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カテゴリ:食べ物シリーズ
【7月3日・月曜日】 先月、インターネット接続のためにわが家に応援に来てくれたまり子さんは、このところ友人の会社に書類の整理のため、週に何度か手伝いに行っていると言うので、よかったら、会社の帰りに寄りませんか、そうめんでも茹でて冷やして食べましょう、と電話をかけた。 6時くらいまでにはお家に着きます、と言うことだったので、4時から5時頃にジハンギルまで上り、電話代の支払いや乗り物券イスタンブール・カードと携帯のカウント充填、タキシム病院の建設現場裏のきつい坂を上って、デジカメのメモリーチップも買いに行ったが、あいにくその店では現在扱っていない、とのことで空振りだった。 仕方なくまた坂を下り、フルーツジュースや野菜など、汗だくになりながら買ってきて、5時過ぎに夕飯の支度に取り掛かった。まり子さんの場合はイスラーム教徒でないので、食べ物に制限はなく、そうめんと共に貰った、既製品のつゆをそのまま使える。 そのつゆの入ったボトルは朝のうちから冷蔵庫に入れて冷やし、さらにモロッコいんげんを茹でたり、いま買ってきたオクラと新しいわけぎ、そしてミョウガなども刻んで薬味を作り、おろし生姜と赤カブを大根おろし風に擂り下ろして、まり子さんの登場に備えた。 6時を回ったので、どのあたりに来ているか電話してみると、彼女は電車やバスには乗らず、かなり距離のあるところを徒歩でわが家に向かっているのだそうで、今トプハーネの坂道(ボアズケセン通り)を上り始めたので、由美子さんのお宅には5分か10分後に行かれると思います、と言う返事。 ではそろそろそうめんを茹で始めてもいいかな、と思ったが、いや、やっぱり麺が細いだけに、早く茹でるとそれだけ早くノビてしまうし、ではお湯だけかけておこうか、と麺はまだ袋から出したまま、脇の方に置いて、鍋いっぱいの水に火を入れて彼女の来るのを待った。 ところが、最初に電話をしてから1時間近く経つと言うのに、7時を過ぎても彼女が家の下まで来た様子がない。変だねえ、と思いながら再び電話をかけて見た。 「由美子さ~ん、今ジハンギルの階段のところまで来たのであと5分かそこらでお宅に着くと思います、すみません、ちょっと道を間違えたらしくて・・・」 ほどなく私は懐中電灯を持ってエレベーターで下に下りた。なぜ懐中電灯かと言うと、4階の廊下の電灯がまた切れてしまっているのだ。これはラマザンの最中からもう1ヵ月近く切れたままになっているのだが、ヨネッティジに電話して、電球一つのことで頼むのも悪いし、と思っているうちに下の階の電灯も切れてしまったらしく、2日ほど真っ暗だったが、誰が付け替えたのか、3日目には下の階の廊下の電灯は復旧していた。 まり子さんが到着する前に迎えに出よう、と私が玄関の扉の前に立ったのと、彼女がアパルトマンの扉の前にたどり着いたのが同時だった。 一緒にエレベーターに乗り、4階の廊下では懐中電灯で照らし、汗びっしょりのまり子さんのために、すぐに扇風機を回した。彼女はおそらく、うちのアパルトマンのあるチュクルジュマ通りより、たぶん、ひとつ手前の道を右に曲がって、先へ先へと進んだ結果、ジハンギルの街を脇の方から通り過ぎて、なんとドイツ総領事館のところに出たそうだ。(つまり、わが家の近くから突然反対方向にぐるりと回り込み、タキシム広場を過ぎたところに出たらしい) いわば2時間余りかかって、グランド・バザールの方から、ドイツ総領事館や旧日本総領事館のある、ギュムッシュスユのイノニュ通りに出てしまったことになる。もう少し下に下ると、ベシクタシュ・フットボール・チームの本拠地、イノニュ・スタジアムやドルマバフチェ宮殿に行ってしまうところだった。 何とも気の毒な話だが、扇風機にあたりっ放しでどうやら汗が引いてきた様子、ちょうどそうめんも茹であがったので、冷蔵庫の保冷剤を全部水桶に入れて、急速に冷やした結果、涼しげな食卓が整った。 まり子さんはとにかく冷たい水以外何も飲みたくない状態、私はビールを開けて乾杯し、互いにすっかり空腹状態に陥っていたので、冷たいそうめんがまた、格別に美味しく感じられた。 そうめんは氷の中で冷やし、上にも氷を載せて、舌がひんやりするほど冷えています。 「にんべん」のつゆの素は非常に美味しく、3倍希釈、盛りだくさんの薬味はミョウガ、 オクラ、ワケギのみじん切りと、下ろし生姜、下ろし赤カブなどなど、かまぼこも美味。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017年07月11日 17時14分33秒
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