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カテゴリ:川西きのこクラブ
11月26日の日曜日は川西きのこクラブの納め会。私のきのこ初心の頃通い詰めた甲山詣でである。大幅に人の手が入り、荒廃が進み、広葉樹枯れも盛んで方々にカエンタケに要注意の標識が貼られ、30数年前とは別天地のようなありさま。甲山山頂部の灌木の林も台風禍でなぎ倒されたとみえ透けてみえている。 このキノコも初心の頃、ここで初体験したことがなつかしくよみがえってくる。毎朝出勤の前に車で駆けつけ小一時間きのこを見てから出勤する日々を繰り返して2年目の如月2月、甲山ふもとの小流れに浸された松ぼっくりから可憐なきのこが顔をのぞかせているのを発見したときには本当に驚いたものだ。 マツカサの球果のみをその生息域とする生きにくい人生をあえて選ぶ理由が私には理解できなかったからである。 マツカサキノコモドキ Strobilurus stephanocystis 和名にモドキとあるのは 同時期のヨーロッパできのこが乏しいこの季節にトウヒ林の球果から発生するきのこに S.esculentus があり、このきのこにマツカサキノコという和名をつけてしまったためである。しかし、松林のマツカサに発生する点ではこのきのこが真正マツカサキノコというべきだが、致し方あるまい。 過乾燥の続きの同日は、ハラタケよりもサルノコシカケの天下で、この日はきのこ染めに目覚めた加藤さんのためにカワラタケやヒイロタケの比較的量が採れるサルノコシカケをみんなで手分けして採りため、持ち帰ってもらった。仕上がりがたのしみである。 写真はアラゲカワラタケ Coriolus hirsutus 名残りのイタチタケ Psathyrella candolleana (写真上)やムササビタケ P.piluliformis も出迎えてくれ、そこそこ楽しい山旅となった。 小春の陽気に誘われてキクラゲの仲間でフライにするとおいしいハナビラ二カワタケ Tremella feliacea も幼年期から卒塔婆小町状態のものまで勢ぞろい。 なんといってもようやく朝夕の寒暖差が著しくなりはじめたこの季節は紅葉が最高。 ヒヨドリジョウゴの実かな?。食べたくなるようなみずみずしい赤い実が。 今日は西宮自然保護協会の能登さん、貝類に詳しい大谷さんも参加され、カタツムリの名前もご教示ねがえ、最高でした。僕がヤマタカマイマイ Satsuma stearnsii だと思って拾ったカタツムリも二ホンマイマイだとわかりました。識別の目安を聴くのを失念しました。 三島由紀夫の小説に「山全体が華麗なる病いにかかったようだ」と形容された紅葉山にはずいぶん昔のことですが、晩秋の木曽駒ケ岳に単独登山した折に出会いました。今日のそれはそこまではいきませんでしたが、初冬の頃の紅葉としては最高でした。 帰路は北山植物園から巨石文化の名残の越木岩神社のユズルハの杜を巡り、公園の長いすべり台を全員で滑り、苦楽園口まで桜並木を歩きました。 めでたしめでたしの納めの会となりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年11月30日 19時22分12秒
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