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カテゴリ:きのこの文化誌・博物誌
開館までにやや時間がありましたので、立ち寄った阪神岩屋駅すぐの敏馬(みぬめ)神社。 兵庫県立美術館の鉄斎展に松岡正剛が来るというので、ムックきのこクラブを急遽第3日曜日に変更して、駆けつけてきた。 メンバー諸氏と一緒に開館時間にかけつけて、整理券をもらうために生まれてはじめて1時間以上も並んで26番の整理番号をいただいた。こんなことは松岡正剛でもなければ絶対にしないことだ。 そのままエントランスに向かうと、手ぶらでちょっと散歩という風にふらりとご本人が現われたので、挨拶をして「荷物になりますが、帰りの新幹線の中ででも読んでください」と小生の資料のMOOK『きのこ』2冊、『光るきのこたちの賦』、ニュースレター『月のしずく』創刊準備号(ゲラ刷)を手渡してきた。 講演は2時過ぎにはじまり、自分の発言に触発されて、そこから話が渦状に展開し、方々で道草を食いながら、鉄斎のことには一切触れずに、彼独特の語り口で聴衆をぐいぐい鉄斎の世界そのものに引き寄せていく見事な松岡節を堪能してきた。 なんとも「すい」な男であった。 江戸の粋(いき)は、関西では「すい」という。「いき」と「すい」はしかし、僕に言わせると微妙に異なる。 「すい」な人とは、わけしりですいなはからいをする人のことで、もともとは遊里の人情・風俗・習慣によく通じて、こなれた人の意味だが、それが遊里に限らず、世態や人情に通じてこなれた人 となったものだ。 彼は全身、江戸風とは微妙に異なる京風のすいを発散していて、しかも京都人のいささか癖のある土の匂いが払拭されており、みていて心地よかった。 講演のあと、阪神魚崎駅近くの灘五郷の中でも元祖「正宗」を名乗った櫻正宗酒造を訪ねて、我が国第1号協会酵母で造られた清酒を手始めに4種を試飲して、そのまま階上のレストラン櫻宴になだれ込んで、なかなか美味な肴をあてに足らずを補っていると、まもなく「ライブがはじまります」というではありませんか。 話しもちょっとうわの空になって待っていると、美女二人が颯爽と現れたので最新のJ-POPをやるのかと楽しみにしていましたが、酒蔵のレストランの客を意識してか、中島みゆきや福山雅治の歌を歌ってくれて、ちょっと肩透かしでした。 しかし、松岡正剛の経糸に、思いがけない贈り物の美女美女のデュオの横糸がそこはかとなく絡まって晩春の宵は艶っぽく更けていきました。 これもみぬめ神社のそもそもの祖神・ミズハノメに唾をつけておいたお蔭でしょうか。
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最終更新日
2016年04月18日 23時27分41秒
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