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madamkaseのトルコ行進曲

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2017年06月18日
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【6月18日・日曜日】


 16日昼ごろインターネットが回復した後、すぐにメールチェックに取り掛かったため、夜中までかかって一人ひとりに、ネットが通じなかったため依頼の案件については今しばらくお待ちください、と普通のメールやメッセンジャーには全部にとりあえず返事を書いた。本来これは順当な行動ではあるのだが、私は待ったなしの室内掃除の最中だったので、娘を迎え入れるための準備の時間を大幅に失うことになった。

 4時間ほど横になって土曜日にはまた早朝から、掃除機の音は立てられないので、ネットで調べられることは調べて返事の続きを書いた。午前中に、近々日本に行く留学希望の女子高生が、私が1週間前に携帯電話から苦心惨澹しながら入力・送信した長いメッセージにやっと反応し、数分前に電話をして来たらしいのが着信履歴に残っていたので、私から電話して見た。

 すると、この留学希望の2人は、大事な件について出発まであと1週間しかないと言う今、いきなり4週間のうち、2週間は授業をキャンセルして旅行がしたい、と言い出した。その件で東京の日本語の先生に急を要することなので電話をかけてみたが、先生も授業中なのか、応答がない。

 仕方なく夕方また電話して見たが日本では10時を過ぎているので、先生は既に就寝したのかやはり応答がなく、私は掃除が全く進まないのを気にしながら、ジハンギルに買い物に行った。小雨がパラついてきたので、遅くなればなるほど、もっと雨に降られそうな気がしたからである。

 夜、ネットのない間に、ときどき書いておいたブログをアップしたり、女子高校生の言うことをミチコ先生宛にメールに書き、意見を求めた。そのあと目覚ましをかけ、3時間だけ仮眠をとることにして床に入った。

 いよいよ絶体絶命の日曜日朝、4時頃起床して、メールを開いてみると先生からの返事が入っていた。もう何度も、留学するのしないのと希望がくるくる変わったし、ミチコ先生自身も、コンヤで大学の教室や個人の希望者に教えていた時も、自分の都合優先の学生達のことは十分飲みこんでいたらしく、先生はそれなら、今月25日に成田に着いて家に案内した時点でよく希望を聞いて、それなりに授業はどのような形を取るかを話し合いましょう、授業料も宿泊代も、キャンセルした分は払い戻したり、受け取らないように計算します、とのご意見。

 私は20年以上トルコ人と付き合っているのに、彼らの大言壮語や自信過剰の「自分なら、1ヵ月日本に行けば、1年後には弁論大会に出場出来るくらいになれる」などと言うのを聞いても、初めから疑ってかかることはないところがあって、お人好しというか、おバカさんというか、何事でも懇切丁寧に手を回してすべて実現可能にしてあげた時点で、いとも簡単にキャンセルされ、あれはウソだったのか、社交辞令だったのか、と気づくのが遅すぎるという致命的欠陥がある。

 ミチコ先生のメールをトルコ語に直し、彼女達のために、グランド・バザールの懇意の両替所で、私が電話すれば2日間のうちに100万円単位の日本円を取り揃えてくれる約束も取り付け、旅行用のJrailpassを発行出来るトルコで唯一のエージェンシーの人にも電話で確かめ、両替の件、新幹線レールパスの件などについても、すべてトルコ語で書き添え、そのパスは新幹線のみ有効で、都内の電車に使うスイカなどとしては使えないことも伝え、早朝に送信したにもかかわらず、E嬢からは夜まで何の返事もない。

 ミチコ先生にもメールを出したのか、出さなかったのか、往復のフライト・スケジュールだけでも自分達から知らせるよう、書いたのだが、そうしたことを怠っているようだと、空港で先生に出会えなくても、私にはどうにもして上げられないよ。


 さて、と。あ、たいへん、もうじき6時、娘がそろそろ家に着く頃だ。トルコ人は昼まで寝ている日曜日だし、しかもラマザンの最中だし、上下の隣人に音が迷惑にならないよう、掃除機は使わず、箒と塵取りでテーブルの下のたった1日で発生してしまう毛玉を清掃し、本棚の拭き掃除は諦めて、いつもなら空港からまっすぐタクシーで飛ばしてくるのに、と思っていたところに、V子から電話が来た。6時5分前だった。

 貨物として預けた3つの段ボール箱の一つが見つからず、紛失貨物の手続きをして見つかるのを待っているところなので、家に着くのがかなり遅くなるという電話だった。その箱には、私への土産の台所用品や、自分の旅行中の着るものがそっくり入っているのだそうだ。

 6時25~6分頃、トルコ航空の遺失物係から電話が来て、紛失していた荷物が見つかったので、もしお宅がそう遠方でなかったら、取りに来て下さい、と男性の係員が知らせてくれたのだった。

「あ、さっき電話があって、娘がまだ空港に待っているはずなので、すぐ連絡を取って見ます。お知らせありがとうございました」と私も礼を言って電話を切るや否や、V子に連絡して見ると、今空港からタクシーで家に向かっている最中だと言う。見つかったことを知らせると、娘は言った。

「もう家の方に近い場所まで来ているの。今持っている食品の中には冷蔵庫に入れなければいけない品もあるし、どの道、ジョージアへのフライトのためまた10時頃までには空港に行くでしょ、そのときお母さんにも一緒に行って貰って、タクシーが待っていてくれるなら、帰りはそれで家に帰ってくれば?」
 
 ああ、そういう手もあるね、と私は納得し、今かかってきた航空会社に電話して見た。遺失物担当係に回して貰うと、Sさんという女性が出た。

「Sハヌム、メルハバ、ギュナイドゥン(おはようございます)。私はユミコ・カセという者ですが、10分ほど前に、お宅の男性の職員の方が私に電話を下さって、私の娘が申請した遺失物が見つかったので、取りに来て下さい、というお話だったのですが、うちの娘は空港内で遺失物が出るのを待っている、と連絡があったばかりなので電話してみたら少し前に空港を出て家に向かっているとのことなので、あとで10時頃受け取りに伺いますので、担当の方にお伝え願えますか」

「え、なんですって? あなたが何を言っているのか、回りくどくて一つも分からないわ。誰がどうしたと言うんですか。遺失物の届け出をしたなら申請書の番号を先に言って下さい」

「申請書の番号・・・それは分かりません。私は家にいて見ていないんです。お宅の係の方が私の今話をしている携帯に、品物が見つかったというお知らせをくれたので、娘達がまだ空港にいるかもしれないと思って電話したら、もう、家に向かっているとのことなので、すぐには取りに行かれないけど、昼前に娘達がジョージアに飛ぶのでもう一度空港に行きますから、そのときに荷物を頂きに伺います、と私は言っているんです」

「ユミコ・ハヌム、私はあなたに娘さん達がジョージアに飛ぶかどうか、なんて聞いていませんよ。聞いたことだけ答えて下さい、申請番号を聞いているんです」
 
 Sさんはむっすりと不機嫌な声で言った。私は滅多にカッとならない人間なのだが、これを聞いてひどく腹が立った。

「Sハヌム、どうかトルコ語の分かる方と替わって下さい!」と強い口調で言った。

「あなた、何を言っているんですか。私はトルコ語を話しているんですよっ!」とSさんが上ずった声で言い返した。

「私もトルコ語で話をしています。トルコ語の文法に則って話をしているのです。あなたがトルコ人なのに、私のトルコ語が一つも分からないというなら、あなたが頭から私を外人と決めつけて、きちんと話を聞こうという気がないからです! 私の言うことをよく聞いていれば、きっと分かり合えるはずです」

 あら、天使のお通りかしら、と言うような数秒の沈黙があった。

 
 しかしまあ、どうだろう、そのあと、相手は今までと打って変わった話し方になり、不思議、不思議、私の言葉に耳を傾けて聞いてくれるようになったのが、はっきりと感じられるほど2人の会話はスムーズになった。

 彼女は、後刻うちの娘が窓口に来て、ほかの人が対応してもすぐ分かるように、特別に伝票を書いて、品物が届いたらそれも貼りつけておいてくれる、と約束してくれた。私ももちろん丁寧に礼を述べて電話を切った。


 V子と友人のT子さんが7時少し前に家に到着、再会を喜び合って、早速段ボール箱二つの梱包を解き、T子さんからもたくさんのお土産を頂いたので、写真を撮ったりしたあと、2人はイスタンブールに戻った時、T子さんの泊まるホテルに行って予約を入れながら、タキシム広場の辺りでお茶を飲んで来る、9時ごろに戻ったらすぐに私も一緒に空港に行こうと言うことになった。

 7時半頃2人が家を出て行ったので、私は冷蔵庫に収めるものは収め、乾き物はまた箱に戻して寝室にしまった。福井県の名物「めんたい鯖寿司」を先にご馳走になり、服を着替えて待っていると、予定通り9時に娘達は戻ってきたので、ジハンギル・タクシーに電話を入れたら、V子とも長い友達のアリ・シャーヒンカヤさんが出て、彼が来ると言う。

saba  
福井県の名物、明太子入りの鯖寿司、猫との攻防戦でたいへんです。


 空港への道々娘達に、航空会社の遺失物係の女性と私がひと悶着あった話をしていたら、2人が余りにも笑ったのでアリさんが「どうしたんだい」と聞いた。V子がトルコ語で説明したら「ユミコ、そりゃあいいことをした、横柄な奴にはガツンと言ってやればいいんだ」とアリさんも喜んだ。4人でなお一層笑いながら、たいそう賑やかに9時45分頃、空港に到着したのだった。

 遺失物窓口への電話受付場所に迎えに来た空港職員と、V子だけが遺失物係の窓口に行き、無事に荷物を貰って来た。旅先で着るものは彼女のキャリーバッグに移し、食品とフライパンなどを、持参した2つの布製バッグに移し、カラの段ボールもそのまま家に持ち帰ることにした。空港の外の空き地で待っていたアリさんの車を呼び、娘が帰りの分も払っておいてくれたので、楽ちん帰宅だった。

 そして家に戻ってみると、ドドーッと寝不足と疲れが出て、昼食に後から来た荷物の中の「赤いきつね」を食べた後、2~3時間昼寝をすることにした。

akaikitune  
赤いきつねは何年ぶりだったことでしょう。揚げが昔より巨大でアッツアツ。


 実際には電話がかかって来たりして、いくらも寝られなかったのだが、ゆっくりと手足を延ばして寝たので、たいそう体が楽になった。

 今夜は最近私が毎週楽しみにしている連続ドラマ「Savasci(戦士)」の、セゾン・フィナーリ(夏休みに入る前の最後の回)なので、絶対に見逃せなかった。第10話にあたるが、いまテロリストと必死の闘争を続けているトルコの軍人や警察官にとって、この連続ドラマのテーマが平和のために戦う人々と、テロリストの集団の対比を描き、時事性に富んでおり、勧善懲悪の人間ドラマなので、戦闘場面はちょっと目をそむけたくなるが、毎週熱が入るのだった。

 私は8時少し前から、いそいそと夕飯に残しておいた、富山の名物「ます寿司」を出し、ビールやたくあんを並べて、番組の始まりを待った。

masu  
ます寿司の外見、2ヵ月くらい前に、NHKの昼ブラで製造過程を見ました。

masuzusi  
T子さんのお土産のインスタント豚汁を添えて。うまいのなんの。

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この前製造工程をテレビで見て、耳下腺、舌下腺が一挙に反応しました。


 今までのダイジェストが終わり、第10話では、テロリスト掃討作戦のクルチ(剣)・チームの、いつも愉快なコメディアンっぽい2人組が、大活躍の見せ場があったものの、仲間のカーン大尉達にはぐれ、エムレは太ももに銃弾を受けて負傷、相棒のガーリップに、野戦病院さながらに焚き火の炎で焼いた短剣で銃弾を取り出して貰い、一命を取り留めた。

 そしてカーン大尉は恋人アスルと再会し、めでたしめでたしのセゾン・フィナーリとなるのではなく、エムレとガーリップの若手二人が療養のために参加出来ないオペレーションに、コプズ大佐自ら出動し、カーン大尉、セルダル中尉、バイラム曹長、その他のメンバーと共に、ヘリコプターで目的地に到着、着陸寸前に、テロリストの放った遠距離砲弾が尾翼に命中し、ヘリコプターが黒煙を上げながら山岳地帯の森の中に墜落するところでフィナーレとなった。

 エムレとガーリップの軍曹2人組が大怪我こそしたものの、手柄を立てて凱旋したところで、私の友人から電話が来て話が長くなってしまい、カーンとアスルの再会、クルチ・チームの新たな任務とは何か、というところがそっくり見逃すことになり、残念だったが、ます寿司とビールでほっぺたの落ちそうな思いをしたのでいいとするか、と諦めた。近いうちに再放送があればいいのだが。

 朝のうち、ちょっとすったもんだはあったものの、美味しい日本の郷土料理や、懐かしいカップうどん「赤いきつね」を食べられたので、食いしん坊万歳、それに息子からの新しいパソコンのプレゼントも、うはうはの嬉しい出来事だ。

 今日はたいそう幸せな一日だったと言えるだろう。特にあの遺失物の女性職員さんの反応も嬉しかったし。

pc  
新しい機械はTOSHIBA製品です。息子よ、どうもありがとう。


 

 









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madamkaseのトルコ本 「犬と三日月 イスタンブールの7年」(新宿書房)




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Last updated  2017年06月20日 07時16分38秒
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