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カテゴリ:ムックきのこクラブ
新芽が紅いベニガシワが美しい季節となりました。 さて、次週17日の南河内の旅の予習です。智識寺は、秦氏と良弁が聖武天皇の行幸に合わせて、智識寺の善知識による毘盧遮那仏のもとにお連れして、民衆の善知識による自発的な大佛造立を以って鎮護国家の礎にすべきと勧め、それがやがて東大寺大仏殿、毘盧遮那仏建立に至ります。一介の無名の山林修行者であった良弁が山師の才覚をフルに活用して帝に近づき、東大寺初代別当にまで登りつめました。謎多き人物の良弁には、そんな前史があるのですね。秦氏は天平の時代から平安まで、政治からは一線を画しながら民衆の心のありどころに注目して、宗教心による平和世界建設に貢献した謎の渡来系の殖産氏族です。 往時を偲ぶ遺跡はほとんど残っていないようですが、ほど近い高尾山は銅を産出したことを祈念する神社があり、ここからも東大寺大佛の銅を寄進したと言われています。時間のゆるす人は更に北上して、恩智神社へ立ち寄り、究極の珈琲専門店まで足を伸ばして初夏の一日をご一緒しましょう。
1. 十三仏 高さ145cmの舟型石に十三諸尊(寛文4・1664年)。 近鉄法善寺駅やや東の小堂 2. 医王山・瑠璃光寺石棺仏 凝灰岩製の古墳の石棺を用いた2仏。摩耗著しい如来像と その脇侍(藤原時代の古仏) 恩智川を越え、国道170号線を北へとり、すぐ東の山ノ井町の道を山手に。 3.遠慶寺から鐸比古鐸比売神社を経て大県の小峰・高尾山(277.6m) 遠慶寺は法善寺駅の真東に。神社はやや南の平野・大県あたりに。 4. 智識寺跡 智識寺中門跡(=太平寺)の辻の地蔵堂。 凝灰岩の116cmの風化著しい地蔵石仏(鎌倉期) 国道170号線を南へ1.5km。太平寺集落の道筋にそれはあります。 以上でムックきのこの前半の旅は終了です。 5. (オプションナル・ツァー) 恩智神社から風変わりな珈琲専門店「ザ・ミュンヒ」 法善寺駅から170号線を北へ1駅歩いた恩智駅の近くに恩智神社、2駅目の高安駅の西の住宅街の中に「ザ・ミュンヒ」はあります。 南河内は華のある観光スポットに乏しく、来たくてもその理由がなかなか見出せないところ。しかし、この地は日本の古代から近世まで、様々な歴史的事件に少なからず関わってきた重要なポイントです。ぜひそこここのキノコに導かれながら、全身をセンサーにして時間の許すかぎり歩いてみましょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年05月09日 20時06分34秒
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