夢みるきのこ
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弘法大師が早暁奈良を発ち高野へ向かう途中、夜明けの空に明星が落ちるのを仰ぎ見て、ここに明星王子の本地仏・虚空蔵菩薩の像を安置したと伝えられている。 虚空蔵菩薩は明星の応化。虚空蔵菩薩求聞持法で大悟した空海にまつわる逸話から生まれた伝承であろう。 この辺りは古代名族の和邇氏や小野氏、春日氏、柿本氏らの本拠地のあったところ。上ッ道・山の辺の東方の小山は如意山とよばれその山ふところに弘仁寺はある。下ッ道山の辺の道は人足が絶えないが、それでも寺院に立ち寄る人は少ない。ここは、十三詣り以外にはおとなう人とてなく、人の気配の途絶えたとても素晴らしい寺域が広がっている。私たちにとっては得難い空間だが、それが住職には不満なのであろうか。質問の度に愚痴が漏れ聞こえた。 本堂には秘仏の虚空蔵菩薩。明星王子。天部立像。不動明王などが安置。 本堂脇の明星堂のびんずる様 明星堂の横から虚空蔵山(如意山)への道が続いているので、折角だからと登り始めると途中で途絶えてけものみちとなる。そのけものみちで出会った完全に近い野獣の頭蓋骨。シカと思ったがイヌかもしれない。確認するのを忘れたので、とうの昔に絶滅した日本狼にしておこう。画伯が素晴らしい作品の素材と大喜び。 荒廃のきわみの虚空蔵山頂上はさびれた旗竿が一基あるのみで、明星の落ちた痕跡などあるはずもなく、すごすごと降りるのみ。寺院コミュニティの崩壊がありありと感じられわびしい。 素晴らしい寺域にめぐまれているのにいささか惜しいと感じた。 寺を出て北へ下ると奥の院らしきものがあった。ここは講中の人たちがお祀りしているのだろうか、人の手が入っていた。 今回の旅では、正暦寺がもっとも心に残った。発酵文化発祥の地ということもあろうが、なんといっても寺院を包む空気が素晴らしい。 また訪ねたいと思ったことである。 ここでムックきのこクラブの如月の旅は終わりになるはずだったが、助平心が起こって門跡寺院で境内には入れないとの触れ込みのある円照寺にも足を伸ばすことにした。
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