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カテゴリ:チュクルジュマ界隈のこと、または猫ばなし
【6月23日・金曜日】 動物の命は時には生まれ落ちてすぐに、「この子は生きられない」と母親が判断した場合は、目も開かないうちにすぐにその母親により、殺処分されたり(母親が食べてしまう)、置き去りにされたりして命を落とす。その、自然の掟に背いて、母猫が見捨てた子猫を、私ごときが育てよう、としたことは不遜な振る舞いなのかもしれない。 20日の夜、生後24時間足らずのタローの妹シマちゃんも預かり、21日は午後から夕方6時くらいまで家を留守にしたが、家に戻って来た時、どちらもまだ元気に見えた。 水で薄め、温めた牛乳を3時間おきに脱脂綿に含ませ、子猫達を養っていたが、預かったとき、体温がひどく低下していたシマちゃんは下痢を発症して一気に弱り、電気あんかと吸水パッドで暖かな寝床に、タオルをかけてタローと並べて寝かせていたが、22日の明け方、私がうとうとした間にタオルの中から這い出してしまい、タローが余りに鳴くので目を覚ましたら、すでにシマちゃんはプラスチック桶の隅っこで、儚くなってしまっていた。 それに比べてタローのほうはずっと元気だからきっと成長出来るかも、と思ったのも束の間、互いに襟巻のように巻きついて眠っていた妹を失ってショックだったのか、ずっと寂しげに鳴き続けて、私も胸が痛んだ。しかし、おとといスーパーで粉ミルクを買おうとしたら人間の赤ちゃん専用なので、一番小さい箱でも1ヵ月分、もちろん値段もすごく張る。 私は仕方なく、オーガニックの牛乳を買い直して与えたが、タローもシマちゃんと同じように下痢が始まり、重湯を炊いて飲ませたらどうか、ということに思い至らなかったために弱って、相次いで死なれたしまったのだった。 22日の深夜、一度タローが危篤状態に陥った。私が瀕死の子猫を手のひらに包み、唇を寄せて絶え間なく、温かい息を胸やお腹に吹きかけ、身体を温めようとさすり続けたので、その時は元気な鳴き声を取り戻した。しかし今朝の明け方4時から10時頃まで実に6時間近く、ベッドの縁に腰掛けて、タローを温め続けたが、次第に弱ってきたタローは、もう呼びかけてもあまり返事をしなくなり、ときどきあくびするように口を開けた。 たった4日であの世に去って行こうとしているタロー、私は明け方から、タローをまた懐に入れて抱いていたので、肌着がひどいことになってしまったが、タローの方はこれほどの下痢なら、きっと腹痛がひどいのではないか、と可哀想でならなかった。胸とお腹をさすってやると、口を開けてミ~というので、いじらしくて私も必死に「タローや、ほら、元気を出しな」と励まし続けた。 母猫が見捨てた猫を、育て上げられるわけはない、とよく分かっていても、元気者だったタローを見たら、なんとかしてやりたい、とつい養育を引きうけてしまった。死ぬのが分かっているのに、子猫を貰って来て毎日寝不足でぼんやりしながら、3時間おきの授乳もちゃんとやってきた。 この4日間、うちの7匹の猫達も、お母さんが奥の寝室で何か秘密のことをやっている、やっぱり猫関係らしい、と分かってくれたのか、実におとなしかったのが不思議である。 シマちゃんを亡くしたあとでも、タローは元気だったのですが・・・ たっぷりミルクを飲んだ後(22日)。もう2~3日で目が開くと楽しみにしていました。 流れ星になる1時間くらい前。呼ぶとかすかに返事をしてその都度口を開きました。 タロー、シマちゃん、ちゃんと育ててあげられなくてごめんね。何でも頼まれると引き受けてしまうのがお母さんの悪いくせだね。だけど、可愛らしい思い出をたくさん残してくれてありがとう。 天国で幸せに暮らしなよ。さようなら。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017年06月24日 00時36分08秒
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