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madamkaseのトルコ行進曲

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2017年07月02日
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カテゴリ:食べ物シリーズ


【7月2日・日曜日】


 今年のトルコのラマザンは、最後の断食が6月24日(土)の夕食までで解禁となった。イスタンブールはトルコの西端に近いため、午後8時43分くらいにイフタル(断食明け)のエザーンが朗唱され、長い30日の苦行に耐えた人々は普段より一段と品数も多く豪華な食事をあるいは家族で、或いは近所同士で寄り集まって団欒のひとときを過ごしたことだろう。

 日曜の25日はバイラム初日で娘V子とホテルに泊まり、26日(月)は2日目でV子の土産の買い出しが忙しく、その夜もう彼女は家を離れ、帰国の途に就いたので、私はギュルセレンさん親子の家に招かれて、手作りのケーキやパンでチャイのもてなしをして貰った。

 火曜日27日にメフテル・コンサートに行き、そのあと美保子さんとベシクタシュで落ち合い、対岸のウスキュダルに渡って、魚料理に舌鼓を打った。嬉しいことに美保子さんにご馳走になって帰って来たら、さすがにバイラム前からのいろいろな出来事の疲れが一挙に噴出、朝のNHKニュースを見ずに7時頃起きたが、やはりすぐに掃除の続きには取りかかれなかった。

 私は朝のうちに、V子の土産の中にあった「ふっくら味付けいなり」を半分の8枚分だけ、炊きたてのご飯に「すしのこ」をまぶして詰め込んだ。これを作っておいたので、マイタケやミョウガを使った吸物を余分に作って2食分、、あとは納豆を1パックまるまるご飯に混ぜて、贅沢な納豆どんぶりを食べた。あとになって、作っておいてよかった~、と思うほど電話のやりとりで1日が潰れてしまったのだった。

inarizushi  
味付けいなりを使って手軽な食事を用意。これは2食分です。

nattou  
納豆と長芋のみじん切りを混ぜ込んであります。納豆どんぶり、大好物です。



 東京のミチコ先生からも、私に報告のメールが来ていて、女子高生達を25日に成田空港に出迎えて連れ帰り、26,27日は自分の出勤に合わせて朝食後一緒に家を出て、2人に家からの道筋の目印や、駅で尋ねる時の日本語会話を伝授しながら、実地に切符を自分で買わせ、行きたいと言っていた新宿や池袋への出方を教えたりしているとのことだ。

 私はミチコ先生に「ご報告ありがとうございました」と言ってすぐに電話をかけた。先生の家では、3日目の今朝は、朝食が出来たので声をかけたら生徒達は「もっと寝ていたいから朝ご飯は要りません。家の鍵を私達に下さい」と言うのだそうで、スペアキーを預け、先刻先生が学校から戻ったら、2人はゆっくり朝寝をした後、どこかへ出かけているようなのでいま、晩ご飯の支度をしているところですと言う話だった。

 ところがそれから少し後になって、女子高生達の父親の1人、外国人のL氏が私に電話して来た。
「子供達が言うには、先生が朝早くから私達を連れ出し、家を閉めきって鍵をくれず、私達を外に締め出して自分が帰るまで戻って来るな、と言っている。それに7月1日から2週間授業をキャンセルして、旅行に出ることにしたら、間で戻って来ても泊まる部屋はない、と言われた、どうしたらいいの?」と泣き出さんばかりの声で知らせて来たのだそうだ。

 私もどうしてそんなことになったのか、信じられない思いでもう一度先生に電話してみると、先生の方でも、
「着いた次の日とその次の日は、地理を知らないので間違いのないように2人を連れて朝少し早いけど家を出て、実地指導をしながら新宿とか浅草とか池袋の方面への道順を教えて送り出し、今日は鍵を2人に預けて、さっき戻って来たときに、玄関の棚の上の入れものに、帰ったらいつもここに戻しておいてね、と鍵を置く場所を教えました。

 2週間の旅の計画をきちんと立てていないで、行き当たりばったりにあちらこちらに行こうとしているのを、親が容認して送り出しているわけで、私はそのことにむしろびっくりしました。前々から決めてあった日本語の授業のスケジュールを、子供達が勝手に来てからキャンセルするのにも驚いたし、とにかく、人の言うことを全然聞かないお嬢さん方なのです。こちらは至れり尽くせりでやっているつもりですが・・・」と言う。

 これは、彼女達が出発前に「自分達の知っている日本語で十分通じると思う」と言っていたのに、実は日本語はこんちわ、さよなら程度しか知らないうえに、とにかく日本に来てしまうまでは、加瀬ハヌムと先生が相談して作った授業のスケジュールをおとなしく受け入れて、いざ行ったら「日本語の勉強はや~らない!」と言えばいいのよと内心は考えていた節がある。

 私も先生には、とにかく人の話をよく聞かない点があることを前もって知らせてはおいた。待ち合わせのケーキ屋を電話で詳しく言ったにもかかわらず、途中の全然違うケーキ屋に、名前も確かめずに入ってそこでもう、ケーキをぱくついていたことも伝えておいた。成田では到着ロビーに出た時、先生が2人の名前を書いた紙を持って待っていてくれるから、そういう人をあなた方が探しなさい、と言ったのを忘れて、さっさと空港の外に出てしまい、先生に1時間も探させたと言う。

 それに、先生との会話がスムーズにいかないのを、さもさも意地悪して鍵も預けてくれない、先生の留守には家を追い出す、などと親達に泣き付いたことも考えられる。それを証拠に、父親よりあとから娘の訴えを聞いた母親が激怒して、とても精神の正常な女性とは思えないような怒鳴り声で私をこの詐欺師め、裁判所に訴えてやる、(刑務所の中に)ぶち込んでやる、と言うすごさ。

 4年も前からその家の家業に関し、友達のよしみで無償で通訳をして手伝ってあげた私にすら、いきなりわめき散らしたことを思えば、子供達が先生との意思の疎通が出来ないところを、まるで意地の悪い寄宿舎の寮母にいじめられているようなシチュェーションで、単細胞の母親に話したことも十分考えられる。

 そのあと、私は自分の娘よりも年若い女に怒鳴り散らされて、憤懣やるかたないというより、世の中には大学を出ていても無教養な人間がいかに増えているかを実感して、心底やるせない気持ちがした。トルコ人だけでなく、トルコに来た日本人にはもっとひどい目に遭い、何度もうんざりさせられた私だが、まあ、こんなことも神様の試練だと思えば我慢出来ないことではない。

 幸い、L氏は話せば分かる人物で、トルコ語も上手だった。彼には私がコーディネーターとして、先生と私の立てたスケジュールでOKしておきながら、現地に着いた途端に授業をキャンセルするとは、先生の都合も聞かずに子供達の一存で、大変失礼なことであるし、ミチコ先生は私の見つけ出した信頼の出来る人柄の教師で、この先生や間に入っている私を悪者にするなんて、恥ずかしいのは奥さんの方ですよ、奥さんと娘さんをよく説得して下さい、と言葉を尽くして彼に説明した。

 その晩は、もう1人の生徒の父親H氏に、加瀬ハヌムの方から説明してやって下さい、とL氏に頼まれたので、その人の電話番号も聞いておき、夜かけて、丁寧に挨拶してから説得に入った。

 相手も初めのうちは私を腹黒い女と警戒しているような声色だったが、私も出来るだけ丁寧に説明したので、だんだん真相を分かってくれて、最後には声も穏やかに、子供達の早とちりのせいでみんなが要らぬ心配をしてしまった、あなたに迷惑をかけたくはなかったが、勘弁して下さい、もし、私達に出来るお手伝いがあれば、なんなりと言って下さい」と言ってくれるまでに打ち解けた。

 私は「ではお嬢さん方にどうぞ父親として言ってあげて下さい。ミチコ先生を尊敬し、信頼すること。自分達が何をしたいか、どこに行きたいか、いつ出かけていつ帰るか、ちゃんと先生に報告し、先生の言うことをよく聞くこと、不満なところがあれば、私達はこうしたいのですが、とその場で話しあって先生の意見を聞いて行動すること、そういう風にお父さんから説得して下さい」と頼んだ。

 かくて、彼女達は親が決めた「新幹線で旅行するときは、必ず日帰りで戻れるところだけ行く。先生に現地から必ず何時頃家に着く」と連絡を入れる約束になった。外国人旅行者への優遇措置として、レールパス有効期間内であれば、新幹線には乗り放題なのだそうだ。

 まあ、これがきっかけで雨降って地固まると思えば、目を吊り上げで怒鳴っている女をそんなに憎たらしく思わなくて済むし、「恥を知れ、恥を!」と叫んでいる奴に限って、もっとすごい恥知らずなのは、洋の東西を問わず、明白なことである。







   かに座さそり座いて座
かに座さそり座いて座



madamkaseのトルコ本 「犬と三日月 イスタンブールの7年」(新宿書房)




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Last updated  2017年07月11日 12時53分52秒
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