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カテゴリ:きのこシアターPROJECT
雑誌の類いはMOOK本と言えど、永久保存を目指していなく、絶え間なく超えられていくことを期待するものだ。したがって図書館にも保存されることはない。 同じ消滅するといっても読まれない単行本とは根本的に違うところはトレンド(流れ)を意識しているところだろう。ただ、僕の場合週刊誌では日常の事件に流されるし、季刊本や年鑑本ではトレンドを意識するには結果論になった嫌いがありいただけない。いきおい月刊誌に注目することになる。 このところ自身のライフワークとしてのミニ・トレンド構築に手をとられてしばらく月間誌からは遠のいていたが、ようやく余裕ができ書店で買い求めてきたものが上記である。
ミュージックマガジンは特集の面白い(今回は気がかりだったきゃりーぱみゅぱみゅ特集)ときは必ず、また、ジャズというジャンルに敏感な僕の守備範囲はきわめて狭いので他ジャンルの音楽トレンドについてはつい情報不足になりがちで、そんなジャズを特殊から普遍へと越境させていく流れを掴むために、僕にとっては目を離せないものがある。 ついで日経ビジネス<アソシエ>は各界のデジ・アナにこだわらないノートづくりの極意集でレーニンノートという言葉に反応して買い求めた。 僕にとっての初体験はデジタル世界の情報誌<ワイアード>Vol.8だ。ミュージック・マガジンと重なり合うところは全くないこれからのコンテンツビジネスとしての音楽特集だ。この雑誌は僕にとってはとりわけ異質でしばらく注目したい。
それからこちらも異質な雑誌<さいぞー>だ。Vogueの暗流(アンダーカレント)を成すトレンド雑誌として面白く精読。 月刊<日本>は極東の列島弧の生起する諸問題をマイノリティーの立場から掘り下げる新民族派的な雑誌で、ここ2号連載で子宮頚がんワクチンの被害状況にはじまり、今月号ではワクチンビジネスの深い闇に切り込む決定打に近いレポートを掲載するほか、遺伝子組み換え作物市場で90%のシェアを占めるモンサントとTPPとの関連について、またアベノミクスにはアベノリスクとして終始警鐘を鳴らしつづけてきたこの雑誌はいわゆるマスコミには絶対に取り上げられることのないニュースがちりばめられており目が離せない。 そして、20世紀の80年90年代を通じて中南米音楽誌<ラティーナ>とともにもっとも愛読した<ブルータス>。近年、その役割を終えつつあるが、時折りMOOK形式で出す特集にはこの雑誌の真骨頂がみられ、やはり捨てがたいものがある。今回は24名の映画監督と12名の映画に人生を捧げた女優との映画を介してつながる太い絆を匂わせるもので、ハリウッド系のもので占められているところ、いささか淋しいものがあるがおまけに買ってきた。 トレンドなき時代の小流れをどう作っていくかが、21世紀の僕の最大の関心事で、土壇場まで倦まずたゆまず、ローカル世界での新しい記録に挑んでいきたい。
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最終更新日
2013年06月29日 09時12分23秒
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