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夢みるきのこ

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2015年10月05日
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    川西きのこ9月歌垣山 (16)0040.jpg

    なんだなんだと思って近づいてみるとジンジャーの花でした。

 世界的にいえることですが、先住民というのは、何故か未開という烙印が押されて無視や差別の対象となってきました。わが国でも原日本人のアイヌも縄文人の生きた化石のようにあしらわれてきました。しかし、有史以来、たかだか2000年から5000年しか経っていない人類史の中では、未開もへちまもなく、人間というものはさほど優劣も変化もありえません。

 科学技術、生活習慣などは格段の進歩はみられましたが、それもモードの変化くらいのものでしかありません。意識というものを持ち言葉を発明したパンツ(=すなわち文化)を履いた猿、それもうっとおしくなってパンツも脱いでしまいそうな猿でしかない、という冷静な地点から眺めれば、生き物としてのヒトは、ゲジゲジやゴギブリと大して変わりはないものです。

 ひるがえって、きのこはというと、どの生き物集団からも存在様式的にはみだしている突起物でしかありません。単に胞子を飛ばすタワーにしかすぎないのですから。しかし、そんなきのこのポジションだからこそ、今いった判断はいうまでもなく、あらゆる差別の発生するメカニズムもさらりと見通すことができるのです。

 スーパーきのこ時代とは、没価値であるきのこを通して他者を差別をすることでしか生きていけない地球上のほとんどの生き物の生の真実を淡々と眺め、最低限のいのちをつなぐ生の営み、負荷の少ない生き方を考えていくことにほかなりません。

 その視界には、原発や戦争は論外なもので入り込む余地はありません。

 経済的な磁石に踊らされ続ける政治という駆け引き手段・パワーゲームからも、可能な限り一線を画しながら明日を築いていくことが非現実的だという時代は終わりました。

 しかし、ちょっと現実から遊離した状態の現実を生きること。これが前代未聞の困難なライフスタイルであることには今もって変わりはありません。

 でも、グローバル化とヴァーチャル化全面開花の時代だからこそ可能な隙間づくりをきのこ的な視点で極め、開発していことは可能だと思っています。

 そのためのさまざまな楽しい試みをぼちぼちはじめるのです。

 従来のアイヌやインディオ、そして生物世界におけるきのこ。それらは、「未開」とか「縄文」とか「変」とか「単純」とかいう差別的な名称を冠せられ、プリミティ―ヴというオブラートでくるみ、常にはぐらかされ祭り上げられてきました。いわゆる「異」世界の住人でしかなかったのです。

 そんな「異」に対する考え方・見方を自身に引き寄せて根本的に白紙に戻し、組み直していく。それを30年前にヘテロ主義として提唱したことが、ようやく新たな展開を見せはじめてきました。

 僕の目の前には、きのこの彼方にひろがる世界が微生物世界であるという確信があって目に見える微生物・きのこを通してつながる世界を総合的に楽しみつなぎ極める協会を20数年前に立ち上げました。その当時も今も、時期尚早でありつづけてはいますが、あの不思議で妖しい魅力に満ちたきのこが単なる突起物、しるべにしか過ぎないということがようやく僕のまわりでは一般的になってきたのです。

 時代はようやく、きのことの別れを真剣に考える人たちがちらほら現れはじめています。きのこから別れることが微生物という生命の本質的な部分に親しむ最初の一歩ということが、ようやく理解されはじめてきたといえましょう。

 その中心となるものは、文化の骨格を成す文学の言葉・詩の言葉(言語とアート全般)と生物学における微生物とその文化としての発酵作用です。

 この二つのツールを駆使して、その古くて新しい世界を文化として再提示し、きのこの彼方の世界の真実を身に着け、究極のバランス感覚をそれぞれが取り戻していく。

 そんな新たな第一歩を次年度からはじめます。


 






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最終更新日  2015年10月06日 07時38分29秒
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