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カテゴリ:川西きのこクラブ
タヌキノチャブクロ Lycoperdon pyriforme この形状のホコリタケグループは季節を問わず、見かけの違いだけをとってみても6~7種見かけるが、これは外皮の状態からキツネちゃんではなくタヌキちゃんと思われる。 朽木上、あるいは腐葉層上に発生。 イタチタケ Psathyrella candolleana 発生場所により大きさ形がさまざまで、なよなよしていて柄がポキッと折れる骨粗鬆症のきのこ・ナヨタケグループのそれとは似てもにつかぬたくましいいでたちでしばし考え込んでしまったものである。だが、イタチタケ以外には考えられない特徴をキチンと保持していたのはありがたい。 ミイノモミウラモドキ Rhodopyllus staurosporus 傘の中央の盛り上がり。肉色のヒダ。柄のよろけ模様はとりわけこのきのこの特徴ではあっても、乾燥時には淡色となり、ウラベニガサと間違うこともある。 根元に多少なりとも白色菌糸がみられること。発生場所が林内地上であることが決め手となる。ウラベニガサは樹上生。 ムジナタケ Psathyrella velutina このキノコもここまで老成すると若いときとは似ても似つかぬ姿になって私たちの前に現れる。若い頃にはしっかりしたテクスチャーで明るい褐色のきのこだったのだから、キノコは同定が難しい。初夏から初冬までよくみかけるきのこでさえこうだから大変です。ひたすら見て触って舐めて感じてはじめて理解できる夢とうつつのはざまの生物ですから。 アミスギタケ Polyporus arcularius タマチョレイタケに長い足をつけたような多孔菌だ。南方系の軟質の皮のような質感を持ち、広葉樹の材上に発生し、材を白色腐朽させる木材腐朽菌。 クロコバンタケ Camaropus polysperma 広葉樹の表皮下に蔓延して樹皮を破ってつやのある黒色の姿を露出する。なかなか面白い生態をもつキノコである。 ニガクリタケ Naematoloma fascicullare 代表的な毒キノコだが、五月ころから初冬まで林内の至る所に見かけられ、いずれも硫黄色を呈するので、きのこ採りには比較的見分けのつきやすいキノコだが、安心は禁物。出始めの幼菌は食用のクリタケと全く同色同形で私も騙されそうになったことがある。 ヒナベニタケ Russula kansaiensis 本郷博士が関西のベニタケと命名。傘の中央部が濃色のベニ色だが、老成すると退色してこんな状態となる。大きさは傘の径、柄の長さともに1~2cmどまりの可愛いベニタケである。 チャツムタケ Gymnopilus liquiritiae 古い倒木に1個体だけ発生していて、そこはかとなく赤色色素を含んでいるような明るい褐色で、しかもヒダが鮮やかな黄色だったことから、ヒメキシメジ Callistosporium luteoolivaceum だと思いましたが、傘の中央部にへそのようなへこみもなく、よくよく調べてみるとチャツムタケでした。キノコはどれひとつとっても、このようにうなされる位何度も何度も出会いを繰り返し、親しくならないと到底同定できません。似て非なるものを正確に見極めるきのこ目が求められる所以です。 クロヒカゲ Lethe diana 地味なモスラちゃんとの出会いも。 ヒカゲチョウ、あるいはジャノメチョウと思いましたが、林内で行方を案内するように飛び続ける暗黒色の蝶でしたが、カメラは正確にとらえてくれていました。メダケ、アズマネザサ、ヤダケ、クマザサなどを食層として育つといわれます。 月の精のダイアナを種小名にもつこのチョウとの出会いは、能勢の鴻応山の旅を格別のものとしてくれました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年05月28日 23時43分24秒
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