|
カテゴリ:ムックきのこクラブ
JR石部駅方面から眺めた野洲川越しの三上山 野洲川が琵琶湖にそそぐ河口近くにJR野洲駅はあります。 俵藤太秀郷(たわらのとうたひでさと)が瀬田川の龍神に頼まれ、大百足を退治した伝説のある三上山(426m)は駅のすぐ南にそびえています。近江富士の名の通り近江第一の秀峰です。 旅のポイント1. 朝鮮街道とせいぞろい地蔵 駅すぐ南の行畑町は町中を江戸時代朝鮮使節が将軍に謁見するため通った朝鮮街道が貫いています。 その街道筋には、「せいぞろい地蔵」があります。三上山北麓の東光寺へ年三度訪れる勅使が、この地蔵の前で勢ぞろいしたことからその名があると言われています。大小2体の石仏はいずれも風化の著しいものですが、大きい方が像高133cmの阿弥陀(鎌倉後期)、小さい方は70cmの地蔵(室町末期)と推定されます。「せいくらべ地蔵」とも呼ばれて愛されています。 旅のポイント2. 不動寺の不動磨崖仏 石仏より東へとり、国道8号線を横切り妙光寺集落のはずれに出ると三上山と妙光寺山の間に不動池が見えます。その池の南側の道を1kmほど進むと妙光寺山不動寺があり、礼拝堂横のくぐり戸を入ると10m余りの前傾した巨岩に91cmの線刻と顔面のみ浮彫りを施された穏やかな表情の不動磨崖仏(鎌倉期)があります(拝観には寺僧と交渉の要あり)。 旅のポイント3. 妙光寺山地蔵磨崖仏 不動寺から不動池をもどり8号線を北にとり、妙光寺山の北側の小篠原集落に入り、山裾の赤鳥居をくぐり、右脇の林道に沿い途中岩場を越え谷川に沿い登り、小川を渡り左の方へ登って行くと巨石を組んだ祠があり、岩神大明神が祀られています。 そこから数10m先へ行くと地蔵磨崖仏の前に出ます。この磨崖仏は見ものです。 高さ、幅とも6m余りの花崗岩の表面に、高さ175cm、幅95cm、厚さ15cmの長方形の彫り込みの中に蓮華座に立つ像高155cmの半肉彫りの地蔵尊。鎌倉前期の典型的な石仏。地蔵の右手上方にも笠塔婆の浮彫りが。 旅のポイント4. 福林寺跡石仏群 またまたもと来た道を引きかえし、小篠原集落の中学校の裏手に出て小川の土手道をやや北へ取ると福林寺跡の標識に出会う。そこから川を渡り林道を10mも歩いていくと、右手に巨岩が見え、その岩肌に三尊磨崖仏が彫られています。その奥に福林寺跡の石標があり、寺跡には五輪塔が点在しています。寺跡右奥の巨岩には、十三体地蔵石仏は素朴で必見とのこと。 旅のポイント5. 夏のきのこたちと銅鐸博物館 以上が探訪ルート。時間がゆるせば、近くの銅鐸博物館へも足を伸ばしたいと思っています。 また、シーズンに突入して初めてのきのこ探訪会。この地のきのこでは、本郷先生が命名された琵琶湖固有種・サザナミイグチ(MOOK『きのこ』に掲載)に出会えればと思っています。きのこ目の鍛錬に是非、<ウの目・タカの目・きのこの目>で道中、名前など二の次にして、マッシュルーム・ハイを楽しんでくださいませ。
アミタケ(左下)と共生関係にあるオウギタケ(右上) スーパーきのこ時代、きのこは壮大なきのこマンダラを描いて、ノン・アカデミズムの総合科学を形成していきます。幻のきのこマガジン・MOOK本の『きのこ』バックナンバーを繰り返しひもといて、不揃いのきのこたちの、不揃いのきのこたちによる、不揃いのきのこたちのための世界創造に向けて諸般を整えていきましょう。
落とし文(自然界のラブメッセージか?) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[ムックきのこクラブ] カテゴリの最新記事
|