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madamkaseのトルコ行進曲

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 marnon1104@ お久し振りです (。≧ω≦)ノ!! kaseさんのお誕生日だったのですね。 お元…
 marnon1104@ Re:トルコでシュウマイはいかがですか?(07/08) kaseさん、こんにちは(*'▽')♪ …
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 madamkase@ Re:渡航記念日(03/16) marnon1104さん、こんにちわ。 3月に書い…
 madamkase@ Re:トルコでシュウマイはいかがですか?(07/08) ひなのさん、おひさしぶりです。 トルコは…

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2017年06月21日
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【6月21日・水曜日】


 20日の晩、母猫マミーは産後の疲れはいくらか回復した様子で、店の床にのんびりと香箱座りしていたが、最後に生まれたシマちゃんも、最初に産んだタローのことも寄せつけようとせず、子猫達を近づけると鼻にしわを寄せてカッと口を開いて牙を見せた。添い寝などさせられない、噛み殺されてしまうかもしれない。母猫は自分が授乳する前に、他者の手が触れた子猫を、噛み殺して食べてしまうこともある、と言われている。

 10時過ぎに2匹とも胸に入れて連れ帰ったあと、ミルクを薄めて新たに沸かし、たっぷり飲ませて、その次は朝4時過ぎ。シマちゃんは私が訪ねた時、既に体温が相当低くなってしまっており、ずっと胸に入れていたのだが、絶対蘇生させられる、とも言い切れなかった。

 温かな猫の寝床に兄妹は寄り添って眠り、タオルでこんもりとトンネルのように作ってやると、そこに2匹とも頭を突っ込んで、ご機嫌よく寄り添って寝ていたが、朝8時過ぎにまた新しいミルクを拵え飲ませた。

kardes  
可愛い兄妹。向こう側がタロー、シマちゃんもまだ元気に見えました。


 その後風呂に入り髪を洗い、洗濯物を久々に台所の窓の外のロープに干した。今日はまり子さんと会い、お昼を食べながら二つ三つ話題があるので、相談することになっているし、私はその前に先週修理を頼んだトートバッグを受け取りにグランド・バザールに近いベヤズィット駅のそばにある、バッグ・袋ものの専門店が入居しているジェンティルメン・ハン(商館)に行くことにしていた。

 家を出るとき、5月初旬に雅紀子さんが訪ねて来てくれた時、青空に騙されて肌がけ布団などを干したまま出かけたら、4時前後に一天にわかにかき曇りものすごい雷雨にやられて、帰宅後洗い直しの憂き目に遭った時のことが頭に浮かんだ。

 急いで家に戻り洗濯物を全部室内ハンガーに移し、約束の時間に遅れないようジハンギル・タクシーを頼んだ。ボアズケセン通りに出たら、何台も車が立ち往生しており、みんなラマザンで朝2時頃にサフルと言う断食前の朝食を済ませてから、もう10時間も何も口にしていないので、イライラしてやたらにクラクションを鳴らすのだった。

kamiyon  
こんな狭い道で駐車2列。1車線しか開いていない、ボアズケセン通りの中ほどで
トラックが向きを変えようと10分以上も道を塞いでしまったのでみんなイライラ

canta  
もとよりちょっとごつい感じではありますが、修理代100リラ、それに、
今日のラマザン・ピデは私からと10リラを置いたらウスタがご機嫌でした。


 狭い通りの片側1車線は2列になって駐車場化しており、狭い道に工事用の大型車が平気で進入、向きを変えようと前後の車を遮ってしまっているのだった。そこで15分くらい損をして、ガラタ橋を渡ってすぐのエミニョニュで下ろして貰い、トラムワイに乗り換えた。

 まり子さんに電話して、チェンベルリタシュ駅のホームで待ち合わせとなった。私のバッグはもとのものより頑丈そうに直っていた。そこからグランド・バザールのメインストリートを抜け、スルタンアフメットの旧友達の店、ヨリュックに寄ってまり子さんを紹介、歩き疲れたのでしばらく休ませて貰い、冷たい飲み物をご馳走になった。

 そのあと、近くのメデューサ・レストランに入り、前菜セットと店の自慢料理メデューサ・ケバブを頼んで、非常に美味しい料理が出たので、仲良く半分ずつ食べ、割り勘で払って2軒ほど知り合いの店により、5時過ぎにタクシーで家に向かった。

meze tabagi  
前菜盛り合わせ。とても美味しいものばかり。うん、これを選んで正解!

main  
ダナーと七面鳥のステーキ、お店のスペシャルだとのこと。いいお味でした。


 家に置いてきたチビ猫どものミルクの時間が過ぎている。まり子さんは買い物をしてから帰ると言って、エミニョニュで降りた。帰宅すると同時に7匹の猫達が腹ペコでドアの前に集まっていたので、大急ぎでサーモンの缶詰を7等分してやり、チビ猫には新しくミルクを作った。

 兄と妹が寄り添っていたとはいえ、シマちゃんの体はやや小さく、やはり体温が低く感じられた。私は授乳後またシマちゃんを懐に入れ、坂を上ってジハンギルに向かった。

 今度の日曜日の早朝1時50分、日本に旅立つ女子高生2人が、シシリーのHIS社に外国人旅行者を優遇するレールパスを買いにきたが、道に迷ったと私に場所を訊いてきた。まだ訪問先にいたので、私は彼女達に、帰りにタキシム広場に出て、ジハンギルの交差点まで来てくれれば、旅行者用の日本地図(裏面は観光地の大都市の市街地図になっているものを2人にプレゼント出来るので、出発前に会いましょう、と言っておいたのだった。

 汗だくで坂とそれに続く階段を上って行き、ジハンギル交差点の右角にあるエルヴァン・パスターネシで出会いましょう、と約束したので、エルヴァンを覗いてみると、彼女達らしい人はいなかった。

「もしもし、どこのパスターネにいるの?」
「はい、歩いていたら左側にパスターネがあったのでもう座っています」
「なんていうパスターネ?」
「え~と、サヴォイです」

「そこ、交差点じゃないでしょ。あと100メートルくらい下まで降りるんだけど」
「えーっ、ここじゃないんですか」
「エルヴァン・パスターネシって言ったはずだけど・・・まあいいわ、私がそこまで上がって行くから。少し待っててね」
「は~い」

 女子高生達は小腹が空いていたのか、ケーキを食べていた。2階に上がり、広いテーブルのある席に着き、まずは2013年1月に、沖縄の宮古島で拾い集めた真っ白なサンゴのかけらから、形のいいものを選んで2人にほぼ同じ大きさのものをプレゼントし、かなり大きな日本全図と、裏面には大都市の市街図が、外人向けにローマ字表記されているものを手渡した。去年かおととしの、娘が日本に観光に来るトルコ人の友達にあげて、と持参してきたものだ。

 ネットで詳しく見ることは出来ても、広げて全体を一目で見ることの出来る昔ながらの地図は方角も一目瞭然で、旅行者必携であり、2人は大いに喜んだ。

railpass  
外国人旅行者用のお買い得新幹線切符の買えるレール・パス。
後ろは2人に1枚ずつあげた日本地図。役に立ててください。


 2週間物のレールパスも手に入れ、7月1日から14日までの2週間でどんな風に回る予定なのか、聞いてみた。

 東京から京都、奈良、大阪、姫路、広島、そして島根県から隠岐の島諸島をめぐり、白石・蔵王に行くのだそうだ。あと、2人とも富士山を近くから見て、氷の洞窟や青木ヶ原に行きたいと言うのだった。

 「えええ? 青木ヶ原? あそこは止めておいた方がいいわ。あそこは昔から自殺したい人が集まるところで、死んだ人の恨みのこもったミステリーゾーンと言われているし、知らず知らず引き寄せられて二度と外に出られなくなるんだってよ。白骨死体がごろごろしているって聞いたことがあるけど。それに富士山の山麓とか氷の洞窟なんて、冬山の登山くらいの重装備で行かなくてはならないの、知ってる?」

 青木ヶ原。日本の観光に行く初心者の言葉とも思えない。隠岐の島諸島にフェリーで渡る、というのもすごい。それとも私の認識が古いだけで、今はルンルン気分で行かれる所になったのかいな・・・

 ほぼ30日間の日本滞在での、レールパス以外の交通費や、外食費、お小遣いなど含めて、予算は10万円という。私は最初、単に日本語習得のための留学だと言うので、ミチコ先生に頼んで先生宅に下宿、カリキュラムとして48時間分の個人授業を2人で受ける、という前提で、コーディネートしたのだが、全然こちらが考えた風にはならなかった。

 土壇場で授業をキャンセル、戻ってくるお金も旅行代に計上しているらしく、私1人がじりじりしていただけらしいので、今後はこういう話は引き受けたくないなあ、と思った。
 店を出るとき、彼女らのケーキ代もまとめて払い、近くのスーパーで蜂蜜やクノールのトルコスープの素を5種類ほど買い、私からの先生への土産として彼女達に託した。

 家に戻って、今朝早く書いていたブログの続きを書いてアップデートし、胸で温めたシマちゃんとタローにスーパーで買ってきた混ぜ物のない牛乳で作った新しいミルクを拵え、2匹に飲ませて寝かせ、10時過ぎから少しだけでも本棚の拭き掃除をしようとしたら、あらら、さっきまで出ていた水道が止まってしまっている。

 え~っ、イスタンブールの水道局にはいつもおちょくられている。私は拭き掃除は諦め、ミチコ先生宛にメールを書き始めた。午前1時、NHKの朝の放送が終わったので、NHKworldにチャンネルを変えたら、なんと偶然にも青木ヶ原のリポート。

 ミチコ先生へのメールの最後にも青木ヶ原のことを書いて送信した。

 4時くらいにタローの鳴き声で目が覚めた。お腹をすかしたのかな、と起き上がって見ると、タオルの下に並んで寝ていたはずのシマちゃんが、寝床の端にあおむけに伸びており、ハッとして抱き上げてみるとまだ硬直はしていないものの、すでにこと切れていた。予想しなかったわけではないが、やはりがっかりして涙がこぼれた。

 なきがらをきれいに拭き清めてから紙タオルですっかり巻き、マヤちゃんの時のように撫子の花を1本添えて、きれいに包み込んだ。

 タローにミルクをもう一度飲ませ、タオルの中に寝かせた。可哀想なシマちゃん。私は小さななきがらを猫のベッドのそばに置き、自分ももう一度横になって目を閉じた。何だか疲れがどっと出て、朝のニュースは見なくてもいいや、という気になっていた。
 


 






   かに座さそり座いて座
かに座さそり座いて座



madamkaseのトルコ本 「犬と三日月 イスタンブールの7年」(新宿書房)




猫猫「チュクルジュマ猫会」猫猫




海泡石のパイプやアクセサリーと、「宮古島月桃」の買える店

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Last updated  2017年06月23日 13時20分42秒
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