|
カテゴリ:きのこの文化誌・博物誌
昼間見ると何の変哲もないフチドリクヌギタケのように見えるが、夕闇が迫る頃ともなると俄然輝きはじめるという珍しいキノコだ。
MOOK「きのこ」10号所収のシイノトモシビタケ 撮影 宮原義雄(大阪市・在) シイノトモシビタケ Mycena lux-coeli 夏から秋(とりわけ梅雨時)にかけて、シイなどの腐朽部に群生する小型のクヌギタケ属(Mycena)のきのこ。ヒダは白色紫褐色に縁どられることが多い。傘、柄ともに紫褐色だが、柄のほうがやや淡く微粉状。基部は白色疎毛に覆われ、きのこ全体に強い発光性がある。 数年前、チチ松村さんと、大阪・茶屋町の「丸善ジュンク堂書店」で偶然出会った。 NHK・FMの「世界の快適音楽」は毎週聴いてはいても、こうして出会うのは久しぶりだったので、握手してしばし立ち話をした。 その時「今、発光キノコに絡めた小品を書き始めているので、書き上げたらプレゼントしましょう」と言ったのだが、その後すぐ書きあげてしまったのは良かったが、機会がなく手許に置いたままになっていた。 「太平洋戦争の前後10年間、二人の青年が極東の島国から理想に燃えて世界へ雄飛する機会をつかみ、自らの情熱の赴くままに帝国の支配地を全く逆方向に歩いてきて、今まさにその世界が音を立てて崩れようとする瞬間にマレー半島の最先端のシンガポールで発光キノコを介してすれ違うという内容の実話」だ。 毎年の昭和の日、異民族を慰霊するという風変わりな慰霊祭を親父の意志を受け継いで続けてきた僕にとっては、新たな戦前に突入した本年、次の世代になんとしても伝えるべきは、伝えておきたいと考えている。 目下、最終手直しに入っているので、なるべく早いうちに出したいと思っている。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年02月24日 18時24分41秒
コメント(0) | コメントを書く
[きのこの文化誌・博物誌] カテゴリの最新記事
|