・サールック マカロニ・グラタンを盛りつける美由紀さん みんなで着席、乾杯もしました~。記念写真は、ハイ、ペイニール! パシャ君や~、今日もいい子だねえ。 美由紀さんは腕をふるって野菜たっぷりのサラダと、マカロニグラタンを作ってくれており、調味料にはポン酢醤油などもあって、チキンの丸焼きにもマッチしていた。まあ、昨今の世間全体の景気がじり貧状態なので、まだこうして手作りの新年会が出来ることを幸いと思わなければならない。 1年前に比べても、トルコの状況がもっと悪くなっているので、心弾む話題と言うのがないのだが、美由紀さんと美保子さんが北海道の出身、美樹さんが大阪、私が関東で、方言の違いの話になった。 大阪人の美樹さんは「めばちこ」、北海道の美由紀さんと美保子さんは「めっぱ」、そして関東では「ものもらい」という、瞼の縁の出来ものに関しての話では、涙が出るほどみんなで大笑いしてしまった。 私は東京で暮らし始めた7~8歳の頃、福島出身の米屋の小僧さんが「お晩でございます」などと言うのが、非常に奇異に聞こえた記憶があり、いまにして思えば、当時小僧さんは東京に奉公に出て来たばかりなので、非常に緊張して、最高に丁寧な言葉遣いをしていたのだろうと思われた。 結婚したばかりの頃、秋田出身の姑と私の夫が酸気の強い味を「酸っぱっぽい」と言うのが非常におかしかった記憶もある。 パシャは大きなだっこちゃん。いつもこうして甘えているのだそうです。 ケーキまで食べて、下を向くと苦しくなります。 美樹さんのリビング・キッチンからは庭が見えて、日脚も長くなり、夕焼け空がオレンジ色に染まっているのが見えた。6時過ぎ、またいつかこんな風に集まろう、と約束して、お開きにした。 通りに出たらすぐタクシーが拾えたので、美保子さんも船着き場まで送って来てくれた。エミニョニュまでの連絡船は15分後である。抱き合って別れ、喉まで満腹になった気がして、もう家に帰っても何も食べ物はいらない、と思ったが、エミニョニュで船から降りた後トラムワイに乗り、トプハーネからボアズケセン通りの緩い坂道を上り、途中の店で、夜中に空腹になった時用にビスケットなどを買い、家に戻った。 帰着の電話を美樹さんと美保子さんにかけ、内外の猫の餌やり、砂箱の掃除、まだいっぱいやることが残っているけど、とにかく今日もまたいい一日が過ごせてよかった、と呟いた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017年01月23日 07時00分11秒
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