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madamkaseのトルコ行進曲

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 marnon1104@ お久し振りです (。≧ω≦)ノ!! kaseさんのお誕生日だったのですね。 お元…
 marnon1104@ Re:トルコでシュウマイはいかがですか?(07/08) kaseさん、こんにちは(*'▽')♪ …
 madamkase@ Re[1]:渡航記念日(03/16) 高見由紀さんへ こんにちわ、イスタンブ…
 madamkase@ Re:渡航記念日(03/16) marnon1104さん、こんにちわ。 3月に書い…
 madamkase@ Re:トルコでシュウマイはいかがですか?(07/08) ひなのさん、おひさしぶりです。 トルコは…

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2017年01月29日
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【1月29日・日曜日】


 イスタンブールの中心地から西におそらく100キロ近くも離れた、ベイリッキデュズュの国際博覧会場におけるEmittの催しに、娘のV子に連れられ、初めて行ったのは2008年の2月15日のことだった。

 その頃はまだメトロビュスが工事中で、タキシム広場から1時間ごとに出発する臨時サービス運行の会場行き市営バスが、当時アタテュルク文化会館(AKMアーケーメー)の前に集合した希望者を拾って、無料サービスなのはいいが、恐ろしくぎゅうぎゅう詰めの状態で1時間くらいずっと立ったまま、やっとアヴジュラル区のメトロビュス終点停留所予定地に着いた。

 そこからはまた別な市営バスで会場に行くのだそうだが、乗客の数に比べ、バスの絶対数が足りずに、どこもかしこも工事中だらけのアヴジュラルの国道を、猛烈に吹っ飛ばす車に怯えながら渡ったり引き返したり、あっちだ、こっちだと教えてくれる人がみんな違うことを言うので、散々振り回された揚句、やっとミニビュスの1台に乗ることが出来、さらに20分くらい行って、どうやら会場にたどり着いたのだった。

 せっかく広大な施設を建造したのに、アクセスが後回しになるのはトルコの常なので、長く住んでいるとびっくりはしなくなるが、日本から参加したり取材に来ている人などはさぞかし面食らうことだろう。

 このEmittの開催には当時、コンヤ、アマスィヤ、シワス、チョルム、ハタイ、ワンなどのアナドル(アナトリア)の県や市が非常に力を入れており、2ヵ所分の広いブースを借り切って映画のセットのようにその県の自慢の歴史建造物なども拵え、いろいろな特産品や名物を持ち込み、宣伝にたいそう力を入れているのが分かった。

 私がその前年、やはり娘と一緒に旅行したシワス県のディヴリー郡にあるトルコ最初のユネスコ世界遺産「ウル・ジャーミイと附属病院」が気になっていたので、コンヤのあと、シワスのブースを訪問すると、ディヴリー郡からもウル・ジャーミイの巨大パネルや写真集、カンガル郡からは有名な牧羊犬であるシワス・カンガル犬の可愛い子犬や成犬、バルックル・カプルジャ(皮膚病を治す魚のいる温泉)の魚が入った水槽などを展示して、たいそう大規模な形で出展していた。

 同じく2007年シワスに行く前に泊まったアマスィヤのブースも訪ねると、文化観光局長さんから郷土のファストフードをご馳走になり、トルコ一の生産量を誇るアマスィヤりんごを、ビニール袋にいっぱい詰めて持たせてくれたり、あちこちのパンフレットやら書物、雑誌、CDなどで帰りが大荷物になって、2人でやっと持ち帰って来たのが懐かしい思い出である。

kangal1 kangal 2  
2008年の初Emitt見物。シワス・カンガルの子犬がとても可愛いくて、
日本から連れてきたビクターを思い出しながら、いい一日を過ごしました。
イスタンブールの中心地から会場への交通がまだ整っていない時代でした。


 その次の日、イスタンブールに珍しい大雪が降り積もり、娘がローマの友人宅を訪ねる朝9時のフライトが午後3時に延期、それが空港で待つうちまた午後6時に延期となって、しかも大幅に遅れ、ローマに着いたらもう夜10時、ローマの友人宅で夕飯をご馳走になって翌朝のフライトで帰ってきた、ということもあった。

 その後私は、2009年、2010年、2011年に単身か、友人達と毎年Emittに通い、そして2012年にはまた、ちょうど開催中にイスタンブールに来た娘と再び博覧会に行ったのだった。その頃はメトロビュスが開通し、アヴジュラルまで行き、会場のベイリッキデュズュまでメトロビュスの路線が延長される日も近いとのことだった。


 そして2013年1月には日本で父の葬儀に出た後、私の帰宅する日に私より早く到着して、留守番のアフメットさんを驚かし、しばらくわが家に滞在することになったV子の友人万里子さんと連れだって出かけて行った。前年聞いた話は本当で、メトロビュスはアヴジュラルからそのままベイリッキデュズュ終着駅にまっすぐ乗り入れていたのだった。

mariko  
2012年9月に乗り換えなしでEmittその他の催し物会場に行かれるようになったそうです。

Amasya  
アマスィヤのブースではリンゴや”エリ・ボウルンデ”という
郷土色豊かな形の、美味しい焼き菓子をご馳走になりました。

Amasya2  
万里子さんがよそのブースを見学に出掛け、残った私はエブルで
スカーフを作らせて貰いました。とてもさわやかな色に完成です。 

kar  
3時か4時頃、会場を出たら外が一面の銀世界。うっそーっ!
吹きさらしの陸橋の上では滑りそうで怖い思いをしました。


 その日、会場に着いた時には暗い曇天ではあっても雨すら降っていなかったのに、会場にいた3~4時間のうちに、びっくりするほど雪が積もってしまい、荷物は万里子さんに持って貰い、傘はささずに杖にして、こわごわ陸橋を渡ったことが忘れられない。

 2013年の暮れには父の1周忌でもう一度日本に行くことになり、日本から帰宅後すぐにコンヤのシェビィ・アルースに駆け付けたりして、かなり疲労度が高く、2014年1月下旬に行われた博覧会をついに休んだ。

 2015年は、またまたアマスィヤのブースに招待されていたので、1月24日、一度は連れて行ってよと頼まれていた、向かいのギュルセレンさんを誘って訪問したのだった。ギュルセレンさんはアマスィヤのあと、精力的に沢山のブースを回り、郷土色豊かな地方の食材の見本を沢山貰い、一緒に貰ったパンフレット、本や書類などは休憩所のごみ箱に全部捨て、実用品だけ大きな袋に入れて持ち帰った。やるなあ、ギュルセレンさんも。

 
 さて、今年は、と言えば、この2年間、相次ぐテロ事件、昨年7月のクーデター未遂事件などのため、観光立国とも言えるトルコにツーリストがほとんど来ない状況になると、トルコの経済が一気に下落し、海外からのビジネス・オファーも激減して、このEmittも、出展者、来場者数が大きく前年を割ってしまったと言う。

 イスタンブール総領事館から先日メールが来て、15,16年の出展を見合わせた日本が久々に、現在も営業中の旅行会社数社と領事館が共同で、一つのブース内で旅行相談や、折り紙ワークショップなどを行って、日本をアピールすることになったので、皆さんお出かけ下さい、と書いてあった。

 このところ、領事館から来る連絡と言えば危険情報ばかりで、人の集まるところに行かないように、と注意を喚起する内容だったので、久々に催し物の案内が来たことは喜ばしい。早速行ってみよう、と楽しみにしていた。


 去年2016年は1月10日のスルタンアフメットのテロを皮きりに2月はアンカラで、3月にはまたイスタンブールの目抜き通りイスティクラール通りで、続いてアンカラで、と交互にテロのニュースばかり。これでもか、これでもか、と敵は目に見えないところから襲いかかって来る。

 今年こそは、とみな心では景気回復を願っていたにちがいないが、景気回復どころか、今までの最悪の状況だと嘆いているうちに、6月7日にはイスタンブール大学のそばで、28日にはとうとうアタテュルク国際空港で大規模なテロが起こり、とどめをさすように7月15日のクーデター未遂事件発生と息をつくひまもないほど。

 未遂とはいえ、クーデター事件の発生は余りに衝撃的だったので、そのあとしばらく鳴りをひそめていたテロが、12月10日と17日の土曜日、イスタンブールのサッカー場の警備に来た警官隊の撤収時を狙い、1週間後のカイセリ県のエルジエス大学の入り口の道路でまた、と魔の土曜日ともいうべき大量殺人が引き起こされた。

 極めつけになったのは、大晦日から元日にかけて、年越しパーティで賑わう、海峡沿いの高級ナイトクラブ、オルタキョイの「レイナ」での深夜のマシンガン乱射事件。そして悪夢のさめやらぬうちに、1月5日にはエーゲ海沿いのトルコ第3の都市、イズミールの裁判所入り口付近で。白バイ巡査の機転と死を恐れぬ勇猛な精神で、孤軍奮闘テロリストと応戦、大事件発生を未然に防いだものの、この英雄は妻と3人の子供をおいて卒然と殉職してしまったのだった。

 トルコが被っている人的、金銭的被害は容易なものではない。しかもこの、国全体の低迷から果たして抜け出せるのか、抜け出せないのか、いや、きっと来る来る、いつか必ずまた明るい日差しが戻って来る、と僅かな望みでも繋いで行こうとしている。

 
 本日、私はメトロビュスの中継点であるズィンジルリクユまでタクシーで行き、ベイリッキデュズュ行きに乗ってEmittの会場に向かった。2年前と比べて、陸橋の上り下りにエスカレーターもついたところがさらに進歩していた。それに降車地点がずっと手前に設けられ、駅のホームで下りた人とこれから乗る人がぶつかる心配もなくなっていた。

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メトロビュス専用駐車場には、整然と出番を待つ多数の車両が並び、
専用レーンを走るので交通渋滞の心配が事故以外は殆どありません。



 旅行会社HISのトゥルスンさんに迎えに来て貰い入場すると、日本ブースのカウンターでは、皆さんが心を一つにして、平和の印、折りヅルをせっせと折り続けているところだった。私も数枚千代紙を貰って少しでも手伝いになればと、ツルを折り始めた。ドイツの和太鼓集団から招かれた若い女性奏者、エミさんが、鼓と和太鼓を交互に演奏し、軽快な撥さばきを披露して、会場のお客さんから、やんやの喝采を浴びている。

oyasan  
総領事館の大矢さんと。折り紙ワークショップ、日本茶や抹茶菓子の
もてなし、和太鼓など、色々楽しい企画を実行するために奮闘中です。

emisan  
ドイツのブレーメンから出張演奏で楽しませてくれたエミさん。
和太鼓は今、世界的にもたいそう人気が高まっているそうです。



 午後にかけて次第に人出も増え、私は一旦日本ブースを離れ、シワスのスタンドを探したが、大きな案内板を見てもなかなか見つからず、仕方ないのでインフォメーションに行ったら誰もいないので聞くことも出来ず、隣のコンプレックスに移動してみた。
 
 ここで最初のスタンドでパソコンを広げて何か準備している人に尋ねて見ると、「ああ、シワスはこの渡り廊下を通ってもう一つ向こうの建物にある11番ホールですよ。まっすぐに言って右がわにあります。すぐに分かります」と、こともなげに答え、その自信満々の様子に安心してその通りに行ってみたら、11番ホールと言うのは下の階に下りるエスカレーターの上に表示されており、紅白のビニールテープでロープ・パーテーションがしてあり、下の階には降りて行かれないのだった。

 トルコでは、「知りません」と答えると恥になる、または、相手をがっかりさせないために、でたらめでもいいからとにかく適当に教えてやれば、行ったところでそうでないことに気づくだろうから、出まかせをいう人もたくさんいるのだそうだ。それがエチケットと心得ているのだろうか。ええーっ、もっと困るよ、そんなの。

 1時間もかかって見つけられず、とうとうシワスにいる県文化観光局長のカディルさんに電話してみると「今年はほかの行事のために、Emittには例年の大がかりなブースを開けなかったので、日本ブースのすぐ近くに、スキー場紹介のカテゴリーに小さなスタンドを設けただけなんですよ。2番ホールに行ってみてください」

 ちょうどそのとき、私も2番ホールに足を踏み入れたところだった。日本ブースと反対側の出口のそばにあるシワスのスタンドが目に飛び込んで来た。

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シワスのスタンドでやっと巡り合った職員メフメット・ジェベジオールさん。
2014、2015年、シワスを訪問した際はいろいろお世話になりました。



 かくて、局長さんのお声がかりで、客がほとんどいなかったらしく、お茶を引いていたシワスの職員さん達が急いでチャイを運んで来てくれたので、やっと腰を下ろして私はひと心地つくことが出来た。

 日本ブースを出て、ほかの出口から次の会場の広大なエキスポ会場を尋ね、尋ね、ぐるりと一回りし、1時間もかかってやっと元の建物に戻って来たら、シワスのスタンドはなんとまあ、日本ブースと歩いて1分の距離にあったのだった。
 
 知らぬが仏、というか、インフォメーションに係の人が一人もいなかった上に会場見取り図でも全然見つからず、たまたま聞いた人にいい加減なことを言われて、はるばるとほかの会場を一回りしてしまったわけだ。足が棒のようになってしまい、明日以降が思いやられる。これ、まさに年寄りの冷や水。


 





   かに座さそり座いて座
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Last updated  2017年02月12日 06時15分42秒
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